2018年6月18日号(第606号)
今週のテーマ:母の誕生日&ブースケの三回忌 |
ナマステ・インディア2018のおしらせ
代々木公園で毎年開催される日本最大級のインドフェスティバル「ナマステ・インディア」。今年は9月29日(土)と30日(日)の開催です。私は今年もインド神話にまつわる楽しいお話をさせていただく予定ですので、ご興味のある方は今のうちにカレンダーにマークしておいてくださいね。時間など詳細は決まり次第、追ってお知らせします。
※公式サイトはこちらからご覧ください。 |
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6月14日は母の86歳の誕生日、そして今は亡きブースケの三回忌(つまり亡くなって満2年)でした。
大切な人と犬の誕生日と命日が同じ日というのは、ちょっと複雑ですね。
どちらを先にすべきか、悩ましいところです。
私は「楽あれば苦あり」ではなく「苦あれば楽あり」を是とするタイプですので、今回も最初にしんみり(三回忌)しておいてから、あとから楽しく過ごす(誕生日)という順番にしました。
ブースケの三回忌と言っても特別なことをしたわけではありません。
ブースケは亡くなった翌日に山小屋の庭に土葬にし、今はそこへ紅梅の木を記念樹として植えてあるのです。
紅梅の木は私の書斎の正面にありますから、わざわざお墓参りに行く必要がありません。
毎日のように、
「おはよう、ブースケ」
「今日はお天気だね」
「おやすみ、ブースケ」
と話しかけることができますし、いつでもブースケを想い出すことができます。
三回忌のこの日は、いつもより少し余計に梅の木の近くで過ごしたり、在りし日のブースケの写真をSNS上にアップして友人たちと想い出をシェアさせていただきました。
私のSNS上ではブースケは人気者でしたので、ありがたいことに友人たちがたくさんの書き込みをしてくださいました。とてもよい供養になったと思います。
故人――と言っても犬ですが(笑)――のことを忘れてしまわず、想い出を語ったりすることが、何と言っても一番の供養になると思いますので、きっとブースケもあの世で喜んでくれているのではないかな、などと勝手に思う脳天気な私なのでした。 |

SNSにアップした在りし日のブースケの写真(5年前の今ごろ撮影)。
ちなみに、ここにいる5羽のひよこのうちの1羽が、現在11羽のひよこを
育てているお母さん(下のほうの写真参照)なんですよ♪ |
ブースケの三回忌のあとは、いよいよ母の誕生日です(笑)。
86歳って、自分がその年齢になったことはまだありませんが(笑)、考えてみると結構スゴいですよね。
うちの母はかなり年齢を超越した人で、いまだにメガネ無しで新聞でも書籍でも普通に読みますし、白髪も殆どありません。
歯はつい最近まで全部揃っていたのですが、最近になってどうしても抜かなければならない歯が2本あると言って非常に口惜しがっていました。
そういう負けず嫌いなところは、完全に私にも遺伝していますね(笑)。
また、つい最近になって新しい趣味を始めたと思ったら、あっという間に頭角をあらわして全国区で紹介されるなど、自分の母親ながら「なかなかやるな!」と唸らせてくれる面白い人です。
幼い頃の母は、栄養を十分に与えられなかったため2歳まで首がすわらず、体もガリガリに痩せていて、お医者さまからは、
「10歳までは生きられないでしょう」
と宣告されていた人。
その人がこれほどの健康優良児に転じたのですから、世の中って最後までわからないものですよね~。
そう言えば母は未婚の頃、同じ会社にいた占いの得意な人から運勢を占ってもらった際に、
「稀に見る末運の持ち主」
と言われたのだそうです。人生後半へ行けば行くほど運が上昇する運だと。
母の人生を見ていると、この御託宣はバッチリ大当たりだった気がします。
占ってくださった方は疾うに亡くなってしまったそうで、お礼を申し上げられないのが残念。
さて今回は誕生日に母をどこかへ連れて行こうと思い、希望を聞いたところ、
「映画が観たいな」
というリクエストがありましたので、久々に、いやもう本当に久々に母と二人でシネマに行ってまいりました。
演劇ファンで今も年に数回は劇場に足を伸ばし、また常日頃から樹木希林さんのファンを自認している母の希望は、封切りされて間もない『万引き家族』(是枝裕和監督作品)。
「せっかく映画館に来たのだからポップコーンを食べながら観ようか」
と提案した私に、母は真顔で、
「映画を見ながら食べ物を食べたりしていいの? 飲食禁止じゃないの? まわりの人に迷惑じゃない? 本当にいいの?」
と、ザ・昭和初期の躾を受けた女性らしい優等生発言を繰り返していましたが、いざポップコーンを持って入ることがOKと知るや、
「ニ人で一つあればいいよね?」
という私の真っ当な意見を頑として聞き入れず、
「一人一つずつ持ちたい」
ですと(大汗)。
おかげでとんでもない量のポップコーン(下の写真参照)を翌日までかけて食べるハメになりました。
本当に面白い母です。 |

この写真をフェイスブックにアップしたところ、
早速「量が多すぎ!」と突っ込まれました(苦笑)。

翌朝。実家にて、母の手料理。

そこへ弟も合流して3人で楽しくおしゃべり。
昨日のポップコーンも当然のように出てきました。 |
先週はほかにもイベントが色々ありました。
その中のメインは帝国ホテルで開催された民間外交推進協会(FEC)の懇親会。
こちらでは各国大使を含む多くのステキな方々にお会いしましたが、何と言ってもたくさんお話をし、印象に強く残っているのは駐日マケドニア共和国特命全権大使のアンドリヤナ・ツヴェトコビッチさんです。
大使はナント0歳児を持つお母さま。
この若さで大使を務められる才能は勿論のこと、若い女性にそうした機会が開かれているお国柄も素晴らしいですね。
大使とはなんだか気が合って、これから楽しい交流が始まりそうです。
ちなみに私はまだ(旧ユーゴスラビア時代も含めて)マケドニアには一度も行ったことがありません。
これを機会に(社交辞令ではなく本当に)色々と勉強させていただきたいと思います。 |

駐日マケドニア共和国特命全権大使のアンドリヤナ・
ツヴェトコビッチさん。とてもステキな女性でした |
東京滞在中は、もちろん孫娘(3歳3か月)にも会ってきましたよ。
彼女とは、どんなに忙しくてもなるべく頻繁に会い、一緒の時間を過ごすようにしています。
今が人生でいちばん成長著しい時期ですものね。その、かけがえのない時をしっかりと見届けたい!
今回は二人でしりとり遊びをしました。
「しりとり」をするのは初めてだったようですが、文字の読み書きに慣れてきたせいもあるのでしょう、すぐにコンセプトを理解して飽きずに延々と続けました。
途中で、
「ねえ、バーマミリン。日本語には『る』で始まる言葉が少ないね」
と気づいたのはさすが。
「そうだよね、もともと大和言葉にはラ行で始まる言葉がなかったから。だからロシアという言葉が日本に入って来た時、発音しやすくなるよう『お』を付けて『おロシア』と呼んだんだって」
というふうな3歳児にはディープすぎる(!?)話にまで、思わず分け入ってしまいました。
どこまで理解できたのかはわかりませんが、こういう話も好きなようで、結構面白がっていたようです。
果物好きのためか、「み」の時だけ二度も「みかん」と言ってアウトになってしまったのはご愛嬌ですね。
この次は何して遊ぼうかな。 |

数字、ひらがな、かたかなの練習を楽しそうにやっていました。
鉛筆の持ち方は私より上手です。 ※私はいまだに鉛筆や箸を
正しく持てません。子どもの頃に特訓しましたがダメでした。汗。 |
なお、山小屋でペットとして買っているニワトリは、6月18日現在で26羽になりました。
具体的には、オトナが7羽(うち4羽がメンドリ、3羽がオンドリ)。コドモが19羽。
詳しく申しますと、メンドリ①の子が11羽。
この子たちは「ひよこ」ではなく既に「若鶏」と呼ぶにふさわしい風格ですね。
このほかに、メンドリ②のひよこが2羽。
メンドリ③のひよこが6羽。
さらにメンドリ④が現在抱卵中!
というわけで少子化問題などどこ吹く風、山田家では前代未聞のベビーブームが続いております。
ちなみにわが家では鶏肉を食べませんので、彼らはもっぱらペットなんです(笑)。
こんなに幸せなニワトリはちょっと珍しいのではないでしょうかねえ(特にオス)。 |

11羽のひよこを立派な若鶏に育て上げたメンドリ①。上のほうの写真で
ブースケと写っているひよこの1羽が、このメンドリに成長したわけです。

こちらもメンドリ①。彼女は死んだふりをしているわけではありません。
砂浴びをして、あまりの気持ち良さに思わずこんな顔になりました(笑)。
おなかを上に向けて安心しきっております。山小屋の庭にて。 |
最後に、書斎を掃除中に出てきた本のことを少しだけ書かせてくださいね。
この本は、高校一年の初夏に「クローバーの庭」(うちの高校にはそういう名前の庭が実在したのです)に座って読んだ英語のペーパーバックです。
42年間、本棚の片隅で眠っていたようですが、何かの拍子に目が醒めたのでしょうか(笑)、先週、掃除中にふっと出てきました。
高校一年当時の私の英語読解力では、すらすらと読みこなすことは難しく、何日もかけてようやく読み切ったように記憶しています。
しかし、いま読んでみると至極簡単で、立ち読みのままあっという間に読了。
自分の成長を身をもって知ることができて、少し感動しました。
と同時に、当時の自分の一生懸命さを思い出してホロリとしましたね。
継続は力なり。言い古された言葉ではありますが、何事も積み重ねが大切ですね。
今できないことも、決して投げ出さずに続けていれば、いつかきっと成し遂げられる。
この本がそう言っているような気がしました。 |

高校1年生の時、お小遣いで買った英語のペーパーバック。
当時は読み切るのにかなり苦労したものでした。 |
今日の信州は梅雨らしい小町鼠色の空が広がっていますが、
「これは天が与えてくれた執筆日和なのだ」
と考えて、静かにデスクに向かおうと思います。
皆さまも、どうぞステキな一週間をお過ごしくださいませ。
ではでは♪ |
▼・ェ・▼今週のクースケ∪・ω・∪

椅子の上で時をつくるオンドリを
網戸越しに見つめるクースケ。
(※前号までの写真はこちらからご覧ください) |
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