2011年3月


1日●見たこともない笑顔のおばあちゃん
学校の正門のような場所。その前におばあちゃん(母方の祖母)が立っていた。おばあちゃんんは少しよそ行きの着物を着ており、ここで私を待っていたようだ。私と目が合うと、今まで一度も見せたことのないような満面の笑みを浮かべながら、(私がここにいることにようやく気づいたのだね)と言いたそうな表情を浮かべている。私は「おばあちゃん!」と叫んだようだが、おばあちゃんは無言だった気もするし、何かとても理屈っぽいことを言ったような気もする。
【解説】 祖母の夢を見るのは、覚えている限りこれが生まれて初めてではないだろうか。懐かしい、しかし力強い感じの夢だった。祖母は私が22歳の時に亡くなった。しかし今夜の夢に現われた祖母は、亡くなる10年ほど前の姿だったと思う。私はときどき、今もすぐ近くに祖母の存在を感じることがある。今夜の夢で祖母を見たときも、(やっぱりおばあちゃんは今も存在するのだな)と強く感じた。思えばこれは不思議な感覚だが、やはり誰が何と言おうと、おばあちゃんはすぐ近くにいるのだと思う。私のDNAの中に。



2日●生き埋めになる若い男
高いビルの屋上のようにも深いプールのようにも見える、屋根のない正方形の部屋。空から凄まじい勢いで黒っぽい石(?)が降って来た。若い男がその中にいて、逃げ出そうともがいているのだが逃げられない。見る見るうちに彼は大量の石の下敷きになって、生き埋めになってしまった。私は遠くからその風景を見ているが、男を助けることは出来ない。
【解説】 この夢をみる直前に観た映画(サスペンス)に、やはり男が窒息死する場面があった。この夢はそのイメージが反映したものかも知れない。



3日●飛び出してゆく金色の光
何だかよくわからないが、何かが山ほど降り積もっている。昨日の夢に表われた石とは別物だが、これも空から降ってきた何かなのだと思う。不意に、降り積もっていたものが逆に空に向かって飛び上がり始めた。その中から一筋の金色の光が飛び出して、わずかに弧を描きながら空へと一直線に渡って行った。
【解説】 これは昨日の夢の続きなのだろうか。昨日は空から降ってきたが、今日の夢では逆に空に向かって飛んで行った。非常に明るい金色のイメージが強く印象に残っている。



4日●熊と人間の闘い
目の前で熊と人間が闘っている。時々、熊と人間の位置が変わるのは何故だろう。どちらが勝っているのかも私の目にはサッパリわからない。今はまだどちらも負傷していないようだ。(熊は着ぐるみかも知れない)と、ふと思った。
【解説】 まったく意味のわからない一瞬の夢。いま思えば、熊の顔はよく見えたが人間の顔は見えなかったようだ。ゆえに人間の性別や民族、年齢などはまったくわからない。



5日●ダルとDULL
友達のSさん(男性)からメールが届き、そこに「最近どうもダルです」と書いてあった。「だるい」という意味らしいのだが、それを読んだ私は「そういえば英語の“dull(ダル)”と日本語の“だるい”は音も意味も同じだ」と思っている。
【解説】 これまた一瞬の夢だった。今夜は言葉に関する短い夢をたくさん見たように記憶しているのだが、覚えているのはこの部分だけ。



6日●真っ白なコットン・ロード
ふわふわした真っ白なものが堆(うずたか)く積もった道。コットンだと思う。私の周囲にはインド人らしき人達。中世のような懐かしい香り。私は心のなかでここを「コットン・ロード」と名付けた。
【解説】 今夜の夢には長く面白いストーリーがあったと思う。色々な人にも会ったようなイメージが残っている。しかし具体的に思い出せるのはこの部分だけである。最近(ここ1〜2週間)、夢の全部をなかなか思い出せない。睡眠中も仕事のことで頭が一杯なせいだろう。



7日●異次元電車
気がつくと電車に乗っていた。見たこともないデザインの車輌だが、新宿か渋谷あたりから郊外へ伸びた路線らしい。私はいつからここに座っているのだろう。閑散とした車内。1車輌あたりの乗客数はわずか2〜3人といったところか。奇妙なほどの静寂。睡魔。連結部分で折れ曲がりながら進む電車が時折りクリスタルのようにキラッキラッと煌く。ふと気づいたら、隣の車輌で座ったまま寝ている若い男性は、その隣りの車輌でも寝ている。そのまた隣の車輌でも。よく見ると、すべての車輌に同じ乗客が乗っているようなのだ。どうやら私は異次元に入り込んだらしい。そう気づいたことまでは覚えているが、そのあとどうなったのかは全く思い出せない。
【解説】 隣の車輌にも「私」はいたのだろうか。その点を確認する前に夢が終わってしまったような気がする。電車にのっている私はとても眠かった。夢のなかで睡魔に襲われるという(笑)、最近ときどきある奇妙なパターンである。ここ半月ほど寝不足気味なのでこういう夢をみるのかも知れない。



8日●同時多発する同じ顔
最初、私は喫茶店にいたようだ。テーブルに座っている若い女性の顔を、見るともなしに見た。次に私は高層ビルの中を通って、どこか別の場所に移動した。そこにも女性がいて、見ると先程の女性と同じ顔だった。そのあと何度か居場所を変えたのだが、どこへ行っても、何故か例の同じ女性がいるではないか。そのあと私は、この女性以外にも数人の人達がやはり別の場所に“同時多発”している現実をこの目で確認した。私は不思議に思いながら、(何らかのバグが発生しているようだ。もしや私も、あちこちに出現しているのではないだろうか)と思っている。
【解説】 今夜の夢は、昨夜の夢とひどく似ていた。同じ人が色々な場所にいるという、なにやらクローンのようなイメージの夢で、しかも今夜の夢で私はそれを「バグ」「自分もあちこちに出没しているのでは」と冷静に分析していた。昨夜の夢に比べてかなり進化したようだぞ、この私は(笑)。



9日●ノスタルジックな駅舎にて
知らない場所。外国かも知れないが、その場合はアジアのどこかだと思う。人里離れた山の中。昭和の風景の中に残してきたようなノスタルジックな駅舎。私はA点からB点へと足早に移動しながら、少し離れたところにある駅舎を眺めている。
【解説】 今夜の夢には詳細があったのか、なかったのか。覚えているのは遠くから眺めた駅舎の風景だけである。それ以外には、電車も乗客も見なかったと思う。



10日●女子高時代の友達と談笑する
前後関係はわからないが、私は女子高時代のクラスメート2人と連れ立って、笑いながら道を歩いている。2人のうち1人がS子であることは間違いないが、もう1人の顔は最初から最後まで見えない。何が面白いのか、私たちはお腹を抱えて笑い転げている。私は2人に「○○へ行こうよ」と誘ってみた。「○○」がどこだったのかは思い出せないが、そこはかなり先進的で前衛的な場所で、コンサバなS子は絶対に足を踏み入れそうもない。それを承知の上で私はS子を誘っている。案の定、S子からは「そんな場所へ行けるはずないじゃない」という爆笑が返ってきた。私も爆笑しながら「やっぱりダメだよね」と返している。そのあと別の人達とどこかへ遊びに行ったような気がするのだが、詳細は思い出せない。
【解説】 S子が夢に登場するのは、これが初めてかも知れない。特に親しくはなかった女友達だが、真面目な子で、確か医療関係の仕事に進んだと記憶している。彼女が今どこでどうしているのかは知らないが、夢のなかのS子はとても幸せそうだった。実際のS子も幸せでいてくれるといいな、と心から思う。



11日●……
【解説】 今夜は、11日14時46分に東北で発生した大地震の影響で、よく眠れなかった。友達が行方不明になっているのだ。繰り返し報道される被災地の様子の凄まじさが脳裏にこびりつき、それが浅い眠りのなかで何度も再現されたような気がするが、どこが夢でどこが現実かわからない。



12日●……
【解説】 今夜も東北地震で音信不通になってしまった友人が心配でほとんど眠れなかったので、夢は見ていない。見たとしても、現実とごちゃ混ぜになっており何が夢だったのか思い出せない。



13日●5脚の椅子のどこに座るか
目の前に5脚の椅子が並んでいる。マッサージチェアのようにリクライニングする椅子だ。それぞれの椅子の間隔が狭いので、隣の人と肘がぶつかりそうである。今から私はここで2人の初対面の女性に会うことになっているらしい。私が着いたとき、1人は既に到着しており、向かって左から2番目の椅子に座っていた。この人を仮にA子としよう。私はA子と挨拶をしている。しかしA子が左から2番目の椅子に座ってしまったため、あとはどう座っても「A子と私」または「次に来るB子と私」のいずれかの組み合わせで肘がぶつかることになってしまう。A子は何故、左端の椅子に座らなかったのだろう。私は心のなかで(なんて気の利かない女だ)と思っている。
【解説】 昨日、現実世界でも「気の利かない女性」を見かけた。詳細は省略するが、その気持ちが夢に現われたようだ。しかし、ともあれ今夜は夢を見た。これは明らかに「進歩」だと思う。実は、震災発生以来ずっと連絡の取れなかった大切な友達(激震地在住)が無事に生きていることが昨夜判明したのだ。今夜夢を見ることが出来たのは、その安心感からだと思う。



14日●……
【解説】 今夜も眠りが浅かった。夢はおそらく見ていない。地震と放射性物質漏れが収拾しない限り、落ち着いて眠れそうにない。



15日●……
【解説】 昨夜は一連の東北関東大震災とは別の地震が静岡で起こった(震度6強)。そんなわけで日本中が揺れに揺れている今日この頃だが、1日の終わりにベッドに入った瞬間、(今回の一連の出来事は人の心を鏡に映した姿だったのではないか)と不意に思った。「とりあえず自分が心を入れ替えて生きてゆけば、世の中は良い方向に進み始めるのではないか」と、唐突にそう思ったのだ。そう思ったら急に気持ちが楽になって、地震以来ずっと睡眠不足だった分まで今夜は泥のように眠った。そのためか、今夜も夢は見ていない(あるいは見たのかも知れないが、その場合は少しだけ楽しい夢だった気がする)。



16日●大学の入学書類を書く
机の上にたくさんの紙があって、私はしきりに何か書き込んでいる。大学入学に関する書類らしいが、どのような内容だったかは何一つ覚えていない。
【解説】 この大震災によって紛れてしまったが、実はこのたびお茶の水女子大学の大学院を受験していたのだ。私はまだ博士課程を終わらせていなかったので、いつか必ずカウラ事件をテーマに博士を修めようと心に決めていた。息子も完全に手が離れ、今がチャンスとばかりお茶大を受験したわけだが、合格発表が3月11日午後5時。その2時間14分前になんと大震災が日本を襲い、おめでたい気分は完全に飛んでしまった。しかし、そんなわけで4月から私は女子大生である。頑張らねば!



17日●机の並んだ部屋と頭巾の男
見知らぬ部屋の中。視線が部屋の左から右へと進む。そのために夢の画面が少しかすれたような感じになった。たくさんの事務机が並んでいる。ひとりの初老の男の姿が見えた。男はインド人っぽい顔立ちで、友人のCさんにどこか似ている(あるいは本人かも知れない)。頭にはとんがった白っぽい頭巾のような物を被っている。
【解説】 一瞬の夢だった。夢の画面が“かすれたような感じ”というのは、例の「はやぶさ」が最後に撮った地球の写真のようなかすれ方である。夢の意味はまったくわからない。



18日●女優に対して暴力を振るう
中華料理店の個室らしき場所。これから10人ほどの少人数のパーティーが行なわれるらしい。最初に到着したのは私と、女優だった(ふたりは別々に来たのだが、どちらが先に到着したのかは不明)。女優はYという名前らしいが、違うかも知れない。女優が私に何かを言い、私はその言葉に怒って女優の首を押さえつけた。ただし殺意はないので、絶対に相手が死なない“ツボ”を狙ったのだが。また、相手が女優なので顔に傷をつけることは気の毒だと思い、顔は避けてあげたのだ。私は相手の首のツボを押さえながら恨みつらみを述べた。ところが相手は「誤解だ」と言って怒り狂っている。私が手を離すと、女優は「なぜ暴力を振るわれなければいけないのか身に覚えが無い」と言い張った。われわれの口論は平行線をたどり、一向に埒があかない。そのうちに私は女優に暴力を振るったことをひどく後悔し始めた。他の人達が部屋に入ってきたので、私はとても嫌な気持ちでその場を去ることにした。この女優とは二度と会うことはないだろう。
【解説】 目が醒めたとき、(ああ、なんだ夢だったのか、夢でよかった)とホッとした。大震災の発生(3月11日)以来、あまり夢見がよろしくない。今夜の夢は最悪だった。ところで夢に現われた女優は「Y」という名前だったと思うのだが、そういう名前の女優は現実にも存在する。但し両者は顔が違う。夢に現われた女優は一体誰だったのか、思い当たる節はない。なお、今夜から長野の実家(母が一人暮らしをする家)に里帰りしている。この夢は長野で見た。



19日●プールの底に沈む遺体
気がつくと胸までプールに浸かっていた。ピーッという笛の音がしたかも知れない。監視員の若い男性が、プールに入っていた全部で数人から10人程度の利用者に対して、「プールから出る前に、皆さんの周囲に溺れている人がいないかどうか確認してください」と言った。私は自分の左側、前、後ろを見た。それぞれ異常はなかった。最後に右側を見ると、水槽の底に誰かが倒れているのが見えたではないか。両手両足をまっすぐに伸ばし、上を向いたまま微動だにしない。既に亡くなっていることが一目でわかった。私は水に潜り、プールの底に横たわっていた人を引っ張ってプールの外へ出した。ぶよっとした感触が手に残った。それは30歳ぐらいの男性で、だいぶ前に亡くなったのか遺体は既に灰色のような色に変わっていた。私は監視員に向かって大声で「ここに一人います!」と叫んだ。監視員が急いでやって来たが、ひと目見るなり「ああ、もう亡くなっている」という意味のことを呟いたように思う。私はそのまま無言でプールの建物から出た。そのあとのことは覚えていない。
【解説】 夢のなかで遺体を見るのは久しぶりだ。しかも今夜の夢に現われたのは、灰色に変色した水死体。なんとも言えない光景だった。これも間違いなく大地震に影響された夢に違いない。今、日本中でたくさんの人がこの手の夢を見ていることだろう。すべての人の魂が安らかに眠らんことを祈ります。合掌。この夢も長野で見た。



20日●無礼なホテルマンを叱責する
気がつくと高級そうなホテルにいた。目の前にはベルボーイ風の若いホテルマンが数人と、その下働きらしい40代のホテルマンが1人。全員が日本人男性だ。私は彼らに道を聞いたような気がする。すると40代のホテルマンが、およそ信じられない下品な口調で説明を始めた。その言葉遣いだけでもホテルマン失格なのだが、彼はだらしなく肘をカウンターに突き、なんとタバコを吸い始めたではないか。しかもその煙をフーッと私の顔に吹きかけてくるのである。私は大いに怒りながら「タバコを吸うとは何事ですか。しかもその煙を客の顔に噴きかけるなど言語道断!」と怒鳴りつけた。するとホテルマンは涼しい顔で、「私はそんなこと、していませんよ」という。私は周囲のベルボーイたちに事情を告げた。どうやら彼らも40代のホテルマンを日頃から持て余しているらしく、私からのクレームを聞くと困り果てた顔で頷いた。私は(こんなホテル、潰れてしまえ!)と思いながら外に出た。そこはネオンきらめく夜の街で、どうやらニューヨークらしい(ただし本物のニューヨークとは風景が異なるのだが)。私が進もうとする方向には大きな太鼓橋があって、その傾斜角が半端じゃない。胸突き八丁という言葉どおりの急坂なのだ。橋を通ることを諦めた私は、遠回りを覚悟で逆方向からぐるりと回って目的地へ向かうことにした。
【解説】 もしもこんなホテルマンが現実世界に存在したら、すぐさまホテルの社長またはオーナーに怒鳴りこんでやるところだが、夢のなかの私はなぜか優しくスルーしていた。なんという気の弱さ(苦笑)。それにしても3晩も連続して不愉快な夢が続いたものである。そろそろ楽しい夢を見たい。この夢も長野で見た。



21日●哲学的な仕事の打ち合わせ
目の前に男性がいる。夢の中ではその人の顔が見えていたはずだが、どんな顔だったかは思い出せない。インド人のような気がするが、まったく違ったかも知れない。私たちは仕事の打ち合わせをしているらしいのだが、それはどこまで行っても哲学的な印象だ。私は心のなかで(大震災の前と後では、すべてがすっかり変わってしまったのだ。もう元には戻れない)と不意に思っている。
【解説】 今夜はもっと具体的な内容のある夢を見たように思うのだが、目が醒めてみると何も思い出せない。この夢は長野から東京へ戻って第一夜目に見た。



22日●イパネマの娘
気がつくと私は薄暗いビストロ風のお店のテーブルに座っていた。同じテーブルには、1982年にホームステイしたTauman家の人々がいる。ご主人のMr. Taubmanと奥さま、4人の娘さんたち。皆、当時のままに若々しい姿で楽しそうに笑っている。店の隅に設(しつ)えられた小さなステージには男性ギタリストがいて、静かに『イパネマの娘』を弾き語っている。どうやらここは1982年のシドニーで、お店の名前は『Queen of Hearts』。そして今日はMrs. Taubmanの誕生日なのだ。夢のなかで私は(ああ、これは過去の記憶だ。実際には今は2011年で、Mr. Taubmanは既にあの世に行ってしまったし、現実の私は日本にいる)と冷静に想っている。過ぎて行った時間の余韻が、ギターの音色に乗って美しくその場に広がっていた。
【解説】 とても懐かしく、また詩的な感じの漂う夢だった。1982年といえば、私は22歳。人生のあちらへ進むべきかこちらへ進むべきか、まだ自分の道に迷っていた頃だ。シドニー留学中の一時期、Taubman家にホームステイしたことは楽しい思い出である。今回の震災発生後も、Taubman家の人々はとても心配してすぐに連絡をくれた。流れて行った30年という時間と、自分が「今」立っている位置を改めて考えさせてくれる夢だった。



23日●捨てて捨てて捨てまくる
何が何だかよくわからないが、私は狂ったように何かを捨てまくっている。捨てていたのは放射性物質だったような気もするし、そのあたりに渦巻いている悪意のようなものだった気もする。
【解説】 今夜の夢のなかで、自分が何かを「捨てまくっていた」ことはハッキリしているのだが、何を捨てていたのかは思い出せない。それは、今すぐに捨てなければいけない何かだったと思うのだが。とりあえず現在の日本で一番早急に解決しなければならないのは、事故を起こした福島第一原発であろう。昨日は東京都内の水道水からも基準値を超える放射線が検知されたという。その危機感がこんな夢になったのではないか。



24日●……
【解説】 今夜は何か夢をみたような見なかったような。地震関連の夢だった気もするが、単に気のせいかも知れない。



25日●二者択一
目の前に哲学者のような魔術師のような仙人のような初老の男性がいる。インド人またはインド人並みの怪しさを秘めた人物だった。私は二者択一をしなければならない。2つの選択肢は、北と南、あるいは天国と地獄、あるいは男と女ぐらい対局に在るものだ。一体どちらを選ぶのか。私の中で答えは既に決まっているような気がする。
【解説】 夢のなかで自分が何を選んだのか、詳細は全く思い出せない。それは何か究極の運命を決める選択だったように思うが、その割に私は冷静というか普段どおりで、「ま、そんなものでしょ」と気軽に構えていたようだ。



26日●『ジュウレンジャー』のPVに出演!?
恐竜戦隊『ジュウレンジャー』のテーマソングが流れている。私はそのPVを見ているのだが、驚いたことに、そこに登場するのは何故か私自身なのである。しかも高校生ぐらいの若い私がサッカーのユニフォームを着て、空を舞ったりボールをシュートする勇ましい姿が続くのだ(ただし現実の高校時代とはだいぶ雰囲気の違う、ボーイッシュで小太りな姿も驚きである)。私は「ええっ、私って『ジュウレンジャー』のPVに出演してたんだ!?」「しかも、私はこんな丸顔じゃないし!」と驚き呆れながら、友人らしき誰かと一緒にその動画を凝視して笑ったり感心したりしている。
【解説】 まったく意味不明な夢。そもそも『ジュウレンジャー』とはまた懐かしい。本当の出演者であるチバレイ(千葉麗子さん)に次に会ったら、こんなヘンな夢を見たよと報告せねば(笑)。



27日●駅構内は中学生でいっぱい
駅の構内。小田急線の新宿駅のようだ。目の前に夥しい数の中学生が座っている。「すごく人が残ってる」というYさんの声が聞こえたが、Yさんの姿はどこにも見えなかった。
【解説】 何のことやら意味のわからない夢。Yさんは小田急線の先の方に住んでいる友人。



28日●胆沢さん
目の前に知人(女性)の姿が見える。安藤さんだ。ところが私は「あ、胆沢(たんざわ)さん!」と呼びかけていた。しかしそれと同時に、(何を言っているのだ私は。この人は胆沢さんではなく安藤さんじゃないか)と自分に突っ込みを入れている。
【解説】 これまた意味不明な夢。「丹沢」ではなく「胆沢」という漢字が頭に浮かんだが、そもそもそんな苗字は聞いたことがない。この次安藤さんに会ったら、「胆沢という苗字に聞き覚えはある?」と聞いてみよう。



29日●家具に水をかける
前後関係はわからないのだが、目の前がコンクリート打ちっぱなしの広い倉庫のようになっていて、家具がいくつか積み上げてあった。すべて私の家具らしいのだが、見覚えのない品物ばかりだ。私はツカツカと歩み寄って、やにわに家具の上から如雨露(じょうろ)で水をかけてやった。何故そんなことをしたのかはわからない。
【解説】 家具に水をかけたとき、私は特に嬉しくも悲しくもなかった。つまり無感情であった。一体何のために水などかけたのか動機はわからないが、実世界では目下、来月の頭に予定している引越しのため荷づくりに励んでいる。この夢はおそらくそのことと関係があると思うのだが……。



30●……
【解説】 今夜は仕事でほぼ徹夜。ゆえに夢は見ていない。



31日●遊園地並みにエキサイティングな場所
私は見知らぬ場所にいた。そこは長野駅前の東急百貨店入り口にとてもよく似ているが、それよりも大きくエキゾティックな場所だったと思う。私は大きな乗り物に乗ったようだ。それは観覧車とジェットコースターを足して2で割ったような乗り物で、とてつもなく高い場所まで行けるのでワクワクする。私の横には同乗者がいたようだ。見知らぬ外国人(白人)のオジサンだったと思うが定かではない。この乗り物は言ってみれば「お試し版」であり、このあとにはもっとエキサイティングな実験が待っているらしい。ところが乗り物から降りてみると、実験は中止になっていた。私は少し落胆しながら、人の流れに身を任せて歩き始めようとしている。
【解説】 今夜の夢のなかで私は、現実には存在しない、とてもスリリングで楽しいライドに乗ったようだ。ところがその場面は何も思い出せない。「乗った」という言葉だけが空回りしている。その意味では不完全燃焼な夢だったが、全体には楽しい気分に溢れていたように記憶している。





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