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ウェブサイト 「 山 田 真 美 の 世 界 」 をご覧の皆さまへ



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 このたび、ヒマラヤの麓、
北インドはダラムサラのギュト寺院より僧侶6名をはるばる日本に招聘し、砂曼荼羅とバター彫刻のライブパフォーマンスを開催の運びとなりました(主催/ダライ・ラマ法王日本代表部事務所、後援/大本山護国寺、日印芸術研究所)。

 砂曼荼羅とバター彫刻は共にチベット仏教の聖なる儀式の中で制作されるもので、日本におけるバター彫刻の制作は今回が初めての試みとなります。

 チベットで作られる曼荼羅は、大きく分けて
で描く砂曼荼羅(ドゥルツォン)、に描く絵曼荼羅(レーディ)、木や宝石で作られる立体曼荼羅(ローラン)の三種類に分類されます。

 曼荼羅とはそれぞれの
本尊が住む宇宙ないし浄土をあらわしたもので、今回作られるものは砂曼荼羅のうちの観音曼荼羅(トゥクチェ・チェンプー・キルコール)、すなわち観音菩薩が住む浄土です。

 チベットでは、寺院や団体が何らかの発願をし、その成就を願って執り行なう儀式の中で砂曼荼羅が作成されます。僧侶たちは
瞑想の中で本尊の浄土(曼荼羅)を観想すると同時に、砂曼荼羅という物質的な浄土をも制作します。精神と物質の二つの曼荼羅が完成したところで、儀式によって本尊(今回の場合は観音菩薩)を曼荼羅に招き祈願をします。

 無事に祈願が終わったところで、本尊には再び本物の浄土にお帰りいただき、制作した砂曼荼羅は一粒一粒の砂にもどして
川に流します。

 「せっかく努力して作り上げた芸術作品をなぜ壊してしまうのですか」「なぜ川に流すのですか」といったご質問をよくいただきますが、砂曼荼羅を壊すという行為には
「すべては無常であり、空である」という仏教の教えが表現されているのです。
 また制作の期間中、僧侶は毎日儀式を行ない砂曼荼羅を
加持しますので、加持の力によって砂の一粒一粒が貴い物質に変わるとチベット仏教徒のあいだでは考えられています。この砂を儀式と共に川に流すことが、ナーガ神(恵みの雨・豊穣・大地の平和を司る水神)への供養になるという考えがあるのです。

 もう一方のバター彫刻は、チベット語では「マル(バター)ツォン(色)」と呼ばれます。

 バター彫刻は
本尊への供物として作成されるもので、特に正月の15日に執り行なわれる「チョンガ(15)チョパ(供養)」では、名だたる大僧院がこぞってバター彫刻を制作しその美しさを競い合うため、ひときわ荘厳で美しいバター彫刻が制作されます。

 また今回は砂曼荼羅制作期間中の毎日、ギュト寺院の僧侶らによる荘厳な
声明が毎日執り行なわれます。チベットの声明にみられる独特の発声方法は、その類い稀なる荘厳な美しさで世界的に注目されております。

 今回のライブパフォーマンスが、日本の皆様方に心ゆくまでチベット仏教文化に触れていただける素晴らしい機会となりますことを、主催者一同、心から願ってやみません。


※このイベントは非営利目的であり、チケットの売り上げはインドから招聘する僧侶の航空運賃など諸経費に当てられます。
※川の環境に配慮し、今回の砂曼荼羅に使われる砂の着色には食紅など人が食べて
無害なものだけを使用しております。


2006年6月吉日

日印芸術研究所(インド政府認可法人)言語センター長 山田真美

※イベント開催中の7月26日(水曜日)19:00〜20:00、ヒマラヤをテーマに山田真美が楽しいお話をいたします。皆さま、奮ってご参加ください



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