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2008年6月1日号(第297号)
今週のテーマ:
薔薇と大地と野天風呂
★ お し ら せ ★
真言宗のお寺・金剛院さんのウェブ上で『仏教一年生』と題したエッセイを連載中です(毎月28日更新)。第2回目は「お釈迦さまのお顔」。左のロゴをクリックしてページに飛んでください。
 今日から6月。薔薇の季節ですねえ。

 ……というわけで先週は、女優でアーティストの蜷川有紀さんによる絵画個展「薔薇めくとき」のオープニングに行って参りました。

 有紀さんという女性を私は大好きなのですが、彼女は日頃から(良い意味で)とてつもなく浮世離れしていると言いますか、私のお友達のなかで間違いなく最も薔薇が似合う女性

 いや。「薔薇が似合う」というのを通り越して、既に彼女自身が薔薇の精になりかかっていると言ったほうが正しいかな。

 今回ギャラリーを埋め尽くした50余点の作品も、やはり薔薇をモティーフにしたものばかりでした。
 しかも、オープニングパーティーで出されたお酒は薔薇のシャンパンだし。

 大好きなお友達がみんな集まって、会場内はまさに百花繚乱。
 何もかもが薔薇一色で、この世のものとも思われないほど甘美な一夜でございました。

 展覧会「薔薇めくとき」は6月3日まで東急文化村ギャラリーで開催中です。
 薔薇の香りに酔いたい人は、ぜひどうぞ♪ 詳細はこちらをご覧ください。
  
(左写真)右からミュージシャンのサエキけんぞうさん、有紀さん、私
(右写真)右から舞踊研究家の芳賀直子さん、東大の河口洋一郎さん、私
 その翌日は「オーストラリア・アボリジニーアートの世界」(於・代官山のヒルサイドフォーラム)のオープニングパーティーへ。

 この展覧会では、アボリジニの女性画家の先駆けとして突出した知名度と人気を誇るエミリー・ウングワレー(故人)の作品を中心に展示しています。

 アボリジニの絵は伝統的には土や砂を使って描かれるため、基本的にはどの作品も大地の色そのもの。

 アボリジニは壁画を描いたことで有名ですが、その特徴として物の内部まで透視したように描いてしまう表現方法があります。例えばカンガルーを描く時は、まるで解剖図のように腹部の中まで描いてしまうわけ。

 レントゲン絵画と称されるこの表現方法は、理科の教科書のように正確に物の位置関係を再現していると言われます。

 さらに面白いのは、アボリジニたちはこれらの壁画を利用して「ここに水場がある」「この葉っぱを食べるとお腹のこの部分が痛くなる」などの重要なメッセージを残しているんですね。

 その意味で、伝統的なアボリジニ絵画は「アート」と言うよりむしろ生活の知恵をコミュニティー全体で共有するために描かれたメッセージであり、壁画は今で言う掲示板の役割を担っていたと言えるかも知れません。

 ただし、今回の展覧会に出品されている作品の多くは、アートを前面に打ち出した抽象画がほとんどで、使っている絵具もアクリルなどのようでした。

 私自身は伝統的なレントゲン絵画のほうが好きなのですが、もちろん、抽象画は抽象画でたいへん魅力的でした。
 
 今回は展覧会の色彩の中にどっぷり溶け込んでしまいたくて、私もアースカラー(保護色)のワンピースを着て行きましたよ(笑)。
 
(左)エミリー・ウングワレー(故人)のこの作品には2,625万円というお値段がついていました
(右)シドニーから来日中のアートコンサルタント、ケリーさんと談笑中
 とまあ色々あった先週ですが、そのなかのハイライトは、東京のど真ん中に住む友人のOさんのお宅で見た野天風呂でしょうか(下の写真参照)。

東京の真ん中にこんな野天風呂付きの豪邸があろうとは…。後方には滝が流れてるし…。絶句…(Oさん邸にて)
 断わっておきますが、ここは温泉でも旅館でもなく、あくまでも個人のお宅なのですよ。

 玄関のすぐ外は国道で車がひっきりなしに通っているというのに、家の中に一歩入ればこの静けさ。
 自分が今どこにいるのかわからなくなってしまう、まったく信じられない環境です。

 「ひと風呂浴びて行けば? ゲストルームもあるし、泊まって行ってよ?」

と、Oさんご夫妻からはさんざんお誘いをいただきましたが、なにしろ翌日には大学に出さなくてはならない論文の締め切りがあったので、今回は写真だけでガマン。

 次回はお風呂セット(あひるの親子とか)を持って遊びに行ってきますとも(笑)。

 そんなわけで今週は、仕事と仕事の間をかいくぐるようにしてパーティー、パーティー、またパーティーの日々だったわけですが、上の写真をよくよく見直すと、どの写真を見ても私の手にはしっかりとワイングラスが握られているのが笑えます(笑)。

 こりゃあ血中ワイン濃度がかなり上がったかも知れないゾ?

 その分、今週はマジメに執筆とPTA活動に時間をささげたいと思いますが……こんな気持ちの好い季節に、果たして部屋でじっとおとなしくしていられるでしょうか?

 その結果報告は次回の「週刊マミ自身」で。

 皆さまも、薔薇が香るこの美しい季節を十分に楽しんでくださいね。
 ではでは♪
▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪


最近、冗談で「お犬様マッサージ」を始めて
みました。ブースケの気持ちよさそうな顔!

(※前号までの写真はこちらからご覧ください)
事事如意
2008年6月1日
山田 真美