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2004年10月16日号(第150号)
今週のテーマ:ブータンの民族衣装
 「週刊マミ自身」は、今週号をもちまして、お蔭様で第150号を迎えることができました(パチパチパチ……)。
 これもひとえに、日頃から当サイトをご贔屓くださっている皆さまのお蔭です。本当にありがとうございました♪

 あれは、そうです、忘れもしません。今から4年前の、2000年9月9日のことでした。
 日頃から「9」をマイ・ラッキーナンバーとしている私が、
「九のゾロ目は縁起がいいから、始めるなら九月九日から」と言って当ホームページを立ち上げたのは。

 その頃の私は、まだニューデリーに住んでおりました。
 今にも
脳みそが沸騰してしまうのではないかと思われる、狂気にも似た猛暑の中で、あのとき私は、よくもホームページを作ろうなんて酔狂かつ無鉄砲なことを考えついたものです。

 首都ニューデリーの街中でさえ、毎日あたりまえのように起こる
停電
 風と共に降ってくる
黄砂(※これがコンピューターの内部にまで入り込んで深刻な故障の原因となるのですね)。
 すぐにダウンするサーバー(しかも一旦ダウンしたが最後、いつ復旧するかは神のみぞ知る)。
 故障箇所を直しに来たはずが、何故か逆に
コンピューターを壊してゆくエンジニア(苦笑)。
 ……などなどなどなど、日本からは想像もできないほど劣悪な環境での、それこそ青息吐息のホームページ作りのスタートでした。

 そのときは、このホームページがいつまで続くのやら見当もつきませんでしたが、幸いにも、今回こうして第150号まで漕ぎ着けることができました。
 これからもますます楽しいホームページを目指して参りますので、今後とも変わらぬご愛顧の程を、なにとぞ何卒よろしくお願い申し上げます。

 さてさて。
 今週の私は、インドの北東、ヒマラヤの山中に位置する
ブータンからのお客さまを二人ほどお預かりしているため、ほぼブータン一色といった感じの毎日を過ごしております。

 今回、日本にいらっしゃっているのは、首都ティンプーにある王立美術学校のジグミ学長と、そこから約700キロ離れたパロという場所にある王立美術学校のラム学長。
 お二人は、祖国ではすっかり廃れてしまった岩絵の具を使った伝統画法などを研修するため、
日本ブータン芸術委員会の招聘で、日本に来ていらっしゃるのです(※私も同委員会の理事を務めています)。

 というわけで今週の「週刊マミ自身」では、ラム学長とジグミ学長の来日を記念して(?)、美しいブータンの民族衣装と、その着付けの方法をご紹介しましょう。
 ブータンの衣装は
日本の着物に似ているとよく言われますが、私はむしろ、「ブラウスの襟の合わせ方や袖の感じは着物に、スカートの巻き方はインドのサリーにどこか似ている」と思いました。

 何はともあれ、百聞は一見にしかず。日本ではなかなか見かける機会のないブータンの民族衣装の着付け方を、とくとご覧くださいネ。

 用意するものは、恐ろしく袖の長いブラウスと、やはり袖の長い上着、体に巻きつけてスカートにするための一枚布、どことなく兵児(へこ)帯と似通った雰囲気の帯、それに専用のピンです。

ピンク(ブラウス)に水色(上着)、紫(巻きスカ
ート)、そして黄土色(帯)。ブータンの色彩感
覚はかなり大胆



まず、着物の襟を合わせる要領でブラウスを
着ます。 次に、スカート用の布の一方の端を
左肩の後ろにかけ、反時計回りに体に巻きつ
けて左前まで持ってきます。専用の飾りピン
で左の肩越しに前後の布を固定




残りの布を、体の幅だけ前で畳みます



さらに残った布を後ろに回し、前で畳んだ布と
右の肩越しに重ねます



その部分も飾りピンで留めて固定します。
そのあと、くるぶしが隠れる程度の長さま
で裾をあげて、帯で固定します




このとき、後ろ姿はこんな感じ。
帯は縛らずに、最後部を織り込
むだけ



 
上着を羽織ります。このままだと袖が“キョンシー状態”なので、ブラウスと上着の袖を重ねて、
綺麗に折り畳みます。これで手元すっきり!


 
着付け完成。チャイナドレスやチベットの民族衣装に比べると、ちょっと
着膨れますが、素材が暖かいので冬場には持って来いかも♪
 そのような次第で、どうやらブータンの民族衣装をひとりで着ることができるようになった私。
 折しも今週木曜日(10月14日)には、現在来日中の
ブータン国王王妃をメイン・ゲストとする大きなパーティーへのご招待状を頂いておりました。

(せっかく王妃とお目にかかれるのならば、私もブータンの民族衣装を着て、
正装で敬意を表さなくては)
 そう考えてパーティーに臨んだ姿が、下の写真です。いかがですか?

来日中のブータン国王王妃、ドルジ・ワンモ・
ワンチュック陛下(左)と私
 これを着ていたせいか、当日はパーティー会場で大勢の人からブータン語で話しかけられました。
 ちなみにブータン語は私が今勉強しているチベット語と非常によく似ています。ラム学長いわく、

「チベット語をマスターできたら、自動的に
ブータン語の80パーセントは理解できるでしょう」

 うーん。それなら猶のこと真剣に、チベット語を勉強しなければいけません。
 どうやら今年は、私にとって
最強のヒマラヤの年になったようですネ。

 ではでは♪
★今週のブースケとパンダ★

 
ふたりとも可愛すぎ♪

※前号までの写真はこちらからご覧頂けます。

事事如意
2004年 10月16日
山田 真美