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2005年2月5日号(第163号)
今週のテーマ:
普段しないことをしてみる
≪訃報≫既にご存知のことと思いますが、漫画家で日本文化デザインフォーラム会員の中尊寺ゆつこさんが、病気のため42歳で帰らぬ人となりました。小さなお子さん達を遺して、さぞや心残りだったことと思います。ゆつこさんは「週刊マミ自身」もマメに読んでくださり、また昨年4月13日と7月10日には「夢日記」にも登場してくれました。一度、“ハマのメリーさん”の話題で2人して盛り上がったことがありまして、「それじゃ今度、横浜で一緒にディナーしようよ」と約束していたのですが、遂に果たせぬままになってしまいました。謹んでご冥福をお祈りいたします。在りし日の想い出はこちらから。
 長野から母と姪が1泊2日で遊びに来てくれたので、2日間だけ仕事を完全オフにし、いよいよ来週から留学する娘のLiAと4人で遊んで来ました。

 「どこに行きたい?」「何をしたい?」と尋ねると、母と姪からの返事は「特に希望はないので、すべてお任せします」。
 それならば、というわけで、今回はみんなが普段行かないような場所へ行き、普段しないようなことをすることにしました。

 まずは、母が「そう言えば、もう何年も行っていないかも」という横浜まで足を伸ばして、中華街の散策をスタート。

横浜中華街。いつ来ても街中に食
欲をそそる匂いが漂っています
 私の母はちょっと浮世離れしているというか、ユニークなところがありまして、一言でいえば「エンゲル係数の高い人」(笑)。
 決してお金持ちでもないのに、食べ物には非常に景気よくパッパッとお金を使うんですね。

 話ついでに言いますと、私の実家は、エンゲル係数もそうですが、それ以上に、収入全体に占める書籍代の割合も高い家でした。
 図書館の本を借りてくると、父から「いい本はお金を出して本屋で買い、時間にとらわれずじっくりと読みなさい」なんて小言を言われましたから。

 「本代と飲食費は惜しまない」
というのが、もしかしたら実家の家訓と言うか、不文律だったかも知れません。

 そんなわけで、母は横浜の中華街と言えば、これまで高級店にしか入ったことのなかった人。
 今回は、あえて表通りからちょっと離れたところにあるワンコイン中華料理店(一皿500円で中華料理が楽しめる店)に連れて行きました。

 ここは偶然に発見した店なのですが、お味のほうはと言えば、一皿たったの500円であることが申し訳ないほどの美味しさ。
 私たちが食事をしていると、あとからドヤドヤと入って来た団体さんが、いきなりご主人に向かって「安い店って、ここのこと?」なんて聞いていましたから、もしかすると結構な有名店なのかも知れません。

(ゴメンナサイ。肝心のお店の名前と住所が書かれた紙を、どこかへしまい込んでしまいました。見つかり次第、「オススメBar」のほうで紹介しますね)

 中華料理のあとは、娘も私も前から存在は知っていたけれど、まだ一度も行ったことがなかった横濱カレーミュージアム(公式サイトはこちら)へGO! 母と姪にとっても、もちろんこれが初訪問です。

 横濱カレーミュージアムは、大きなゲーセンの最上階(7階、8階)にありまして、複数のカレー屋さんや、珍しいカレー関連商品を販売するショップ、さらには昔のカレーのテレビコマーシャルやパッケージなどが見られる小さなコーナーが一緒になった、いわゆるテーマパークっぽいノリのカレー屋さん。

 個人的には昔のテレビコマーシャルを上映しているコーナーが面白くて、「ヒデキ感激」「3分間待つのだぞ」「インド人もビックリ」などの懐かしいシーンを、笑いながら全部見てしまいました。

 ちなみに、どのCMに反応するかで年齢がバレバレになりますので、くれぐれもご注意ください。
 なお、上に挙げた3つのCMのうちひとつでもわかった人は、もう若くないと思います(笑)。

 カレーミュージアムを出てひとつ階を下りると、そこはゲームセンター。
 「たまにはゲームもいいんじゃない?」ということになりまして、近頃LiAと私がハマっている全国オンライン・クイズゲーム「クイズマジックアカデミー2」(公式サイトはこちら)に全員で挑戦することに。

 このクイズは、スクリーン上にさまざまなジャンルの問題が刻々と映し出されるのですが、その解答形式も○×式、四択式、タイピング式など種々さまざま。要は、それらの問題に一定時間内に答えれば良いのです。

 このクイズの面白いところは、全国のゲームセンターで同じ時にクイズに挑戦している人たち16人がオンラインで対戦できること。
 彼らに勝つごとに、見習い魔術師→初級魔術師→中級魔術師→上級魔術師……と級が上がってゆく仕組みになっています。

 うちの母という人は、私が子どもだった頃はかなり厳しいところがありました。
 漫画とかテレビ番組にも検閲制度(笑)があって、母がダメと判断したものはすべて禁止。
 そうやって不幸にも検閲にかかってしまった楳図かずお漫画を全部捨てられたことは、前にも書いたとおりです(嗚呼、かえすがえすももったいない)。

 「ゲーセン」なんてものは当時は存在しませんでしたが、仮にあったとしても、立ち入り厳禁を申し渡されたであろうことは火を見るより明らかなのです。

 そんな母ですから、ゲーセンで遊ぶのはおそらく今回が生まれて初めてだったと思うのです。
 当然、初戦敗退するだろうと高をくくっていたのですが、驚いたことに第一問目からサッサと答えて正解連発。
 しかも、スクリーン上の小さな文字も楽勝で見えているんです(※母は72歳の今も老眼鏡なしで本を読めるのです。これには、インド人でなくてもビックリ)。

 あの分だと、母にはまだまだ未知数の可能性が秘められているのかも知れません。頑張れ、母。

 その翌日は、姪が「洋服や小物を見たい」ということでファッションビルに向かいました。
 しかし、朝食抜きだったLiAが、道の途中でもう歩けないほどの空腹状態(苦笑)に陥り、まずは食事をすることに。
 ところがマズイことに、私達が入ったレストランのすぐお隣は、なんとカラオケボックスじゃありませんか。

 カラオケ嫌いな私は、最初から何かイヤ〜な予感がしていたのですが、案の定ほかの3人は、「ねえねえ、カラオケしない?」「あっ、いいわねえ」「賛成!」とか言って、既にかなり盛り上がっています。

 内心(ガーン。マジですか?)とは思ったものの、反対しようにも3対1では多勢に無勢
 こうして私も何年ぶりかで、禁断の(?)カラオケ屋さんに足を踏み入れることに相成ったのであります。ジャジャジャーン。

ノリノリで歌う母。しかし曲目は双葉百合子
さんのナンタラカンタラなど、他の3人には
「?」な歌ばかり(苦笑)



娘(左)は「どうにもとまらない」、合唱部員の
姪(右)は「島唄」を、それぞれ熱唱。ムムッ。
オヌシら、なかなかやるな!
 まあ、カラオケはまさに歌う阿呆に聞く阿呆の世界ですからね。なんだかんだ言っても、楽しんじゃった者の勝ち。
 というわけで私には珍しく、本当〜に珍しく、この日は色々な曲をカラオケで熱唱してきました。私がどんな歌を歌ったかと言いますと……

♪ UFO(ピンクレディー):勢いに乗るためには、最初はやっぱり派手な歌を歌わないと。

♪ 遥かなる影(Close to You)(カーペンターズ):大好きな曲。でも非常に難しいです。

♪ Behind the Mask(YMO):ものすごく歌いにくい曲です。これをカラオケにするのは、かなり無理。

♪ 恐竜戦隊ジュウレンジャーのテーマ:アイドル時代のチバレイが、この番組でピンクのプテラレンジャー「メイ」を演じていました(懐)。

♪ カスバの女:亡き父の十八番(オハコ)だった曲。ハッキリ言って、父がこれ以外の歌を歌っている姿は考えられません。

♪ 花の首飾り(ザ・タイガース):私が小学校低学年の頃(?)に大ヒットしていました。でも今回ちゃんと歌ってみると、歌詞もメロディーも結構暗いんですね。いきなり「野辺」だの「ひな菊」だの登場して、お葬式の歌かと思いましたよ。

♪ 天才バカボン:「それでいいのだ〜」で超有名な曲ですが、3番以降の歌詞があるなんてご存知でした? ちなみに6番は、「バカでなくてもバカなのだ。それが天才だ。それでいいのだ〜。それでいいのだ〜」という、ほぼ悟りの境地に達したと思われる歌詞(爆)。

♪ キャンディーズ・メドレー(キャンディーズ):ちなみに私はランちゃんのファンでした。

♪ どうにもとまらない(山本リンダ):LiAと一緒に歌いました。私はマイク持ったまま踊りながら歌ってしまった。

♪ また逢う日まで(尾崎喜代彦):高音部のキーがメチャ高いです。相当のヴォーカリストでないと、この曲は歌いこなせない?!

♪ モンキー・マジック(ゴダイゴ):故・夏目雅子さんが美しい三蔵法師を演じた「西遊記」のテーマソング。これも大好きな曲。ちなみにゴダイゴのヴォーカル、タケカワユキヒデさんとは、某インターナショナルスクールのPTAでご一緒でした。

 ……ほかにもまだまだ歌ったような気がしますが、あまりたくさん歌いすぎて、これ以上は思い出せません(我ながら驚愕です)。
 けれども、この日歌った全ての曲の中で最高に盛り上がったのは、ダントツに↓この曲でした。
 そうです。
 長野県人ならゼッタイに誰でも歌える(=歌えない長野県人はモグリ)と断言しても過言ではない、長野県歌「信濃の国」
 これを1番から6番までフルで、しかも高音部と低音部にしっかり別れて熱唱してしまいました。

 このシチュエーション、他県の人がいたらかなり盛り下がることでしょうが、なにせ今日の4人は全員が長野県人
 場はとてつもなく盛り上がり、とてもカラオケとは思えないような大合唱になりました。

 長野県バンザ〜イ(笑)!
(なお、「信濃の国」はこちらのページから全曲をお聞き頂くことができます)

 それにしても、たまには普段やらないことをやってみるのもいいものですネ。嫌いだったカラオケも、これからは機会を作って練習してみるかも知れません。

 まずは、飲み会でいきなり指名されたときにサッと歌えて、みんなを「オォ〜!」と驚かすことが出来るような十八番を作らねばと思います。
 本格カラオケデビューは、またその後ということで(笑)。

 ではでは♪
★★★今週のブースケ&パンダ★★★


ボクもカラオケがしてみたいよー(Photo by LiA)

※前号までの写真はこちらからご覧ください
事事如意
2005年 2月5日
山田 真美