≪旅に出ていない限り毎週土曜日に更新します≫
直前号(インド人にとって「戦う」とは何か)は
こちらから、それ以前のバックナンバーは
こちらから御覧になれます。

2016年6月11日号(第556号)
今週のテーマ:
カルマは一日にして成らず
(Karma was not built in a day.)

 
お知らせ① 新著 『運が99%戦略は1% インド人の超発想法』(講談社+α新書)より発売されました。アマゾン書店のページはこちらからご覧いただけます。

お知らせ② 7月15日(金)の夜、日本文化デザインフォーラムの仲間と一緒に西麻布のクラブでトークショーをいたします。私のトークテーマは「恐れずに神の前髪を掴め」。よろしかったら遊びにいらしてください。詳細はこちらから。
 ナマステ……と、今日は久々にインド風にご挨拶させていただきます。

 お蔭さまで先月末、無事に『運が99%戦略は1% インド人の超発想法』(講談社+α新書)を上梓させていただきました。
 
本屋さんに平積みされた拙著
 なにしろこの10年間は論文や大学生向き教科書のような硬い物ばかりをひたすら書きつづけ、一般書を手がけなかった私。

 「超」が付くほど久々の一般書出版を祝うために親しい友人達が50人ほど集まって出版記念パーティを開いてくれました。

 出席者は、「小学校の同級生」から「50を過ぎてから知り合った人」まで友達歴はまちまちでしたが、私との関係性も「インド関係」あり、「戦争関係」あり、「大学関係」あり、「マジック関係」あり、「空海関係」あり、「茶道関係」あり、「出版関係」あり、「ただの飲み友達関係」あり、その他色々ナンデモアリで、実に賑やかな顔ぶれだったんですよ♪

 パーティ会場は「西葛西のお父さん」ことチャンドラニさんが経営するスパイスマジック カルカッタ。東京の江戸川区が日本における「リトル・インディア」となるきっかけをつくった歴史的なインド料理店さんです。

 そのあたりの経緯は拙著の第七章に書きましたので、お手元に本がある方は何卒ご参照くださいませ。

 以下、パーティの様子を少しだけ写真でご紹介させていただきます。
(パーティの写真撮影:佐伯健三氏)

拙著の出版記念パーティにて、乾杯の音頭を取ってくださったチャンドラニさんと
(江戸川区西葛西のスパイスマジックカルカッタにて)



集まってくれた友人たちと(右から2人目は拙著でもご紹介したシャンタヌさん)



ファッションデザイナーの白浜利司子さん(右)ご夫妻と。利司子さんは私が
インドで暮らしていた頃、デリーの拙宅まで遊びに来てくださったんですよ♪



集まってくれた友人たちと(右端は拙著でもご紹介した
インド工科大学ハイデラバード校の片岡広太郎先生)



拙著でもご紹介した「日本人初のインド工科大学合格者」下西啓一郎さんと



拙著でもご紹介したインド工科大学同窓会日本支部代表の
サンジーヴ・スィンハさんはご一家で駆けつけてくださいました



皆さんが「記念にサインを」と言ってくださったので、ミニサイン会を……



今回はサインと共に「カルマは一日にして成らず」(英語の場合は
Karma was not built in a day.)のメッセージを入れております…



出席者の皆さんから一言ずつ寄せ書きをいただきました



日本オーラルヒストリー学会のお仲間・川﨑瑞穂さん(国立音大助手)が龍笛で
『陪臚(ばいろ)』を祝奏してくださいました。この曲は東大寺大仏の開眼供養の
際と、聖徳太子が戦に赴く前にそれぞれ奏された由。武運がアップしそうです!



編集担当してくださった講談社の呉清美さんから花束をいただきました



集合写真(先に帰ってしまった約10人が写っていないのが残念ですが)。
前列左端は、幹事を務めてくださったシンガポールプレスの大川博さん。
皆さま、ありがとうございました!
 ちなみに今回、サインを求められた際には、「カルマは一日にして成らず」(英語の場合はKarma was not built in a day.)のメッセージを入れているのですが、そのことについて一言。

 この言葉が「ローマは一日にして成らず」のパロディであることは言うまでもありませんが、この本の中で私が書きたかったテーマの一つが、この一文には籠められています。

 カルマを「業(ごう)」と訳す向きもありますが、「業」というと一般に怖くネガティブなイメージが伴うように思います。私はむしろこれを「ご縁」と訳したいと考えております。

 実際のところ この世はご縁に始まってご縁に終わると言ってしまっても過言ではないほど、ご縁によって紡がれているのではないでしょうか。

 何十年前の出来事が、長い年月を経て今、実を結ぶ。そういうことが起こるのが人生の醍醐味なのでしょうし、なかでもインドというところは、とりわけそうしたことが起こりやすい土地柄であるような気がします(学問的な証明はまだできませんけれど(笑))。

 ですから、これからインドとビジネスをなさる方も、いきなりガツガツとお金の話だけに持って行くのではなく、インドとつながっているご縁の不思議さを楽しみながら事を運んで欲しい。

 もちろんビジネスは成功させなくてはいけませんが、古代から伝わるインド人の精神性の深さをぜひとも楽しんでほしい。インド人とのビジネスの中に、お金だけでなく生きることの価値を見出してほしい。

 ……僭越ではありますが、そんな想いから「カルマは一日にして成らず」と書き添えることにした次第です。

 なお英文のほうは、必ずしも最適な単語ではないことを承知の上で built を使っていることをご理解いただければ幸いです。なにしろ Rome was not built in a day へのオマージュですので。英文学の先生からクレームがつく前に当方の意図をお伝えしておきます(笑)。

 本の出版以降は新聞雑誌の取材日印協会の理事会、明治学院大学の授業、歩けるようになって行動範囲が広がった孫娘の世話、それに山小屋で生まれたヒヨコたちの世話など仕事が山のようにありまして、日々がそれこそ飛ぶように過ぎてゆきます。

 なかでもビッグイベントは、インド工科大学ボンベイ校のリマエ教授夫妻が観光で日本へ遊びに来られ、拙宅に逗留なさったこと。

日本へ短期観光旅行にやっていらっしゃったリマエ教授と。
江の島の弁天神社にて。



こちらは信州・善光寺でのリマエ教授夫妻と私。
 リマエ教授夫妻は、拙著にも書きましたが、私が2015年にインド工科大学ハイデラバード校で1か月間教壇に立った際にご縁あってシェアハウスをさせていただいたお相手。

 ご夫妻ともに大学の数学教授で、旦那さまのほうは先頃もこんな難しそうな数学のテキスト(数学専攻の大学院生用)をお出しになったばかり。

 一緒のゲストハウスにいるあいだ、リマエ教授は私から日本の弁才天(もともとはインドの学問の女神サラスワティ)について毎日のように話を聞かされつづけ、またご本人も聞きたがりつづけて(笑)、ついに今回、

この目で弁天神社を見たい!

と来日を決行。驚くほど研究熱心で、まさに研究者の鑑のようなかたでいらっしゃいます。

 上の写真には写っていませんが、今回は温泉に入る野生の猿で有名な地獄谷や、栗で知られる小布施町、忍法の里・戸隠などへもお連れすることができ、また露天風呂も堪能していただけて、お蔭さまで素晴らしい時間を共有することができました。

 このほかにも色々あった5月下旬から6月上旬でしたが、私の身辺は概ねインド色ほぼ一色といった趣でしたね。
 今夏は7月末から8月に再びインド工科大学の教壇に立ってまいりますので、しばらくはインド話題が続きそうです。

 秋には弘法大師空海の、来年の今頃にはなんとついにブラジルの話題で賑わいそうな私の身辺ではあるのですが……そのあたりのお話はまだちょっと先ということで。

 暑くなってまいりました。皆さま、どうかお体を大切に
 そして空梅雨のようですので、水を大切に

 それぞれに素敵な週末をお過ごしくださいませ。
 ではでは♪
 ▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪ 


兄さんが初ボーナスで買ってくれた
ドッグフードを前にポーズをとるふたり

(※前号までの写真はこちらからご覧ください)
事事如意
2016年6月11日
山田 真美
※週刊マミ自身の一部または全部を許可なく転載・引用なさることは固くお断りいたします♪
©2000-2016 All Rights Reserved.