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2020年8月7日(第652号

今週のテーマ:
としまえんのお化け屋敷+戸隠+蓮池
 日を追うごとに暑さが増してまいりました。
 皆さまお元気にお過ごしでしょうか。

 それにしても、どこもかしこも奇妙なほど静かな夏ですね。

 お祭りもない。花火大会もない。
 も来ない。子ども達も来ない。誰も来ない。

 ……とまあないないづくしの夏ですが、時間だけは律儀なほど刻々と過ぎてゆきます。

 小学生の頃から一貫して「夏の時間の経ち方は一年のうちで最も速い」という持論を持っている私ですが、コロナ騒ぎで何もかもが停滞しているはずの今年の夏でさえ、やはり時間の経ち方だけはメチャ速いですねえ~。

 このあいだ7月に入ったばかりだと思っていたのに、既に8月も中盤に差しかかろうとしているじゃありませんか。

 そんな中、老舗遊園地の「としまえん」がひっそりと閉園しようとしています。
 あちこちのニュースに出ていましたから、きっとご存知ですよね。

 としまえんは1926年の開園と言いますから、今年で94歳のおばあちゃん。

 閉園は前から決まっていたことで、コロナによる倒産では決してないのですが、こんな非常時にひっそりと94年の歴史に幕を閉じなくてはならないなんて、実にお気の毒(泣)。

 最後はせめて景気よく、大勢のお客さまに惜しまれながら閉園できればよかったのに……。
 それができないのは、さぞ口惜しいでしょう。

 ……というわけで、せめて「最後のご挨拶を」と思い立った私。

 東京に行かなければならない用事(国立国会図書館での調べ物)もあったので、先日(7月中旬)、コロナ感染予防のため完全予約制になったとしまえんに行ってまいりました。

 人数制限のためでしょう、この日はビックリするほど空いていて、どの乗り物も待ち時間ゼロでしたよ。

 ちなみに長野~東京間の行き帰りの新幹線もガラガラ
 同じ車両に乗っていたのは、私の他にもう1名だけでした。 
 
としまえんの入り口。
と言っても、こちらは裏門(?)で、正門はもう少しゴージャスですが。
車で連れて行ってもらった関係で裏門からの入場となりました。
 としまえんの顔といえば何と言っても、世界最古の回転木馬で「機械遺産」にも指定されているカルーセル・エルドラドですが、今回、私が特に感激したのは、なんとお化け屋敷でした。

 だってね、「超」が付くほど昭和テイストなお化け屋敷なんですよ。

 私の小学生時代、つまり今から50年ほど前の日本では、夏になるとデパートの一角とか、特設会場とか、とにかくあちこちでお化け屋敷が営業していたものでしたが、あのときの建物をそっくりそのまま持ってきたんじゃないかと思うぐらい古臭くてトラディショナルな造りなんです、としまえんのお化け屋敷。

 こんなレトロなお化け屋敷が見られるのは、今となっては、日本中探してもとしまえんだけじゃないでしょうか。

 歩いて進むタイプなので、怖がりな人は腰が引けちゃうかも。

 ただし、予算の関係なのかどうか理由はわかりませんが、途中でアルバイトの学生さんが扮したおばけがヌッと出てくるような趣向は一切ナシ。

 なので、ハッキリ言って私には全っ然怖くありませんでしたけどね(笑)。

 こんな昭和の残像のような建造物を解体してしまうのは、本当に残念だなあ。

 閉園予定は8月31日ということですから、それまでにもう一度としまえんに行こうかな、などと思っている昨今です。もちろん、次回もメインテーマはお化け屋敷で(笑)。

※としまえん公式サイトはこちらからご覧になれます。

としまえんのお化け屋敷。これぞ、「ザ・昭和のお化け屋敷」です。
取り壊してしまうのは本当に惜しい!



としまえんの顔、カルーセル・エルドラド。
1907年のドイツ製で、機械遺産に登録された名品。
としまえん閉園後の行き先が気になります。
 さて、東京から山小屋へ戻ったあとは、母を連れて戸隠高原ヘ遊びに行ってまいりました。

 戸隠高原では、子どもの頃から毎年通っている老舗のお蕎麦屋さんで満腹したあと、最近開拓したばかりのお気に入りのカフェで別腹のデザートを堪能いたしました。

 さらに、母のリクエストにお応えして戸隠牧場でのんびり。
 白い仔馬を間近に見て、子どものように無邪気にはしゃぐ母。
 あんなに嬉しそうな母を見るのは久しぶりでした。連れて行ってよかった♪

 その帰り道には、作曲家でシンセサイザー奏者の喜多郎さんの仕事場に寄らせていただき、喜多郎さんが作曲された「空海」という楽曲のCDを受け取りました。

 そのあと、しばらく喜多郎さんと歓談。

 話題にのぼったのは、空海のこと、四国八十八か所巡りのこと、ブータンのこと、それから、この春に逝ってしまった共通の友達のこと、などなど。

 喜多郎さんと初めて会ってから今年で35年になりますが、その間、ご自分の音楽に対して常に誠実に精進なさっているお姿は、35年前も今もお変わりにならないなあと感じました。

 私も、現在書いている空海小説の完成に向けて全力を尽くさなくちゃ。
 改めてそう心に誓った戸隠の午後でした。
 
母と二人女子会。老舗のお蕎麦屋さんで食事を済ませたあと、
こちらのカフェに移動して別腹デザートを楽しみました。
女子はいつまで経っても女子なんですよね~(笑)。



喜多郎さんのお仕事場にて。ちなみにこの写真は、
88歳の母がスマホで撮った生まれて初めての1枚。
初めてにしては上手だと思いませんか?
  戸隠を詣でた2週間後には、超早起きをして、蓮の花を見るために新潟県上越市にある高田城址公園へ行ってまいりました。
 
桃源郷のような高田城址公園。毎年この時期に出かけます。
ちなみに桜の季節もオススメですよ。
 ちなみに蓮は、私がこの世で一番好きな花

 蓮の中にたたずんでいると、コロナを含む現世のあれこれをすべて忘れ、この世の極楽にいるような、あるいは1200年前の空海の時代とつながっているような、最高に解き放たれた気持ちになれました。

 物言わぬ蓮に感謝

 いよいよ本格的に暑くなってまいりましたが、毎日の生活の中に一服の清涼剤を見出して、一度しかない2020年の夏を楽しみましょうね。

 ではでは♪


※今回使用したすべての人物写真に関しまして、撮影時にはマスクを外しましたが、撮影後はすぐに再装着しております。どうぞご安心ください。
 ▼・ェ・▼今週のクースケ&ピアノ、ときどきニワトリ∪・ω・∪

↓※今回は珍しく2コマ漫画です(笑)↓



散歩に連れて行けとうるさいので
暑さの中、嫌々ながら出かけたところ
案の定10秒でバテました。



だから言わんこっちゃない💧
(山小屋も昼間は暑いんです)

(※前号までの写真はこちらからご覧ください)
事事如意
2020年8月7日
山田 真美
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