2008年3月30日号(第291号)
今週のテーマ:宗教法人法と護国寺茶会とアラブの日 |
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【お知らせ】
昨年11月11日に明治学院大学校友の集いで行ないました基調講演の内容が、このたび新しく発行されました明治学院大学校友会誌「Do
For Others」の創刊号に収録されました。
この冊子を無料進呈いたします(先着5名様まで)。
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今月は年度末ということもあって、何から何まで実にせわしなく、ハッと気がついたら桜が満開になっておりました。
昨夜は某公園で豪州ワインを飲みながら夜桜見物と洒落てみましたが、昼間の暖かさとは裏腹に、陽が沈んでからは冷えること冷えること。冬用のコートを羽織ってもなお足りず、ブルブル震えながらの観桜会となってしまいましたよ。
この寒さが暫く続くようなら、桜もあと数日はもつでしょうから、お花見は来週もう一度やり直したいと思います。
さて先週は、高野山大学に提出する科目最終試験レポートの提出期限でしたので、ミーティングやパーティーに出かけたほかは、じっと書斎に籠ってレポートを7本ほど書いておりました。
で、そのうちの「寺院経営と法律」という科目の試験問題が秀逸でした。
【設問】 住職が寺から金を借りる場合、寺が住職から金を借りる場合、寺の宝物を第三者に売却する場合に、それぞれ法的に必要な手続き、および、その手続きに違反した場合の法律関係を述べよ。
……。
いえいえ。別に私、寺院経営をしようと目論んだりしているわけではないんですよ(笑)。
ただ、こうして大学院レベルで密教学を学ぶ以上は、該当する法律関係もきちっと勉強しておかなくてはいけないと思いましてね、それで、こういう科目も選択したわけなんです。
上記のレポートをまとめるために、結局は「宗教法人法」を3度も熟読してしまいましたが、いやー、面白いです、「宗教法人法」。
まあ、もともと私は法律書を読むのが好きな人なのですが(注/長野県人は理屈っぽいので昔から法律家が多い(笑))、なかでもこの「宗教法人法」は、かなり面白い部類に属すと思います。
皆さまも、機会がありましたら是非ご一読ください。
って、そんな奇特な方はまずいらっしゃらないとは思いますが。
打って変わって、3月20日には大本山護国寺で春のお茶会が催されまして、僭越ながら私も四方棚(よほうだな)という薄茶のお点前を披露させていただきました。
今回は、関係者のなかに米寿を迎えられる先生がいらっしゃいましたので、米寿にかけてベージュの訪問着を着てみましたよ。
ふだん、洋装のときにベージュを着る機会ってほとんどないのですが、着物だとかえって未知の色彩にも挑戦できるような気がします。
4月には椿山荘で大きなお茶会がありますので、そのときは春らしく薄桃色に童子の刺繍が入った訪問着でお点前しようかなと思っています。 |
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護国寺にて。あいにく雨でしたが、かえって風情があり
ますね。後方は天上天下唯我独尊を説くお釈迦様の像 |
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5年前にお茶を始めてから吃驚するほど
訪問着が増えました。これもその1枚 |
お点前の風景(左端は荒井宗羅先生)撮影/林義郎氏 |
続く3月25日は第一回アラブ・デー(Arab Day)のパーティーにお呼ばれして参りました。
パーティーの主催者は在京アラブ外交団。すなわちアラブ首長国連邦、バーレーン、チュニジア、アルジェリア、ジブチ、サウジアラビア、スーダン、シリア、ソマリア、イラク、オマーン、パレスチナ、カタール、コモロ、クウェート、レバノン、リビア、エジプト、モロッコ、モーリタニア、イエメン、ヨルダン(順不同)の合計22か国の大使館の共催ということですね。
上記の国名を概観しますと、イスラム圏でもイランやパキスタンなどが入っていませんが、これらの国々は国語がアラビア語ではありませんから、アラブ諸国ではないわけです。
※(イランの国語=ペルシャ語、パキスタンの国語=ウルドゥー語)
とは言え、パーティーには非イスラム圏の大使館からも大勢の大使がお見えで、たいへん和気藹藹とした集まりでした。
今回のパーティーには、宗教上の理由でお酒は一滴も出ませんでしたが、そんなことには関係なく皆さんとっても楽しそう。
アルコールなしで盛り上げれるという点では、インドのパーティーに通じるところがあるかも。
インド生活の長い私はもうすっかり慣れっこになりましたが、普通の日本人ならきっと手持ち無沙汰に感じるに違いありませんよ、お酒なしの宴会は(笑)。
当日は、各国の皆さんとたくさん写真を撮りましたが、今日はそのうちの2枚だけご紹介しておきますネ。 |
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パレスチナの伝統的なスカーフ「ケフィエ」をかぶった
アラブイスラーム学院のアルハルビさんと |
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カイロ大学卒でアラビア語ペラペラの小池百合子さんと |
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……というわけで、先週もかなり盛り沢山でした。
懸念されるチベット情勢は、EU諸国の複数の首脳が北京五輪開会式への不参加を表明するなど、アジアを遠く離れたヨーロッパでむしろチベットにおける人権問題を問う声が高まっています。
私たち日本人も、この問題を対岸の火事として傍観するのではなく、「もしも自分が同じ目に遭ったら」と、あえて自分のこととして想像してみる、そういうイマジネーションが何よりも必要ではないでしょうか。
自分がして欲しくないことは、他人にもしない。
これが優しさの基本ですよネ♪
さて、今週は奈良の長谷寺へ取材に行くほか、仕事の打ち合わせでモルディブ大使とお目にかかって来ますよ。4月のお茶会の準備などもあって、またまた忙しくなりそうです。
それでは、皆さまも健やかな一週間を♪ |
▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪
自宅の庭でくつろぐブーパン夫妻
(※前号までの写真はこちらからご覧ください) |
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