2012年5月


1日●マッサージパーラー風のイタリア料理店
イタリア料理店(リストランテ)っぽい雰囲気の場所。お店の主(イタリア人)はどこかで見たことのある顔だ。誰だったか、とても気になる。にこにこ笑いながら主がパスタを持って来た瞬間、「そうだ、この男はマッサージパーラーの経営者に似ているではないか!」と心の中で叫んでいた。パスタ屋にパスタがあることはあたりまえなのに、私は「凄いね、ここ、マッサージ屋さんなのにパスタがあるんだ」と驚いている。
【解説】 少し前にYoutubeで「少し異常なほど気持ちの良さそうなイタリアのマッサージパーラー」の動画を見た。どうやらそのイメージが今夜の夢には現われているらしい。このところパソコンのやり過ぎて肩と腰が凝っているのだ。そろそろマッサージが必要ということか。


2日●家の「お着替え」
大きな2つの手が家の屋根の左右から差し出されている。と思う間もなく、まるで幼子の服を脱がす時のようにいとも簡単に、2つの手は服の表面を引っ張って家の外側をはがしてしまった(どうやらこれが家のリフォームらしい)。
【解説】 一瞬の夢だった。実際の家のリフォームもこんな風に簡単に出来たらいいのだが。


3日●M美の美顔術を拝見する
自他ともに認める美人のM美が今から「美顔術」を行なうという。それを何人かで見学している。M美は何やら大変珍しいものを顔に塗っていて、それを見た私は(なるほど、これぐらいやらなくちゃ綺麗にはなれないのね)と半分驚き、半分呆れている。
【解説】 さてM美はどんな美顔術を行なっていたのだろう。目が醒めたらすっかり忘れてしまっていた。何か縦横5cmぐらいの白いものを顔に貼っていたような気がするのだが。


4日●神のような夕陽
気がつくと電車に乗っていた。都内のどこか大きな駅(新宿あたり?)を出発したあと、電車は秋葉原を経由して千葉の方へ行くらしい。車輛は満員で私は立ったままだが、少しも疲れていない。すぐ左右には年輩の見知らぬ男女が立っていた。私は何となく嬉しい気持ちでいる。途中、とてつもなく美しい夕陽が見えた。それはもう、生まれてから見たことのない、あり得ないほど美しい夕陽だ。そのあと何か素晴らしいことが起こった気がするが、それが何だったかは残念ながら思い出せない。
【解説】 今夜の夢の中で見た夕陽は神のような美しさだった。こう言っては失礼かもしれないが、その美しさは「千葉」とか「年輩の男女」とはまったく似つかわしくない光景だったのだ。なぜ千葉なのか、どうも納得できない。


5日●満員電車内の痴漢
満員電車で誰かが誰かのお尻に触ったと騒いでいる。私は「触られたのは誰だろう」と一応疑問に思うのだが、すぐそのことを忘れてしまった。
【解説】 何のことか意味のわからない夢。それにしても二晩続けて「電車」である。私にはそのことの方が重要に思える。


6日●ゲガンゲン公園のフォーレスタ祭
夜空に青いネオンが見えている。東横インだと思い、Mさんに会うため中に入ってみた。そこで誰かから「ゲガンゲン公園で開催中のフォーレンタ祭」について教えられた。面白そうだなと思う。しかし実際にその祭りへ行ったかどうかは自分でも思い出せない。
【解説】 ゲガンゲン公園とは何だろう。フォーレスタ祭とは実在する祭りなのか。ずいぶんドイツ語っぽい印象の夢であった。なお、東横インはカウラで捕虜だったMさんのお気に入りの定宿。いつでも旅先では東横インに泊まっていらっしゃるようなので、最近はあの青いネオンを見ただけでMさんが宿泊中なのではないかと思ってしまう。


7日●……

【解説】 昨夜は異常なほど眠く、まさに泥のように眠った。おそらく夢は見なかったのではないかと思う。


8日●スーパーマーケットでブチ切れかかる
大手スーパーマーケットのAで買い物をしようとしている。しかし「会員カードがないから」という理由で入口から入れてもらえない。バッグを開き、カードを探すのだが見当たらない。守衛がどうしても私を中に入れようとしないので、私はブチ切れかかっている。「会長に電話してやろうか」と思ったところで目が醒めた。
【解説】 Aはあまり使わないスーパーだが、会長は知人だ。Aにも会長にも恨みはないので、何故こんな夢を見たのか思い当たる節はない。


9日●……

【解説】 今夜は間違いなく夢を見たのだ。そして、目が醒めてすぐにその内容をパソコンのメモパッドに記録したのだ。ところがそのメモを捨ててしまったらしく、どこにも見当たらない。と同時に、夢の内容も思い出せない。旅をしたような気がするのだが、単に気のせいかも知れない。


10日●サカタハルミじゃん!
「サカタハルミじゃん!」のモデルになった人に会わせてもらえうことになった。何人かの兵隊(若い男達)が近くにいる。皆、「サカタハルミじゃん!」に会えることを楽しみにしているようだ。私は海軍士官のようで、兵隊たちをまとめている。そのあと「サカタハルミじゃん!」に会えたような気がするが、具体的なことは思い出せない。
【解説】 なんじゃこりゃ?な夢であった。「サカタハルミじゃん!」の元ネタは、「バトルフィールド2」というゲームの中でアラビア軍兵士が衛生兵を呼ぶときの声が「サカタハルミじゃん!」と聞こえるという逸話からきている。わかる人にしかわからない話。要はかなりオタクな夢だったということ。


11日●国語のテストを受ける
前後関係はわからないが、気がつくと試験会場にいた。試験官は全員が日本語の出来ない外国人(白人)であるにもかかわらず、受けているのはなぜか国語(日本語)のテストだ。試験の内容は、少し前にあらかじめ書いて提出しておいた長文の日本語(自作)を800文字以内に要約せよということらしい。試験の制限時間は8分だという。私のほかに何百人という受験生がいたような気がする。私は内心(よっしゃ、最高点を取ってやるぜ)と思っている。試験開始から2分後、4分後、6分後にそれぞれ脱落者が会場から外へ出て行った(但し「脱落者」の定義はよくわからない)。残りはほんの数人である。私は解答を798文字でも799文字でもなくドンピシャリの800文字に収めようとしている。最後の10秒ぐらいでラストスパートをかけて、800文字ちょうどで書き終わったところで試験終了のベルが鳴った。そのあと、会場から退出する時に試験官のひとり(眼鏡をかけて太った60歳ぐらいの白人男性)と英語で少し話をしたような気がする。そのときに、日本語の出来ない彼らがどのようにして採点をするのか、そのカラクリが理解できたのだ。しかし目が醒めてみると、それがどういうカラクリであったか完全に忘れてしまっていた。
【解説】 800文字、8分と、「8」という数字が印象的な夢だった。それにしても、夢の中であんなに一生懸命になって文章を書いたというのに、何を書いたのか一つも思い出せないのは実に残念だ。


12日●八重子さん
最初に「八」という字のつく名前の女性に関して、誰かから問い合わせがあったような気がする。そのうち、何か経緯があって(但しこの間の詳細は思い出せない)それが「八重子」という名前の女性であることが判明した。そういえば親戚に八重子という名の伯母がいた。伯母は既に他界したが、存命中は一部上場企業の創業者であり社長であり会長でもあった人の妻だったから、社会的な成功者には違いないだろう。その直後、亡くなったはずの伯母が車椅子に乗って目の前に現われた。肌色が良く、毅然としている。そんな伯母の姿を見て、私はとても嬉しく思っている。伯母の傍らには40〜50代ぐらいの女性が付き添って介護をしていたが、遠慮がちに下を向いていたので誰なのかはわからなかった。
【解説】 昨夜に引き続き、またしても「8」がらみの夢である。「8」といえば中国人にとって縁起の良い数字だそうである。日本でも「末広がり」だから縁起が良いに決まっているし、「8」は「や」と読むことから、神々に関する言葉はしばしば「八」で始まる(八百万・八重垣・八島等)。そういう意味で昨夜から今夜に関してみた夢は、きっと吉夢なのだと思う。そういえば亡き伯母の八重子さんも女子師範学校(現在のお茶の水女子大学)を卒業していたのではないだろうか。詳しく聞いてみないとわからないが、確かそうだったような気がする。こう考えてみると、今夜の夢には何か深い意味がありそうだ。


13日●「括弧」へのこだわり
気がつくと目の前に何かの原稿があった。文中に何度も鍵括弧(「 」)が登場する。それらの「 」をいちいち[ ]に修正している。それはもう、虱潰しと言っても良いほど徹底的な修正で、ある。私(あるいは、そうするように私に命じた誰か)は、よほど「 」が嫌いか、[ ]が好きなのだろう。
【解説】 何のことやら全く意味のわからない夢だった。せっかく長い文章が書かれた原稿を目の前にしていたのに、文章を読まずに括弧にばかり注目していたのだから驚く。しかし、そういえば最近現実世界でもなんとなく[ ]が好きだ。何なんだろう(笑)


14日●朴訥としたインド人に怒りを炸裂させる
気がつくと車の後部座席に乗っていた。車内にいるのは、私以外はインド人のようだ。隣に座っていた男が(英語で)「これを買って来てくれないかな」と言いながら私に向かって小さな包みを寄こした。その男の顔を見た瞬間、(うわっ、こいつか)と思う。名前はわからないが、逢いたくない相手だったようだ。渡された包みは15cm×10cmぐらいの塊で、新聞で無造作に梱包してある。新聞には南インドの言葉が印刷されていた。車が走っている道はパンカチ通りというらしい。自動車が2台どうにかすれ違えるかすれ違えない程度の細い通りだ。両側には小さな店がびっしりと並び、大勢のインド人が路傍を歩いていて活気がある。車内の男達が私に対してこの場所に関する事柄を上から目線で説明したので、私はただ一言「以前ここに住んでいたことがあるから、この町のことは大体知っています」と答えた。男達は「おお!」と驚いたきり、そのまま黙ってしまった。その後どういう経緯があったのかわからないが、私は車から降りていた。すぐ周囲にいるのは、例の包みを寄こしたインドの男を除けば、あとは全員日本人のようである。私は本気で怒っている。インド人が、そのへんの店から勝手に商品を持って来てしまったからだ。その人は田舎者で、都会での買い物の仕方を知らないらしい。そのへんに置いてあった商品を「見本だと思って」勝手に持って来てしまったらしいのだ。「こういうのが欲しいんです」とにこにこ笑いながら告げる男を見ているうちに、なぜか私の怒りが爆発し、「どこのお店から持って来たの!」「すぐ商品を返しに行くからお店の場所を教えて!」と叫び出した。しかし男は呆けたような笑みを浮かべたまま、「えーと、どの店だったか忘れちゃった」とのたまう。その笑みが私の怒りにますます油を注ぐのだった。ちなみに、男が持って来てしまった品物は15cm×20cmぐらいの透明のビニール袋に入った茶色っぽいオレンジ色の粉末である。ラベルは貼ってないが、どうやら何かの薬品らしい。先ほどの新聞紙に包まれていたものは、アスパラと竹を足して2で割ったような形の植物で、そちらも薬品らしい。その時、一緒にいた日本人のうちのひとり(70歳前後の気品ある女性)が、「私、この薬(オレンジ色の粉末)を置いてあった店を知っています」という。驚いて彼女について行くと、一軒の小さな日本式薬局だった。「ここは前からの知り合いなんですよ」と彼女が言ってくれたので、私は男が勝手に持って来てしまった商品をようやく返品できることに安堵している。但しその時にはもう、男の姿はどこにも見えなかった。
【解説】 今夜の夢の中で、私は珍しく本気で怒り、大声で怒鳴りまくっていたと思う。英語だったが、最大限のボリュームの声を張り上げて怒りをぶちまけていた(大汗)。夢の中で発散したからだろうか、目が醒めると実に気分がスッキリしている(苦笑)。昨日は現実世界でプチ不愉快な出来事があったのだ。その怒りが夢で炸裂したのだろうか。だとすれば、夢に登場したインド人(無関係)にはとんだ八つ当たりである(苦笑)。


15日●立原正秋さんに褒められる
前後関係がわからないのだが、私は誰か有名な作家(芥川龍之介?)の文章についてコメントしている。私のコメントを聞いた2人の男性作家がやって来た。うち1人は立原正秋さんだ。立原さんは想像していたよりも遥かに穏やかで優しい口調で、何か私へのねぎらいとお褒めの言葉を口になさった。私は心の中で(思っていたよりもずっと素敵な人!)と感激している。
【解説】 立原正秋さんと言えば不思議な思い出がある。ある時まで1冊も立原さんの本を読んだことがなかった私なのだが、大学3年生のある日唐突にこの人の本が読みたくなって、当時住んでいた高輪1丁目の小さな書店に駆け込み、そこに置いてあった立原作品全部(文庫版)を買い占めて家に帰ったのだ。その日からまるで取り憑かれたようにそれらの本に熱中し、数日後に読了した時は大きな満足感に包まれていた。その直後、テレビをつけたところ、ちょうどニュースの時間で、「作家の立原正秋さん死去」と報じていた。あれは本当に不思議な体験だった。立原さんが夢に現われるのは今回が初めてのような気がするが、なぜ現われたのか、思い当たる節は全くない。


16日●文字が刻まれた正方形の板
正方形の薄いものが見える。その表面にはびっしりと黒い小さな文字が刻まれている。ちょうど色紙程度の大きさだが、紙ではない。薄い金属板だったかも知れない(全体がやや黒っぽく煤けていたので)。すぐ近くに色黒の男性(おそらく日本人)がいたような気もするが、どんな顔立ちだったかは思い出せない。ただ、私はその男性に軽い嫌悪感を感じていたようだ。
【解説】 何のことやらわからない夢。この前にもストーリーがあったと思うのだが、具体的なことは思い出せない。板にびっしり刻まれた文字に対しては最初から興味を感じなかった。文字があると何でも読みたくなる私には珍しいことである。軽い嫌悪感を覚えた相手は、家の近くのスーパーでよく見かける買い物客によく似ていた。私はその見知らぬ男性に何となく「不潔感」を感じるのだ。汚れた身なりをしているわけではないのにそんなふうに思うのも、不思議と言えば不思議な話だが。昨日は現実世界でその人をスーパーで見かけた。現実の世界ですれ違った人が夢の中にも足を踏み入れたということだろう。しかし正方形の板との因果関係は不明。


17日●靴下を3枚重ねて履く
ここがどこなのかは不明だが、この世界では靴下は必ず3枚重ねて履かなければならない決まりらしい。誰かがそう教えてくれた。下の2枚は自由だが、いちばん上には黒くて長い靴下を履く決まりになっている。私はまず白いショートソックスを履き、その上に水色のショートソックスを履き、最後に黒くて長いソックスを履いた。しかし最後に眺めて見たときには、なぜか黒くて長いソックスが一番下で、その上に白いショートソックス、いちばん上が水色のショートソックスになっていた。私は全体を眺めながら(女子高生らしく爽やかで、なかなかイイ)と満足している。
【解説】 何のことやらサッパリわからない夢だった。そういえば昨日は洗濯物を干しながら、(靴下というものはどうして片方だけなくなってしまうのだろう。これ以上なくなると面倒だから、これからは同じデザインの黒いソックスだけを買って、それ以外のソックスは履かないという決まりにしようか)などと考えたのだ。おそらくそれが今夜の夢の原因だろう。


18日●シャツとネクタイ
男性用のYシャツとネクタイが見える。Yシャツは冴えない薄い茶色(ベージュというイメージではなく、あくまでも冴えない薄い茶色)。ネクタイは絵の具のチューブから絞り出したままの黄色だ。ひとことで言うと、全くセンスのない組み合わせ。おそらくこれを着ているのはコメディアンでピアニストのD氏(英国人)だろうと思う。
【解説】 またまた意味のわからない夢。D氏は大好きなコメディアン(故人)だが、ファッションセンスはごく普通だったし、黄色いネクタイを着用している姿を見たこともないのだが。


19日●“入れ子”のようになった外国旅行
私はどこか非常に魅力的な外国を訪ねている。その気持ちをひとことで言えば「ノスタルジック」と「懐かしさ」。色々な出来事があったことは間違いないのだが、残念なことに何一つ思い出せない。しかし一つハッキリしているのは、この旅が「旅の中に旅」「その旅の中にまた旅」といった具合に、いわゆる“入れ子”状態になっていたことだ。
【解説】 「劇中劇」ならぬ「夢中夢」を見たらしいのだが、内容を思い出せないのは本当に残念なことだ。訪問先は、これまで行ったことのないような不思議な異国情緒と一種の懐かしさに溢れていたのだが。


20日●8文字のアルファベット
8文字のアルファベットが横一列に並んでいる。すべて大文字ばかりだ。最初がMHで始まったことだけは確かなのだが、そのあとの並びは思い出せない。いずれにしてもアルファベットはただのランダムな羅列といった具合で、言葉としては意味をなしていない。私はそれらの文字の並びが何らかの暗号だと感じている(ただし読解には至らないのだが)。
【解説】 MHに続く文字は何だったのか、さっぱり思い出せない。それにしても私の夢にはこういう暗号系がよく登場する。


21日●……

【解説】 今夜は夢は見なかった。ような気がする。


22日●……

【解説】 今夜も夢を見た記憶が全くない。


23日●階段の下の巨大なナン
階段のいちばん下に巨大なナン(インドのパン)が置いてある。誰が何のために於いたのかは謎。医者が聴診器でナンを診察している。
【解説】 まさに「ナンの話?」と言うべき滑稽な夢だった。こんな夢を見たからナンを食べたくなってしまったではないか。


24日●1000段もありそうな階段
気がつくとJR長野駅にいた。見慣れたはずの階段を降りようとしたところ、いつもは10数段しかない階段が一挙に伸びて、数百段、いや、イメージとしては1000段ほどに増えているではないか。いちばん下のほうは遠すぎて霞んで見える。しかし全体の風景は非常にエキゾティックで心をくすぐられる。私は(何なんだ、これは)と思いつつ、うっとりしながら階段を下りている。
【解説】 ここ暫く長野と東京を毎週のように行ったり来たりしているので、長野駅をよく使う。だから、その情景が夢に現われること自体は不思議ではないのだが、今日の階段の深さといったらなかった。あの階段はどこへ続いていたのだろう。全部降りて、そこに何があるか確かめてみたかったが残念ながら途中で目が醒めてしまった。それにしても二夜連続して「階段」の夢とは面妖である。


25日●3人の武将と「火」の文字
草原のような場所。あたりは闇に包まれている。私は地面に「伏せ」の姿で這いつくばって、前方を凝視している。今は戦国時代なのかも知れない。あるいは、これはゲームに過ぎないのか。蹄(ひづめ)の音がして、前方から3頭の馬が全力で駆けて来た。それぞれの背には威風堂々たる武将が乗っている。髪が長く、顔は見えないがたいへんなイケメンのようだ。三国志の登場人物のようでもある。3人の武将と3頭の馬がつくりだすシルエットが、ちょうど「火」という文字の形に浮かび上がって見えている。(なるほど、答えは「火」か)と納得したところで目が醒めた。
【解説】 こうして文字にしてみるとなんだかよくわからないが、夢の中で私は深く納得していた。「そうだ、火だよね。それしかない」と勝手に頷いていたのだ。そういえば私は25年ほど前からインドのアーユルヴェーダ・マッサージを(現地で)時々受けているのだが、アーユルヴェーダではすべての事象を「風」「火」「水」の3要素の組み合わせで説明する。その診断によれば私は圧倒的に「火(ピッタ)」体質の人らしい(作家や芸術家には「火タイプ」が多いようだ)。そうだよね、やっぱり火だ(笑)。


26日●地下の出版社にて
気がつくと地下室のようなところにいた。驚くほど巨大な部屋の中に、1階建ての小さな建物がたくさん建っている。要は建物の中に建物がある入れ子(マトリョーシカ)状の建築物といえば良いだろうか。印象的なのは、天井が目立って低いこと。普通の天井よりも30〜50cmは低い印象だ。ここは法律書の出版を主に手がけている某出版社の社屋らしい。私は誰かに連れられて奥へ奥へと歩いている。そのあたりには社員がたくさん歩いている。トロッコに乗って書籍を運搬している人もいる。みんな素朴で、屈託のない楽しそうな笑みを浮かべている。ここは昭和の中頃の日本かも知れない。自分が今から具体的に何をしようとしているのかはわからないが、ここの社員ではなくゲスト的存在だった気がする。
【解説】 狭くて暗い社屋社屋、しかしそこで働く人達は明るい希望に燃えている。イメージとしては戦後すぐの日本だろうか。と言っても、私自身はその時代を生きたことがないのだが。ひょっとすると今夜の夢で私は母の青春時代を覗き見てきたのかも知れない。


27日●……

【解説】 今夜は夢は見なかった気がする。


28日●……

【解説】 今夜も夢は見なかった。


29日●……

【解説】 今夜はオーストラリア行きの飛行機の機内で過ごした。眠りが浅かったためか、見た夢はぼんやりとしか覚えていない(ニューギニアに関係のある夢だった気がしないでもないが)。


30日●……

【解説】 元捕虜の村上さんらを伴ってのオーストラリア訪問1日目。訪問団長としてスケジュール管理や行った先でのスピーチなどに気を使っているせいか、夜は死んだように眠り、夢は見なかったような気がする。


31日●……

【解説】 オーストラリア2日目。今日も夢を見た気が全くしない。今月は驚くほど夢を見ない日が多かった。毎晩夢を見るのが当たり前の私としては、この状況はどうにも「気持ちが悪い」。やはり毎晩ちゃんと夢を見て、毎晩夢日記を付けたいものだ(笑)。




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