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2006年9月23日号(第235号)
今週のテーマ:
ファンクラブみやこ支部が発足しました♪
※ただいま発売中のムック本『よちよちえいご2007』(アルク)にインタビュー記事が掲載されています。お子様への早期英語教育を考えていらっしゃる方は、ぜひご高覧ください。
※ただいま発売中のムック本『できる子は10歳までに作られる』(アスコム)にインタビュー記事が掲載されています。早期英才教育に関心のある方にオススメの1冊です。
※9月27日発売の隔週刊誌
『サピオ』(小学館)に独占インタビュー「極秘来日中のダライ・ラマ法王に聞く 人類が核と共存する知恵」が3ページにわたって掲載されます。お見逃しなく!
※10月3日(火)23:10〜23:50まで、LOVE FMのラジオ番組「ELAN VITAL」にゲスト出演いたします(パーソナリティーはモーリー・ロバートソン氏)。詳細はこちらからご覧ください。
※10月13日〜15日の3日間、四国の徳島県で「第28回日本文化デザイン会議」が開催されます。私は13日の「カフェトーク」でサエキけんぞうさんとモデレーターを、15日には「黒川紀章氏×日比野克彦氏対談」の司会を務める予定です。この秋は徳島へGO!
 台風13号が吹き荒れるさなかの9月17日、講演会開催のため福岡県京都郡(これで“みやこぐん”と読むそうです)に行って参りました。

 実は、今回の講演会の発端となったのは、今年の1月31日に読者さんから届いた一通のメール。差出人は白石智子さんというお名前の女性で、そこには次のようなことが書かれていました。

『吉祥天と行くインドの旅』は非売品だそうですが、分けて頂けるのでしょうか? とっても読みたいのです。よろしければ、返信、お願い致します」

 『吉祥天と行くインドの旅』は、インド文化を日本人にご紹介するために書き下ろし、1993年にインド政府観光局から出版したインド神話入門の冊子です。

 この冊子は、お蔭さまで作った当初からかなり人気がありまして、何度も増刷を繰り返し、それらをすべて配布しつくしてしまった今では、私の手元に十数冊が残るのみの超レア物

 メールをくださった智子さんには、「残部が極めて少ないので1冊しか差し上げられませんが、喜んで」とお返事し、冊子を送らせて頂きました。智子さんからは、折り返しご丁寧なお礼のメールが届きました。

 とまあ、これだけなら私の中では割と「よくある話」なのですが、この話はさらに発展してゆきます。

 実は智子さん、以前は地元の図書館にお勤めになっていたことがあるほどの、かなりの読書家さん。

 『夜明けの晩に』をはじめとする拙著も何冊か読んでくださっていて、のみならず周囲の人にも盛んに「この本、面白いから読んでみて!」と勧めてくださっていたらしいのです。

 また、うちのホームページもこまめにチェックしてくださっていたみたいなんですネ。

 ですから、8月に護国寺でチベット砂曼荼羅のイベントと並行して私のトークショーを開催しますというお知らせを当ホームページに載せたときにも、逸早く情報をキャッチなさったよう。

「護国寺へ伺いたいのですが、どうしても行けません。ぜひ、うちの町でも講演してください!

というご依頼が智子さんから飛び込んできたのは、その直後のことだったと記憶しています。彼女の言葉はストレートで素直で、とても好感が持てるものでした。

「一体どうしたら講演会を開いて頂けるのでしょうか。方法を教えてください」

という智子さんからのご質問に、私は次のように答えていました。

「それではまず、講演をして欲しい日時の候補をふたつぐらい挙げてください。次に講演会場を仮押さえし、お客様を少なくとも30人は集めてください。また、当日話して欲しいテーマも考えてください」

 さらに、智子さんが謝礼のことを盛んに心配していらっしゃったので、

「純粋なファンクラブの集いを開催してくださる場合に限って、謝礼は一切頂かないことにしていますのでご心配なく。交通・宿泊・食事のご用意をして頂ければ、それで十分ですよ」

とお返事しておきました。ここまでが、7月末の出来事です。それから数日後だったでしょうか、智子さんから、

山田真美ファンクラブみやこ支部を作りました。講演会出席者も、既に30人以上集まりました!」

という内容のメールが届いたのは。

 そのあとはもう、あれよあれよという間に話が進展。講演会のタイトルは、皆さんのご希望により、「人間を動かしている不思議な運命について」に決定し、智子さんからはスターフライヤーの羽田〜北九州間往復航空券が届きました。

 その後、出席予定者は30人が40人に増え、さらに40人が50人に増加。そうこうしているうちに準備万端整って、講演会の当日(9月17日)を迎えることとなったのでした。

 ところが、です。

 皆さまのご記憶にも新しいと思いますが、あろうことか、9月17日は大型台風13号が九州地方を直撃し、多大な被害をもたらした当日です。羽田空港に着いてみれば、

「スターフライヤー75便北九州行きは、九州地方の天候悪化のため着陸できない可能性がございます。着陸が危険と判断されました場合には、北九州上空からそのまま羽田に引き返すことになります。恐れ入りますが、そのことをご了承の上でご搭乗ください」

という非情なアナウンスが流れているではありませんか(大汗)。

 急いで智子さんに連絡し、「最悪の場合、そちらに到着できないかも知れません」と伝える私。「わかりました」と答える智子さん。緊迫した雰囲気が漂います。

 しかし、このときの私の本心を言えば、(今回の講演会は何か深いご縁があって始まったことだから、天はきっと私たちに味方してくれるはず)と、何故か絶対に北九州空港に降りられるという確信があったんですよね。

 そして、(これはあとから聞いたことですが)このとき智子さんのほうも全く同じことを考えていらっしゃったというのですから、私達は似た者同士の楽観主義者なのかも知れません(笑)。

 結果としては、飛行機は難なく北九州空港に到着。ただし、その直後から強風が吹き荒れ始め、あとの便は片端から欠航になり、電車も止まってしまったのですから、私達は何か大きな力に守られていたと思わざるを得ません。

 空港で初めて顔を合わせた智子さんと私は、もう少しで抱き合わんばかりに喜び合い(笑)、そのまま講演会場となる犀川文化会館へと向かったのでした。
  
(左)会場に着いてみたら講演会タイトルがいつの間にか「山田真美先生 魔法の旅講演会」
に変わっていてビックリ(笑) (右)講演中のひとコマ


  
(左)講演会終了後のサイン会風景。台風で電車が止まる中、本当にたくさんの方が駆けつけてください
ました。感謝感激! (右)ファンクラブみやこ支部の中心メンバーの皆さんと記念撮影(赤いカーデガ
ンを羽織った女性が発起人の白石智子さんです)


  
(左)この写真で私の隣に写っている可愛い女性は、ファンクラブ最年少会員で、お名前はナント
真美さん。しかも彼女のニックネームもマミリン。奇遇です (右)世話人の皆さんは首からこの
タグを下げていらっしゃいました。手づくり感がとってもステキ♪

 さてさて。主にインドをテーマとした2時間にわたる講演会は、お蔭さまで熱気に包まれたまま無事終了。

 そのあとは、ファンクラブ会員の皆さん(年齢層は10代〜50代、全員女性です)と一緒に雨の中を源じいの森(宿泊・温泉・食事etc.が楽しめる総合レクリエーション施設)まで移動し、楽しい楽しいお食事会となりました。

 しかし、私たちが食事をしている間に台風13号は本格的に九州を乗っ取ってしまったようで、あたりには暴風雨が吹き荒れ、周囲の町では停電する地域が続出

 ところがこれまた不思議なことに、何故か私たちが居る場所だけが風の直撃を免れ、停電することもなく、そこがまるで台風の目であるような不可思議なシチュエーションだったのですが。あの場所は、やはり何かの力に守られていたのでは?

 結局、食事会に出席してくださった方全員が、「家には帰らずに、ここで夜を明かしたほうが安全」と判断なさり、急遽全員が私と同じ旅館に泊まることになったのでした。

 そのあとの私たちが、さながら修学旅行中の女子中学生のように真夜中までおしゃべりで大いに盛り上がったことは、今さら言うまでもありません(笑)。

 お食事会からそのあとのお泊り会にかけて交わされた会話の内容は、誕生日占いから天孫降臨秘話、果ては心霊写真の話題まで、まさに何でもアリの面白話のオンパレードだったのですが、書き始めると切りがないうえに怪しすぎる話題だらけであるため、ここに書くことは自主規制させて頂きます。悪しからずご了承ください(笑)。

 さて、その翌朝、目覚めた私が個室のテレビを付けてみますと、案の定、どのチャンネルも台風被害の話題で持ちきりです。

 各航空会社も、福岡と北九州発便の欠航を次々と決めた様子。

 北九州空港9:55発の便を予約してあった私は、(この調子だと当分は帰れそうにないわね)と、さっさと諦めの心境になりまして、こんな事態に備えて持参していた空海の著書を開き、読書を始めようとしたのです。
  
その朝のテレビニュースは、前夜に九州北部を直撃した台風被害の話題一色でした


   
当然のことながら、福岡ならびに北九州発の飛行機は軒並み欠航
 ところがそこへ、昨日の会の世話人のうちのおひとりがやって来て仰ることには、

「マミリン先生。急いでお帰りのお仕度を」
「えっ。でも、ニュースで飛行機が飛ばないって言ってるし、もう少しゆっくりしていても大丈夫なのでは」
「それがですね、いま確認しましたら、不思議なことに、先生がお乗りになる予定のスターフライヤー76便は何故か飛ぶらしいんです」

 ということで、またもや「嘘でしょ?!」な展開となり、急いで荷物をまとめて宿をチェックアウト。

 皆さんに送られて空港に到着してみれば、飛行機が片端から欠航するなか、私が乗ることになっている76便は確かに飛ぶらしいじゃありませんか。

 まったくもって、最後の最後まで摩訶不思議な力に守られ続けたとしか言い様のない、今回の九州行きでした。

 そんなこんなで、今回みやこ町と私を素晴らしいご縁で繋いでくださった白石智子さんをはじめとするファンクラブみやこ支部の皆さま、本当にありがとうございました。

 次回は「古代ユダヤ」と「古事記」をテーマに、今回とは趣の違う話をさせて頂きますので、今からどうぞ楽しみに待っていてくださいネ。

 今日はこれから大学院の入学式に出席するため、高野山へ行って参ります。
 ではでは♪

*おまけ* このページの一番上のほう(欄外)にも書きましたように、10月3日の夜、「ELAN VITAL」というラジオ番組に生出演することになりました。この番組、収録は六本木のスタジオ、なのにオンエアされるのは何故か福岡県内だけ(!)なんですって。何なんでしょう、この福岡県との立て続けのご縁は? ちょっと不思議ですよネ。
▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪


「いらっしゃいませ」と三つ指を突い
て出迎えるしおらしいパンダ!?

※前号までの写真はこちらからご覧ください
事事如意
2006年9月23日
山田 真美