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2007年11月28日号(第281号)
今週のテーマ:
違いがわからない女の元気溌剌な11月


Front Cover
'WHEEL OF DESTINY"出版のお知らせ
このたびニューデリーの出版社Mudra Booksより、拙著'WHEEL OF DESTINY'が出版されました。
 ★発行年月日:2007年10月29日
 ★言語:English
 ★ISBNコード:81-7374-145-7
 ★体裁:ペーパーバック467ページ
 ★価格:390ルピー(インド国内税込み価格)
本書は『インド大魔法団』と『マンゴーの木』が1冊になった英語版です。ご注文はEメールにてmami@yamadas.jpまで。残部僅少となっておりますので、品切れの際は何卒ご容赦ください。

Back Cover

 60日間のインド旅行を終えて11月1日に帰国し、ホッとしたのも束の間。
 ゆっくりする暇など全くないまま暦は残り1枚となり、早くも気分は年末カウントダウンに突入しようとしています。

 振り返ればこの1ヶ月は、

★11月5日、シドニーから一時帰国中の娘がプロデュースした十人展(@南青山のGallery Lystig)を観に行く。

★6日、久々のお茶の稽古。あまりに久々のため、お点前をすっかり忘れている自分に呆然。

★7日、午前中はインド大使館にて帰朝報告会、午後は編集者さんとミーティング。

★8日、冬服などの荷物をゲットするため日帰りで信州の山小屋へ。
 忙しさのあまり温泉に入る暇もナシ(涙)。かろうじて30分間だけ実家に立ち寄り、母とお茶することは出来ましたが……。

★11日、明治学院大学の同窓会総会にて、「眼さめよ起てよ畏るるなかれ」のタイトルで基調講演。
 明治学院の卒業生で、オーストラリアの捕虜収容所に収容されていた陸軍将校・松原俊二さん(故人)についてお話してきました。
 
左写真:講演会風景。タイトルの「眼さめよ起てよ畏るるなかれ」は島崎藤村作詞の校歌から取りました
右写真:講演会後の懇親会にて(左より)大塩武学長、私、鵜殿博喜副学長[写真提供/明治学院大学]
★さらに11月13日には、東京から自動車で3時間ほどの某所にある少年院を慰問。出所前の少年たちと昼食を食べながら歓談してきました。

 ここで、ひとつ印象的な出来事があったので記しておきます。インドの魔法使いに関する私の話を聞いていた少年の1人が、拙著『マンゴーの木』に関心を持ったようで、「(出所したら)ぜひとも本を読ませていただきます」と言いながら出版社名と本のタイトルを暗記しようとしていたんですね。

 そこで私が、「それなら紙に書いてあげるわよ」と言いながらメモ用紙を取り出しかけたところ、少年から返って来たのは、「それはダメなんです。紙に書いてやり取りをすることは禁じられているんです」という言葉。

 面と向かっての「口頭」なら構わないことが、「メモ書き」はダメとは……不思議なこともあるものです。何故メモだとダメなのか、私には未だに理由がわかりません。近日中に(忘年会で)親戚の弁護士に逢うので、そのあたりの事情を聞いてみたいと思います。

★少年院慰問から戻った翌14日は、東京都内で長野市長と一対一の懇談会。

★15〜16日は、来日中のインド工科大学(IIT)学長と会見。

★続く17〜18日は、秋季スクーリングに参加するため高野山大学へ。
 「高野山は標高1,000メートルの高所にあるんだから、夜は凍えるほど寒いに違いないよ〜」と皆から脅かされ、分厚いコートを着込んで行ったのですが、何のことはない、東京とさほど変わらない陽気でしたよ。

★さらに21〜22日には真言宗豊山派の古刹・安養院の平井和成御住職らとご一緒に、琵琶湖の竹生島へ。日本三大弁天のひとつを祀っておられる宝厳寺を訪ね、2カ月にわたるインドへの講演旅行の成功を報告して参りました。

(なにしろ今回のインド旅行中は、行く先々で弁才天に関するレクチャーをしましたからね。宝厳寺への参拝は、その御礼参りだったというわけです)
 
左写真:琵琶湖のフェリー乗り場にて、例によって「オーミマリン」(注/オーマミリンではありま
せぬ)の看板下で「はいポーズ」 右写真:日本三大弁天のひとつ宝厳寺(竹生島)へ御礼参り
★続く11月23〜25日は第29回日本文化デザイン会議に出席するため、兵庫県の但馬(たじま)空港に飛びました。

 今回はなにしろ会議の直前までインドにいましたから、関係者と打ち合わせる時間が全くなく、現場で何が行なわれるのか状況を把握しないままのぶっつけ本番参加でした。そのため、私だけがいちいち浮世離れした発言をしていたことは間違いありません(汗)。

 指名されて発言をしながら、心の中では、

(あ〜。私、極度にインド呆けしているみたい。ひどくトンチンカンな発言をしているぞ〜)

ということはわかるのですが、わかっていてもどうすることも出来ない、やめられない止まらない自分がそこにいるのでした(苦笑)。

 特に会議2日目に行われた聞香と闘茶(香りやお茶の銘の当てっこ)のセッションでは、ほかの皆さんが楽々と正解する中、ひとりだけ全問不正解というトホホ記録をついに樹立してしまいましたよ。

 隣に座っていた河口洋一郎さん(東大教授)からは、

「え〜? どうやったらこんな簡単なことを間違えられるの〜? 何も考えなくても正解できるじゃん。きっと邪心がいけないんだよ、邪心が。僕みたいに純粋にならないと〜」

とか、言いたい放題言われるし(爆)。

 香席を主催なさった香道志野流次期家元の蜂谷宗芯先生は、

コツを掴めば必ず当てられるようになりますから……」

と一生懸命フォローしてくださっていましたが、でもね先生、私もう何回も聞香の会に出席していて、毎回のように全問不正解なんですよ(大汗)。

 “有識者”の意見を総合すると、全問不正解を続けるということは、それはそれでスゴイことではあるようです。何も知らずに適当に答えていても、(なにせ問題が二択ですから)普通はどこかでまぐれ当たりをしてしまうものなのですって。

 すべての正解を知っていてわざと間違え続けなければ全問不正解はあり得ないというぐらい、全問不正解はレアなケースなのだそうです(……と書くと、なんだかカッコイイですね(笑))。

 ともあれ今回のデザイン会議は、自分が「違いがわかる男」ならぬ「違いがわからないトンチンカン女」であることを噛みしめた3日間でした。

 でもまあ視線を変えてみれば、それはそれでいいことなのかも。勘違いから素晴らしいアイデアが生まれるという瓢箪から駒的なケースも、世の中にはありますからね。

 ……こういうふうに楽観的にしかモノを考えられない私は、かなりおめでたい人間だってことなんでしょうけどネ(笑)。

兵庫県の但馬空港にて。飛行機は今どき珍しいプロ
ペラ機。全体の風景は、ちょっとパプアニューギニア
チックでした


  
日本文化デザイン会議2007初日の「オーガニック食サミット」シンポジウム



聞香と闘茶を終えて乾杯する(左から)速水亮さん、
佃一可さん、蜂谷宗芯さん、河口洋一郎さん、私



サエキけんぞうさんと



アンチエイジングのための練功十八法のレッスン会
場で(左から)マリ・クリスティーヌさん、練功十八法
インストラクターの高木ちづ子さん、私


 
左写真:「さあ、飲むぞぉ〜!」 ニコニコ顔で懇親会の会場へと向かう日比野克彦さんと私
右写真:CFの神様・中島信也さんがプロデュースすると、スナップ写真もどこか昭和枯れススキ風(笑)



懇親会にて(左より)石坂邦子さん、黒川雅之さん、
私、芳賀直子さん、河口洋一郎さん、中島信也さん
 ……と言うわけで、11月も絵に描いたようなドタバタな日々が続きました。
 今年もこのまま年末まで、思いっきりエネルギッシュに過ごすことになりそうです。

 なお12月は下記の各イベントに関わっておりますので、ご興味がおありの皆さまはぜひご参加くださいマセ。
 ではでは♪

★★★ イ ベ ン ト の お 知 ら せ ★★★


明治学院ヘボンクラブのクリスマス午餐会
(※明治学院に関係のない方も大歓迎!)
 日時/2007年12月1日(土) 11:30〜14:30
 場所/東天紅(横浜市中区桜木町1-1-67横浜桜木町ワシントンホテル24F)
 会費/5,500円(食事代を含む)
 【内容】 第1部「マザー・テレサのお話」山田真美(12:30〜13:30)
※今年インドで撮ってきた未公開写真を大きなスクリーンでお見せする予定です。

      第2部「クリスマスの朗読劇」



第2回 民族記録映画を観る会

※国立民族博物館の大森康宏教授が長年にわたって記録してこられた
世界の民族映像を観ながら楽しくおしゃべりする会です。

 日時/12月9日(日)17:00〜19:30
 場所/東京都中野区東中野1-53-11パークハウス東中野1Fスタジオ「テラ」
 会費/2,000円(終了後は希望者だけでお食事会をします(別料金))
世話人/河合徳枝(国際科学振興財団)、河口洋一郎(東大教授)、高山正也(国立公文書館)、佃一可(茶道家)、やすみりえ(川柳作家)、山田真美(作家)



※お申し込み・お問い合わせは各イベント前日までにmami@yamadas.jpまでご連絡ください。皆さまのご参加を心よりお待ちいたしております♪

▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪


本物はどっち?(笑)
事事如意
2007年11月28日
山田 真美