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2004年9月16日号(第146号)
今週のテーマ:ダライ・ラマ法王からの贈り物
現在発売中の小学館『和樂』10月号に、「聖地ラダックで人生を変える旅〜チベット仏教十二年に一度の奇祭を訪ねて」が特集されています。北インドのラダックについて、山田真美が紀行文を書いています(P.190〜P.203)。ぜひご高覧ください。
 ダライ・ラマ法王への単独インタビューという大仕事を終えて、本日、無事に帰国いたしました。

 今回の取材旅行は、日数にして8日間という短いものでしたが、その内容は、かつてなかったほど濃密で完成度の高いものとなりました。

 インタビューの舞台となったダラムサラへは、デリーから北に向かって車に揺られること14時間。
 ヒマラヤの裾野にあたるこの町には、1959年以来チベット亡命政府(Tibetan Government in Exile)が置かれており、そこが即ち、チベット仏教で
観音菩薩の化身とされるダライ・ラマ法王の現在のお住まいです。

 法王へのインタビューは9月13日の午後2時から、チベット亡命政府本部の謁見の間で執り行なわれました。

 私はこれまでに二度ほど法王の説法を直接拝聴したことがあるのですが、一対一でお話させて頂くのはこれが初めてです。
 ダライ・ラマ法王は想像していた以上に
フランクかつチャーミングな方で、会見は信じられないほど和気藹々と進みました。

 今回、ダライ・ラマ法王へは、近年になって増え続ける自殺や、最近の日本で起こった猟奇的な殺人事件などを含む
「現代の死」に関する質問をストレートにぶつけてみました。

 その内容は11月6日発売の
『和樂』12月号で特集されるほか、「死」をテーマとしたノンフィクション『死との対話』(11月20日頃全国発売予定)の巻末にも収録されますので、今暫くお待ちくださいネ。

 何はともあれ今日のところは数枚の写真から、法王へのインタビューの様子と、ダラムサラの雰囲気を感じ取って頂ければ幸いです。

控えの間で謁見の時を待つ(左より)スパイスの
芝田暁さん、小学館の高木史郎さん、私、写真
家の森川昇さん




インタビュー中のひとコマ(後方左より)ダライ
・ラマ法王、私、高木さん、(前方左より)法王
の秘書官、森川さん




法王と私(写真撮影・森川昇)



インタビュー終了後、仲良く手をつないでお庭を
歩く法王と私。肩に掛けられた白い布は、法王
から贈られた友情のしるしです。なお、私が着
ているチベット・ドレスは、亡き祖母の形見の着
物から作りました




こちらはダラムサラ市内にあるチベ
ット庭園「ノルブリンガ」。園内には
ホテルやショッピングセンターもあり
ます




写真撮影中の森川さんと私(チベット寺院の入
口にて)




今回の旅でお世話になった皆さんと記念撮影
(左より) 芝田さん、ガイドのヴィネイさん、高
木さん、ドライバーのラムさん、森川さん、私
 ところで私は今回、法王からたいへんな贈り物を頂いてしまいました。それは、「ジャムヤン・ラモ」というチベット名です。

 ジャムヤン・ラモは、直訳すると
聡明な女性、一般的には文殊菩薩という意味。
 私にはもったいない、立派過ぎるほど立派な名前を頂き、恐縮の極みですが、法王からこのようなお名前を頂戴したからには、これからは今まで以上に良い仕事をしなければと、深く肝に銘じた次第です。

ダライ・ラマ法王直筆の命名書。チベット文字で
「ジャムヤン・ラモ(Jamyang Lhamo)」と書かれ
ています(右下は法王ご自身のサイン)
 本当に嬉しいことに、法王からは「来年の春にまた逢おう」とお声をかけて頂いてもおります。
 折角の素晴らしい機会ですから、この次に法王とお目にかかる時までにチベット語を勉強し、この次は
チベット語で会話ができたらいいな、と思っております。
 新たなる目標に向かって、明日から早速頑張りますよ♪

 なお、上述の『死との対話』は、おそらく日本で一番新しい出版社であるスパイスから発売される予定です。

 スパイスとは、私が3年3ヶ月前から二人三脚で仕事をしてきた
編集者の芝田暁さんがつい先ごろ設立なさったばかりの、まさに生まれたばかりの出版社です。
 『死との対話』は、記念すべきスパイスの
第一号作品として世に出して頂くことになりました。
 出版の詳細は決まり次第お知らせいたしますので、皆さま、どうぞよろしくお願いいたします。


 それでは、今日はこれで
タシデレ♪
(※タシデレ=チベット語で「こんにちは」「さようなら」「おめでとう」などを意味する挨拶の言葉)
★今週のブースケとパンダ★


「わ〜いママ、お帰りなさい!」 ダラムサラから
戻った私を、ブースケもパンダも熱烈歓迎して
くれました♪

※前号までの写真はこちらからご覧頂けます。

事事如意
2004年 9月16日
山田 真美