旅に出ていない限り毎週土曜日に更新します。

バックナンバーはこちらをクリックすると御覧になれます。

2006年3月12日号(第210号)
今週のテーマ:
谷中の墓地でまぼろしを探す

※画像クリックで
 最新刊情報を
 ご覧になれます
【 講演会のお知らせ 】
THE TRUE STORY OF THE COWRA BREAKOUT
-Why 1,104 Japanese POWs Made a Suicidal Escape Attempt-

期日:2006年4月15日(土曜日)13時30分〜15時30分
主催:港区国際交流協会(MIA)
会場:東京都港区芝4-1-23 三田NNホール Space D

※今回の講演は英語で行ないます(通訳は付きません)。全員参加のディスカッションも予定しておりますので、恐れ入りますが英語でのディスカッションに参加可能な方のみ対象となります。お問い合わせはMIA(電話03-3578-3530)まで。

※画像クリックで
 講演会の詳細を
 ご覧になれます
 今日は、私が日頃から愛してやまない「まぼろしチャンネル」主催の面白イベントが行なわれました。
 題して「まぼろし洋品店わくわく福袋 in 月夜と眼鏡」

 ……しかし、これだけでは何のことやらサッパリわからないと思われますので、ちょっとここでご説明を。

 まぼろしチャンネルとは、古き良き昭和のエッセンスがぎっしり詰まった玉手箱のようなウェブサイトの名前です。通称は「まぼチャン」。

 このサイト、いったん足を踏み込れるとたちまち昭和の魔力に取り憑かれ、へたをすると平成の世に(心が)戻ってこられなくなる可能性大なのですが(笑)、たとえ玉手箱を開いて白髪のおじいさん/おばあさんになる危険を冒してでも探訪する価値のあるサイトですから、まだご覧になったことのない方は、この機会に是非とも探訪してみてくださいネ。

 で、その「まぼチャン」の中に「まぼろし洋品店」という名のネット洋品店がありまして、ここでは数々のオリジナルTシャツが販売されています。
 今日のイベントは、まぼろし洋品店のTシャツの福袋セールというわけ。

 実はかねてから、ここの「女スパイTシャツ」が欲しいな〜、買おうかな〜、どうしようかな〜と迷っていた私。
 今回のイベント案内が届いた瞬間、何かビビビッと運命のようなものを感じたのは、今さら言うまでもありません(何を大袈裟な(笑))。

(3月12日は特に予定もないし、谷中なら、うちからも近いし。これはもう、行くしかないわ)ということで、速攻で行って参りました。

 メルマガによれば、イベント会場は「台東区谷中(やなか)3丁目」にある月夜と眼鏡となっています。
 しかし、それが果たしてお店の名前なのかビルの名前なのか、そのへんの説明はどこにもありません。それどころか、そこが谷中3丁目の何番地何号にあるのか、きちんとした住所さえ書いてないのです。

 これはもしや「来られるものなら来てごらん」という、メルマガ読者への挑戦なのでしょうか?
 そして、そのあとに小さく書かれた「スリーエフ右路地入ル」が、謎を解くためのヒント?

(右路地入ル? 何なの、この京都みたいな住居表示の仕方は!?)
と怪しみつつも、とりあえず谷中のスリーエフ(※コンビニの名前)を目指したのでした。

 同メルマガによれば、「月夜と眼鏡」の最寄り駅はJR日暮里駅の西口となっています。
 しかし、言われたとおり日暮里駅に着いてみれば、なんのことはない、この駅には西口なんて存在しないではありませんか(大汗)。

 私 「あのー、すみません。西口ってどちらでしょうか」
 駅員さん 「えっ、西口ですかぁ? この駅には、北口と南口しかありませんよ」
 私 「……」

 しかし、めげずに駅の北口を出た私は、そのまま谷中墓地の中を突っ切って、なんとなく怪しい匂いのする道をどこまでも歩きつづけ、野性の勘だけを頼りに、ついに「月夜と眼鏡」に到着することが出来たのでありました(勝った!)。

これが「月夜と眼鏡」の看板。ハッキリ言って、
かなりわかりづらい場所にあります(笑)


   
これがエントランス風景です。(左)目印の派手なTシャツが春風に揺れて。
(右)お銭湯と間違って来る人もたまにいる……かどうか定かではありません
 ついに探し当てた「月夜と眼鏡」は、4畳半一間の小さなお店の名前だったのです。

 ここは、月のうち数日しかオープンしないという驚くほど不定期というかマイペースなお店のようで、今日はたまたま「まぼチャン」のイベントのために開放されていたのだそうです(つまり1日限りってことですネ)。

 それにしてもこのお店、下の写真をご覧になれば何となく雰囲気がわかって頂けると思いますが、どことなく昭和時代に置き去りにしてきた自分の部屋に帰って来たような、なんとも懐かしく素朴なムードに溢れていませんか。

これが「月夜と眼鏡」の店内。奥の書棚にある本
(童話が主)はここで読んでもOKだそうです。右
下に写っているのが本日のメイン商品、Tシャツ
入りの「福袋」(Tシャツが3枚入り)です



可愛い手作り小物も充実しています
 というわけで、この部屋の居心地の良さに味を占め、みかん水という名の昭和っぽい飲み物(素朴なガラス瓶に入った透明な水ですが、昭和のみかんの味がしました)を頂きながら、まぼろし洋品店の田端さんや月夜と眼鏡の実由樹(ミユキ)さんを相手に、長々と話しこんでしまった私(……というか、私が勝手にひとりで語りまくっていたという説もありますが(苦笑))。

 田端さん、実由樹さん、楽しい時間をありがとうございました。

 お店を出たあとは、足の向くまま気の向くままに周辺(日暮里駅から半径1キロ以内のエリア)を散策してみたのですが、谷中って、同じ台東区内でも浅草とは全く違った個性を持つかなりユニーク!な街のようでした(下の写真参照)。

“Book of Tea”(茶の本)の著者で日本美術院の
創設者である岡倉天心(本名は覚三)を記念し
て建てられた岡倉天心記念公園


   
(左)江戸川乱歩の熱狂的ファンであるマスターが経営する喫茶店「乱歩」。
(右)怪しい雰囲気全開(笑)の水煙草専門店。残念ながら今日はCLOSED



壁画がステキな喫茶店。谷中墓地の周辺には
何故かオシャレスポット数多し(芸大が近いこと
と関係があるのかも?!)


     
そうかと思えば(左)思わず噴き出したくなるような出目の狛犬や、(右)さらに噴き
出したくなる警察の看板も。谷中の人は、ユーモアセンスも抜群らしいです……


   
そしてこちらは彫刻家・朝倉文夫のアトリエ兼住居だった建物を公開している
朝倉彫塑館の(左)正面から見たモダンな風景と、(右)風情たっぷりな裏玄関



さらに中庭の池には驚くほど巨大な鯉が泳いで
いたりして、「これぞ日本の旧家!」という感じ
 こうして谷中墓地の周辺を早足に歩き回った春の週末は、どこもかしこも、もったいないほど梅が満開。久しぶりに仕事を忘れ、心にアイロンをかけたような清々しい日曜日でした。

 それでは最後に、(特に誰からも頼まれてはいませんが(笑))本日私が「まぼろし洋品店」でゲットした品々を披露いたしましょう。

ジャジャーン。前から欲しかった女スパイTシャ
ツ。ごく小さな印刷ミスがあるばかりにB級品の
レッテルを貼られていたため、本来なら2,800円
のところ、ナナナント200円でゲット(爆)。しかし
ですね、我が家には、この手の印刷ミスを修正
するための特殊インクがあるのですよ。これは
本当にお買い得でした(ふっふっふ)



Tシャツセールのはずが、何故か昭和の貴重
な週刊誌まで販売していました(笑)。しかもこ
の雑誌、驚いたことに和英バイリンガルなんで
す。右端の表紙に写っているのは昭和34年当
時の兼高かおるさん。溜め息が出るほどの美
しさです


  
(左)本日のメインの戦利品である福袋の中身(Tシャツ3枚)と、(右)それを喜んで身に
つけてみる私。着心地もフィット感も◎です!
 さて、そのようなわけで谷中という新しいエリアを開拓でき、今日はたいへん豊かな気持ちになることが出来ました。やはり、いつもと違う場所を自分の足で歩いてみると、思いがけない発見があるものですネ。

 皆さんも来週の週末は、冬の重いコートを脱ぎ捨てて、軽快な服装で知らない街を探索してみませんか。
 何かとっても楽しいことが、その先の角を曲がったところでアナタを待っているかも知れませんよ♪

 なお、本日ゲットした福袋の中身のうち、写真のいちばん右側に写っている1枚を「週刊マミ自身」読者のかたにプレゼント(お裾分け)したいと思います。

 TシャツのサイズはXS(上の写真で私が着ているのと同じサイズ)で、平均より少しだけ細めの女性向きです。
 色はクリーム。半袖。お鍋やポットのイラストが並んだシンプルなデザインです。

 プレゼントご希望の方は、件名に「お裾分けプレゼント希望」と明記の上、@ハンドルネーム、Aご本名、Bご住所をお書きになって、3月17日(締め切り)までにメールで mami@yamadas.jp までご応募ください。

 明日から始まる1週間が、皆さまにとって素敵なものでありますように。
 ではでは♪
▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪


できたての熱々ゴハンが冷めるのをじっと待つ
パンダ。ちなみに今日のメニューは鶏肉とニン
ジン、ジャガイモの煮込み(味付けなし)

※前号までの写真はこちらからご覧ください
事事如意
2006年3月12日
山田 真美