≪旅に出ていない限り毎週土曜日に更新します≫
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こちらから御覧になれます。

2017年9月3日号(第587号)
今週のテーマ:
3年目のIITハイデラバード〈Part 1〉
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  「ナマステ・インディア」のお知らせ
開催日:9月23日(土)と24日(日)
場所:代々木公園 特設会場
山田真美によるレクチャーは24日の13時から14時。テーマは「インド工科大学の学生たちと訪ねるインド神話の世界」です。参加無料。予約不要。お気軽にご参加ください。
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 8月27日(日)

 一昨年と昨年に引き続き、今年もインド工科大学(IIT)ハイデラバード校の客員准教授を勤めさせていただくことになりました。

 ちなみに今年度の講義の概要は以下のとおりです。
 
Course Title: Indian Influences on Japanese Culture and Society

Course Outline: For many centuries, India has been one of the most influencial countries to Japan. This tendency is noticeable not only in Buddhism and Hindu deities worshipped at Japanese temples but also in more mundane subjects such as languages and foods. In Japan, there are many Sanscrit-origine-words used on everyday levels. For instance, husbands/respectable men are often called "danna" which is a loanword of "dāna" (दन, giving). "Śarīra" (शरर, body) turned into "shari" which means rice served at Sushi restaurants because it looks like crushed bones. Japanese linguist Susumu Ōno even claimed that Japanese and Tamil languages share a common ancestry, though his theory has been met with mixed reactions. Regarding foods, curry rice is the most popular, eaten 76 times a year on average. It is now called Japan's "national dish". Let us discover Indian influences on Japan and strong relations between the two countries in a most academic but fun way. The course also offers some basic knowledge about Japanese tourism and subculture such as manga and anime.
 ……というわけでインドへGO!

 11時15分に成田を発つ予定だったエアインディア便の出発が30分以上遅れたにもかかわらず、実際の到着時刻はなぜか予定より30分も早い16時30分(インド時間)。

 キャプテン、だいぶ頑張って飛ばしてくれたようです。

 デリー空港ではSIMカードを買い、円をルピーに両替
 空港の建物を出ると20年来の友人スシマが迎えに来てくれていました。

「マミは、ハイデラバードに行ったら100%インド食になるよね?」

ということで、初日の夕食はナント中華料理店へ。
 夜は今をときめくグルガオンにあるスシマのおうちに泊めていただきました。感謝。


成田空港にて。



出発前のこの段階では「遅延」となっていました。



そもそもインドからの便の到着が少し遅れたのです。
とんぼ返りするため、急いで荷物を積み込んでおります。



空港に迎えに来てくれたスシマと。申し合わせなど
していないのに、カラーコーディネートしたようなふたり♪
8月28日(月)

 早朝、デリーからハイデラバードへ飛びました。今日はインド工科大学での授業初日です。
 履修者170名というなかなかの大所帯でスタートしました。

 学内で一番広いオーディトリアムという部屋(いわゆる大ホールですね)をいただいたはいいのですが、広すぎて眼鏡をかけないと後方の学生の顔がまったく見えません。

 一昨年わずか6人でスタートしたことが、今となっては嘘のようです。

三々五々と集まって来る学生待つ間に記念撮影(笑)。



今学期の講義ではインドが日本の社会にもたらした
さまざまな影響を時代を追って考察しています。



まずは自己紹介。踊りを踊っているわけではありません(笑)。



もう少し自己紹介(笑)。ちなみに『女性自身』さんにも使われた
この写真は、昨年インド工科大学で撮影したものです。


 
ちなみに宿泊先は客員教員用の宿舎。3年続けて同じ場所です。
大学のキャンパスまでは自動車で30分かかります。
この写真に写っているのは主寝室。



ゲスト用の寝室。



主寝室から入り口方向を見たところ。
かなりゆったりしたスペースがあります。



いわゆるリビングルーム?
(右側のほうの壁面にはテレビがあります)



ダイニングルーム。この左にキッチンがあります。



ベランダ。ご覧のとおり私の部屋は2階です。



日本から持って来たお土産の一部。マニアックだと評判になっております(笑)。
8月29日(火)

 今日は授業がなかったのですが、何人かの学生たちとの面談があったので30分自動車に乗ってキャンパスへ出向きました。

 黒雲の上に虹がかかった今日のキャンパス。
(よく見るとダブルレインボーです!)

 強風に傘を壊され、気の荒い野良犬に妨害されて向こうの建物に移動するだけでも一苦労でしたが、居合わせた男子学生が自分の身を盾にして果敢に守ってくれました。騎士ですね。
 
見にくいですが虹(しかもダブルレインボー)が架かっています。
 8月30日(水)

 今日はいつもの教室(オーディトリアム)が空いていないということで、少し狭い教室での講義となりました。授業テーマは仏教伝来の見地から見た日印関係

 その頃のアジア情勢を踏まえながら、

「日本の土を踏んだことが公式にわかっている最初のインド人は誰か。考えてみて?」
「それでは逆に、インドの土を踏んだ最初の日本人とされている人は誰かな?」

といった質問をすると、学生たちは生き生きしながら口々に答えを叫んでくれましたね。

 誰も正解しなかったんですけど、それでいいんです、ダメ元で。
 この積極性、日本の学生たちに学んで欲しいところです(切実)。

 ちなみに上の問題の答えはそれぞれ「菩提僊那」と「アンジロウ(別名ヤジロウ)」ですので。念のため。

 授業終了後、学生たちから「マミ先生、行きましょう!」と誘われてオーディトリアムに行ってみると、そこではインド独立70年を祝うコンサート(学生主催)が開かれていました。

 英国からのインド独立を祝いながらも、演奏されていた曲は英国のシンボルとも言える『007のテーマ』だったところが、さすがインド。なんというか、心が広いですよねえ♪
 
オーディトリアムが空いていなかったので今日は小さな教室で授業。



歌っているわけではありません(笑)。
仏教がインドからガンダーラ、中国、朝鮮半島を経由して
日本に入ってきたルートと経緯を説明しています。



オーディトリアムで開かれていたインドの独立70年を祝うコンサート。
『007のテーマ』に全員が熱狂していました。
 8月31日(木)

 今夜の献立@教授たちが集まる食堂にて。

 ちなみにここでは朝も昼も夜も基本的におかわり自由の食べ放題です(笑)。
 
見た目よりも美味しい食事。



今日はなぜかアイスクリームまで出ました。
6ルピーというと日本円で10円強ですね。
9月1日(金)

 今日まで毎日忙しく、うっかり見落としていましたが、こちらは昨年暮れに発行されたインドの新紙幣(最高額の2000ルピー≒約3600円)です。

 マハトマガンジーと火星探査機マンガルヤーンという新旧の組み合わせが非常にインドらしい感じ。

 ちなみに地球以外の惑星を周回する探査機の軌道投入は成功例が少なく、インドの成功はアジア初の快挙なんですよ。

 インドの新2000ルピー札。
 9月2日(土)

 大学の公用車を出してもらい、3〜4世紀の仏教遺跡「ナーガアルジュナコンダ」へ行って参りました。この遺跡を訪ねるのは2007年、2015年に次いで三度目です。

 ナーガアルジュナ(紀元150年前後~紀元250年前後)は南インド出身の高僧で、日本での呼び名は龍樹または龍猛。しばしば『般若経』の作者と目される凄いお方です。

 現在私が書いている弘法大師空海の直系の師匠筋に当たる方でもあります。

 ちなみにナーガールジュナコンダはナーガールジュナの丘(コンダ)という意味。

 この一帯は現在はダムになっているのですが、その部分にはかつておびただしい数の仏教遺跡があった由。ダムの底に沈む前に発掘し、高い場所(つまり現在のナーガールジュナコンダ)に移したのだそうです。

 このときに発掘された品々は現在は博物館や島内で公開されていますが、残念ながら館内は写真撮影禁止の上、パンフレットの類も一切なし。このやる気のなさは残念ですね。

 入島料(博物館入館料込み)はインド人20ルピーのところ外国人200ルピーと、例によって外国人にはかなり高めの設定になっております(苦笑)。

 なお、博物館の収蔵品はブッダの生涯に関する物語=ジャータカ=を表わした石像などが中心で、肝心のナーガールジュナに関する資料は一点もありません。念のため。
 
ブッダの涅槃像。
こちらは遺跡から出たものではなく、かなり最近の作品と思われます。



島内に現在建築中のドームから見た風景。



島(ナーガールジュナコンダ)側から見たダムの風景。



このような石ころだらけの丘を昇り降りしないと博物館に辿り着けません。
サリーを着た奥さま方にはなかなかシゴキのようでした。



島へはこのボートで30分ほどかかります。
1日3便しか出ない便のうち1便が突然ドタキャンされるなど、
例によってインドはやはりインドでした(笑)。
 9月3日(日)

 今日はハイデラバードから車で2時間ほどの所にある「スレンドラプリ」に行って参りました。

 ここは一言でいうとインド神話のテーマパーク。マハーバーラタやラーマーヤナといった大叙事詩の世界が巨大な人形を使ってこれでもかこれでもかとパノラマ展開されており、圧倒されました。

 足早に(時には小走りに)3時間歩いてようやく一巡できた感じ。ゆっくり見たければその倍の時間が必要かな。

 いずれにしてもインドの神々が好きな人には正にパラダイス。ハイデラバードから車で2時間ほどのヤダギリガッタという場所にあります。

 帰りに「リトル・イタリー」というリストランテでイタリアンのビュッフェをいただいたのですが、久々のパスタが嬉しくて写真を撮り忘れました。悪しからず。

ライオンの口がテーマパークへの入り口です!



内部の雰囲気 。今回はカメラの持ち込み禁止でしたので、
パンフレットの中の写真をアップさせていただきますね。
 というわけでなかなか濃密な一週間でしたが、私の頭の中は既に、

「さて来週末はどこへ行こうかな。あれもしたい、これもしたい」

と、早くも一週間先の妄想で一杯だったりします(笑)。

 それと言うのも、今回の私のスケジュールはかなりタイトでして、今から2週間後にはデリーに戻り、ジャワラルラール・ネルー大学とデリー大学でそれぞれレクチャーをすることになっているのです。そのため、フリータイムは次の週末だけなのですよ。

 ちなみにデリー大学でレクチャーをしたあとは日本に戻り、その週末にナマステ・インディアでレクチャーをいたします。

 今日の「週マ」にも書いたナーガールジュナコンダやスレンドラプリの話を詳しくする予定ですので、ぜひお時間を作って遊びにいらしてください!

 ではでは♪
 ▼・ェ・▼今週のクースケ∪・ω・∪ 

クースケは日本で留守番しておりますので
今週は写真をお休みさせていただきます。

(※前号までの写真はこちらからご覧ください)
事事如意
2017年9月3日
山田 真美
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