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2010年3月27日号(第379号)
今週のテーマ:
ハッサクの真実
★ 仏教エッセイ ★
真言宗のお寺・金剛院さんのウェブ上で『仏教一年生』と題したエッセイを連載中です(毎月28日頃に更新)。第22回のテーマは「美人病にかかる(後編)」です。左のロゴをクリックしてページに飛んでください。
 前回、「時間に余裕があったら京都・奈良方面に行ってまいります」などと優雅なことを言っていましたが、現実には仕事がてんこ盛り。計画はもろくも崩れ去りました(やっぱりね(苦笑))。

 それはともかく、先日、髪をカットしてもらうべく3週間ぶりにいつもの美容室へ行ってまいりました。
 で、いつもの高澤美香さんにカットしてもらいながら、話は前日の夕食のことに。
 「美容師さんのお仕事って夜が遅いから、夕食も遅くなりがちなんじゃない?」

高澤さん 「そうなんですよ。規則正しい時間に食事をするのは難しいです」

 「だろうね〜。ちなみに昨夜は何を食べたの?」

高澤さん 「昨夜ですか。昨夜はですね、ハッサクを食べました」

 「……えっ、それだけ!?

高澤さん 「それだけです」

 「それじゃ夕食にならないでしょ」

高澤さん 「いや、私、本当にハッサクが大好きなんですよ。ネットに4個か5個入ってますよね。あれを一度に全部食べちゃうんです。それも伊予柑とかじゃダメなんです。ハッサクの水分の含有量が、ドンピシャリ私の好みなんですよ(笑)」

 「ま、まじで?(笑)」
 高澤さんとのお付き合いはかれこれ8年になりますが、彼女がそれほどハッサク好きだったとは今の今まで知りませんでした。人間というものは、なかなか奥が深いですなあ(笑)。

 それで気になったのが、ハッサクの語源です。だって、「ハッサク」ってなんだか奇妙な名前じゃないですか。

 語源を調べようと携帯に「ハッサク」と入力したら、いきなり「八朔」と変換されて愕然。

「なんと! ハッサクって八朔だったんだ!」

 自分で言ってから自分で感動してしまいました。だって、子どもの頃から普通にしゃべってきた言葉の綴り(というか表記)を今の今まで知らなかったんですから……(作家のくせにね(苦笑))。

 そういえば私、八朔ってほとんど食べたことがないからなあ。
 リンゴやミカンのようによく食べる物なら、「林檎」「蜜柑」とすぐに漢字で書けるのですが。

 「ほとんど食べたことがない」イコール「漢字で書かれた名前を見たことがなかった」ってことなんですね。

 いずれにしても、「ハッサク」が「八朔」だと知って驚くなんて、漢字圏の人にしかわからない種類の驚き方ですよ。

 たとえば英語圏の国で、「オレンジ」という言葉を子どもの頃からずっと知っている人が、大人になって初めて"orange"という綴りを見て"oh my god!"と感動するなんてことは、まず絶対にあり得ないですから(笑)。

 その後の調べでわかった八朔の語源は、以下のとおりでした。

 八朔は、夏みかんとよく似た柑橘類の一種で、発見されたのは江戸時代末期の1860年頃。
 場所は因島(現・広島県尾道市)の浄土寺の境内だそうです。

 お寺の境内で新種を発見!って、なんだかガラパゴス的で凄いですよねえ。
 発見者で浄土寺住職の小江恵徳師は、木に生(な)った実をご覧になりながらひと言、

「この実は八朔には食べられそうじゃ」

とおっしゃったそうな。八朔とは旧暦の8月1日のこと。その頃になれば実が熟して食べられるよ、というのが八朔の語源なんですって。

 いやぁ、「ハッサク」ひとつ取っても、実に奥が深い!
 というか世の中は知らないことだらけですねえ(少なくとも私にとってはそうです)。

 これからはスーパーマーケットへ買い物に行くたびに、カタカナで書いてある野菜や果物の名前を漢字で書けるかどうか片端から試してみようかな(笑)、などと思った美容室での一刻でありました。


【 ↓今週のおまけ画像はこちらです↓ 】
  
八朔の話をしたら、なぜか急に喉が渇いてきました。美容室を出た私が喉の渇きを満たすために
迷わず向かった先は、恵比寿ガーデンプレース内にあるヱビスビール記念館



入り口に飾られた巨大ビール缶。前に来たときはヱビス・ザ・ホップ
(緑色の缶)でしたが、今回は定番(金色の缶)に変わっていました♪


  
ここは都心で安く気楽にちょっとだけビールを飲める、しかもいわゆる酒場ではない、
知る人ぞ知るオシャレスポットなんですよ(私も年に何回か出没しています)


  
(左)ここでは食事はできませんが、チップスや野菜スティックぐらいはいただけます
(右)ビール引き換え券を兼ねた紙製コースターが、なかなかステキ


  
ビールを飲んだらいきなり空腹感に襲われ、同じガーデンプレイス内にある
Yebisu Oyster Barで牡蠣とシャンパンを堪能。牡蠣は今が食べ頃ですね♪


  
今週は駐日インド大使夫人(Mrs. Mrinalini Singh)の絵画個展オープニング(左写真)があり、
そこで、アオバ・ジャパン・インターナショナルスクールのレステージ校長先生(右写真・右)や
タバスコ日本総代理店のグリーソン社長(右写真・中央)との楽しい出会いがありましたよ♪


  
(左)パプアニューギニア外務次官(Mr. Michael Maue)の来日歓迎パーティーもありました
(右)後日グリーソン社長から送られてきたタバスコセット。辛党にとって嬉しいプレゼント!
 さて来週は、

*パプアニューギニア首相の来日歓迎パーティー
*ジェツン・ペマさん(ダライ・ラマ法王の実妹)ご夫妻の来日歓迎パーティー
*板橋区にある真言宗豊山派の名刹・安養院さんの新庭園完成披露釈尊降誕花まつり(なんと観世流の能楽師によるお能「猩猩」の上演付き!)

……と慶事がつづきます。

 またまた忙しい1週間になりそうですが、空海の小説はちゃんと書き進めていますからご心配なく。

 空海のような大人物[おせもの]について書くのは容易ではありませんが、これゆーて、おたい[私]の運命ちゅうか使命かも知れんからなあ。

 こない[最近]おたいの頭の中は讃岐弁でいっぱいだで。なにしろ空海さんは讃岐の生まれやきんなあ。早う出版してみんなに読んで欲しいと心から願っとるで。

 ……という感じに、何やら知らんけど、このとこおたいの頭は空海さんでいっぱいなのやわ笑)。

 なお、明日の日曜日はお茶仲間と共に隅田川に屋形船を浮かべ、今シーズン初のお花見を計画しております。私は幹事なので、今夜はてるてる坊主を下げるつもりですよ(笑)。

 日本各地で花が咲き乱れる頃。皆さまも健やかな週末をお過ごしくださいね。
 ではでは♪
▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪


パンダにいじめられたときは必ず幼なじみの
イカ型火星人に八つ当たりするブースケ
(※前号までの写真はこちらからご覧ください)
事事如意
2010年3月27日
山田 真美
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