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2010年12月5日号(第406号)
今週のテーマ:
Year-End Hustle and Bustle 2010[Part 1]
★ 仏教エッセイ ★
真言宗のお寺・金剛院さんのウェブ上で『仏教一年生』と題したエッセイを連載中です。第30回のテーマは「五筆和尚伝説」です。左のロゴをクリックしてページに飛んでください。
 今年も忘年会のシーズンがやってまいりました。

 トップバッターはいきなり超大物の登場。
 むしろオオトリを務めていただきたいMr.マリックとのツーショットから12月がスタート!

※本日の忘年会参加者: Mr.マリック、Mr.マリックの弟子のRYOTAさん、アメリカ人マジシャンのスティーブ・マーシャルさん、私。

ウェスティンホテル東京の中華料理店「龍天門」で、キテますキテます!
 さてお食事中にMr.マリックのサービス精神が炸裂し、なんと、

「本邦初公開、まだ弟子にも見せたことがない新しい透視術をご覧に入れましょう。スティーブさんと真美さんが書いた図形を、私が透視してみせます」(Mr.マリック・談)

という超サプライズが発生!

 この「透視術」がどんなものだったか、簡単に書いておきましょう。

 まず、Mr.マリックからスティーブと私に一辺が2〜3cmの紙片が与えられました。ちなみにその紙片は、テーブルの上に最初から置いてあった紙の端を千切ったものです(※千切ったのはMr.マリック本人)。

 果たしてこの紙は「たまたま置いてあったもの」なのか、はたまた意図的に仕込まれていたものなのか。(←ここ、ポイント)

 実は私、部屋(個室)に入った最初の瞬間からその紙がすごく気になっていたんですよね。マジックを見慣れているせいか、怪しいモノはピンとくる体質になっちゃっているので(苦笑)。

 次に、Mr.マリックからスティーブと私に短くなった鉛筆が与えられました。
 Mr.マリックいわく、

「長い鉛筆を使って書くと上の部分が大きく揺れ、それによって描いたものの形がわかってしまうかも知れません。短い鉛筆だと揺れが小さいので、そういうトリックが使えないでしょう?」

 いわば正々堂々とマジックをするために、わざわざ短い鉛筆を使った模様。

「では、その紙に、あまり複雑でないシンプルな図形を描いてください」

と命じられた私たちは、それぞれ与えられた紙の上に図形を描きました。

 私が描いたのは「円が3つ重なった図形」(いわゆる三つ輪)。
 スティーブが何を描いたかは、私には知る由もありません。

 その間、Mr.マリックと弟子のRYOTAさんは目をつむって向こうを向いていらっしゃいました。

 図形を描き終えたスティーブと私は、指示されたとおりに紙を4つに畳んでテーブルの真ん中に置きました。

 Mr.マリックは、畳まれた2枚の紙をそのへんに置いてあった厚めのおしぼりで上から覆い、さらに、おしぼりの下に両手を差し入れて沈思黙考。この間、20〜30秒ほど。やがてMr.マリックがおしぼりを取り外すと、そこには4つに折り畳まれた2枚の紙だけが残りました。(←ここもポイント)

 その紙を前にして、Mr.マリックは、

「スティーブさんが描いたのはこんな形ですね

 そう言うなり、別の紙の上に正方形を描きました。それを見るとスティーブは目を丸くして、

ドウシテ、ワカッタ?

と、明らかに驚いた顔。この時点でスティーブの紙が広げられると、そこにはMr.マリックが予想したとおり正方形が描かれていました。

 次にMr.マリックは私の紙のほうに向き直り、

「真美さんが描いたのは……スペードの上の部分ですか?

とおっしゃりながらスペードの上の部分を紙に描かれました。

 うーん、惜しい! 三つ輪って、輪郭だけを見ると確かにスペードの上の部分とよく似ています。パッと見はほぼ正解と言っていいかも知れません。というか、私がもっとシンプルな図形を選べばよかったんです(たとえば円とか三角形とか四角形のような)。(←ポイントその3)

 さて皆さん。Mr.マリックがどうやって図形を「透視」なさったか、おわかりになりましたか。
ヒントは、上の文章中アンダーラインを引いた部分にあります)

 実は、私にはタネも仕掛けもわかっているのですが(たぶん)、しかしタネがわかっていてもなお、Mr.マリックの透視術は秀逸でした。要は見せ方が素晴らしくアーティスティックなんですよね。

 まさに超魔術師。ハンドパワー恐るべし!

※Mr.マリック出演のテレビ番組放送のお知らせ
 12月11日(土)19:00〜20:54、BS日テレ開局10周年特別番組「人類最古のエンターテインメント! マジック4000年の歴史」がオンエアされます。出演はMr.マリック他。お楽しみに♪

 Mr.マリックとの忘年会の翌日は、少し前の「週マ」でもご紹介した十文字折磨さんとの会食です。

 このお食事会は、私がエッセイで十文字さんをご紹介したことに対する十文字さんからの「お礼」だったのですが、十文字さんが選んでくださったレストランは、お客さんの目の前で鉄板焼きを芸術的に焼きあげることで有名なレストラン紅花

 いわゆるパフォーマンス・レストランの中でも老舗中の老舗です。

 私は初めての海外旅行(1978年)でカリフォルニアに行き、現地の“Restaurant BENIHANA”でナイフやフライ返しが宙を飛ぶ派手なパフォーマンスの鉄板焼きをいただいたことがあるのですが、あのときは、

「海外でこんなに高く評価されている日本のレストランがあるんだ!」

と驚いたものです。

 今回、十文字さんとご一緒した日本橋店こそ、その「紅花チェーン」の本店。日本の外食産業の草分け的なお店ですネ。

 この日は十文字さんがお肉のコース、私はシーフードのコースを美味しくいただきました♪

日本橋のレストラン紅花にて、左から十文字さん、珍しく“よだれ掛け姿”の私(笑)、
武士スタイルで手際よく食材を焼いてくださった料理人の斉藤さん

 そのまた翌日は、ご縁あって文藝春秋の忘年会に出席してまいりました。

 菊池寛賞授賞式からの流れとあって、有名人(筒井康隆先生とか……)が見えていらっしゃったせいか、入り口には大きく「写真撮影&サイン禁止」という意味のお触れ書き。

 そんなわけで今回は、残念ながらパーティー会場の写真はありません。あしからず。

 日頃から「パーティー」というものには非常に慣れている私ですが……こんなに外国人の少ないパーティーは本当に久しぶりでした。ある意味ビックリ
  
菊池寛賞贈呈式&文藝春秋社忘年会パーティー@ホテルオークラ

 そのまた翌日は明治学院同窓会(東京ヘボンクラブと申します)のクリスマス会。

 讃美歌を歌い、牧師さまに聖書の一節を読んでいただき、ひさかたぶりにミッション・スクールらしいクリスマスを味わいました。

 ちなみに明治学院は2013年に創立150年を迎えます。なにしろ前身は1863年開校のヘボン塾ですから、教育機関としては日本でも有数の老舗なんですよ、実は。

 「お医者様でも草津の湯でも恋の病はなおりゃせぬ」という小唄がありますが、この歌、横浜では、

ヘボンさんでも草津の湯でも恋の病はなおりゃせぬ

と歌われていたそうで、どうやらこちらが元歌みたい。

 ヘボン博士はアメリカ人宣教師であり、ヘボン塾の創設者であり、さらには日本初の和英辞典をお作りになり、ヘボン式ローマ字を考案なさったことでも有名ですが、本職はとても評判のいい眼科医だったんですよ。

 ちなみに参天製薬が現在も発売中の大学目薬は、ヘボン博士が調合なさった目薬を正確にほぼそのまま今に伝えているんですって。(へぇへぇへぇ!)

 ……とまあ、これは明治学院トリビアですね(笑)。

 さらに言えば、ヘボン塾では高橋是清(たかはしこれきよ=第20代内閣総理大臣)も学んでいますから、明治学院は総理大臣を輩出していると言い換えても良いかも知れません。意外でしょ。

 ……このへんは卒業生でさえ知らないトリビアなんですけど(爆)。

後列左から明治学院大学図書館の麓さん、東京ヘボンクラブ世話人の宮崎さん、卒業生で
Interbase Japan社長の野島さん、前列左から私、明治学院の後輩にあたるチエちゃん、
リナちゃん、今年度の「ミス明治学院」に選ばれたレイナちゃん


  
東京ヘボンクラブのクリスマス会@広尾のフランス料理店「シェ・モルチェ」

 さらに、ヘボンクラブのクリスマス会から直接駆けつけた先は、西葛西にあるインド料理店「スパイスマジック カルカッタ」です。

 西葛西は、言わずと知れた「100人あたりのインド人の割合が日本一多い街(笑)」。
 言ってみればリトル・インディア

 この日は、日本在住インド人から「第二の父」と慕われている紅茶輸入業者のジャグモハン・チャンドラニさんに、ちょっと話があって出かけたのです。立ち話ぐらいで帰るつもりだったのですが、そこはそれ、「お客さまは神さまです」を信条とする国インドです。

「まあまあ、そんなに急がなくても。珍しいインドワインを召し上がれ」
「真美さんがお好きなビンディ・アルー(※オクラとジャガイモの料理)もありますよ」
タンドリー料理も出来ました」

……と次々にご馳走を出していただき、食後のミターイ(甘味)からガラムチャイ(スパイス入りミルク紅茶)まで、気がつけばフルコースをいただいておりました。

 今日のジャグモハンさんの楽しい発言:

天ぷらはインドが発祥の地ですよ。“天”は天竺、“プラ”はヒンディー語で揚げ物の意味。ポルトガル語に語源があるんじゃないかなぁなんて思って調べても、答えは見つかりっこありませんよ。だって正解はインドなんですから!」

 迷わず納得(笑)。

紅茶輸入業者で「カルカッタ」経営者のジャグモハン・チャンドラニさんと


  
こちらはインドのワイン。最近のインドワインは、10年前には考えられなかったほど美味♪
 明日はイラン大使館主催の音楽会に行ってまいります。

 ではでは♪

※Year-End Hustle and Bustle=年の瀬のあわただしさのこと。
▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪


ひなたぼっこする犬

(※前号までの写真はこちらからご覧ください)
事事如意
2010年12月5日
山田 真美
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