2012年11月24日号(第468号)
今週のテーマ:縄+セクシーロボット+ドラァグクイーンな一夜
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★ 仏教エッセイ ★
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真言宗のお寺・金剛院さんのウェブ上で『仏教一年生』と題したエッセイを連載中。第37回のテーマは「『智の器』としてのお寺の面白さ」です。左のロゴをクリックしてページに飛んでください。
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一昨日の夜は、実にまったくディープかつカオスな一夜でございました。
本当に、これでもかってぐらい色々ありまして、何からお話してよいやら迷うほどですが、やはり時系列に沿ってお話ししましょう。ちなみに同行者は仲良しのアユコさんでございます♪
この夜は、大好きな八木マリヨさんの個展を見に行くことからスタートしました。
マリヨさんは「縄」に魅せられた不思議なアーティストです。
「縄」と聞くと、私などはすぐにインドの古い魔法「インディアン・ロープ・マジック」(ぐにゃぐにゃのロープが魔法使いの呪文と共にピンと立ち上がり、天に向かってスルスルと昇ってゆくあの素晴らしく魅力的な古典マジック)を思い出すのですが……マリヨさんは「縄」を人類最古の文明の一つとして位置づけ、縄ロジーという哲学にまで昇華して、その功績で名誉博士号まで受けてしまったのですからハンパじゃありません。
そう言われて見れば、縄の螺旋状は陰陽のイメージ(☯)にどこか似ていますし、「禍福は糾(あざな)える縄の如し」という諺もあるし、要はプラスとマイナスの関係を表わしているのかも知れませんね。
実に深い……。 |

八木マリヨさんと私(個展は銀座一丁目のポーラミュージアムANNEXにて12月9日まで開催中です) |
縄のあとは、ジャジャーン! 新宿歌舞伎町のロボット・レストランに行ってまいりました。
……いきなり趣向、変わり過ぎ。
このお店に関しましては、余計な説明は一切不要でしょう。ただ写真をご覧になっていただければ十分かと思われます。見たまんまですので(笑)。
超ヴィジュアル重視のお店です。言葉がわからなくてもノープロブレム!
お客さんは基本的に座ったままショーを観覧しながら、お弁当をいただいたり、お茶やお酒を飲んだり、写真を撮ったり(撮影は動画を含めて自由)、色とりどりのサイリューム(いわゆるケミカルライト)を振らされたり(全員)、ロボットに搭乗したり(女性の希望者先着数名のみ)と、まあ~とにかく忙しい、忙しい。 |

[待合室]まずは入場料(4000円ポッキリ、お弁当・お茶・ショーの観覧代込み)を受付で支払い、荷物を
無料ロッカーに預けたあと、ロボちゃんのお膝の上で瞑想?しながらショーの開始を待ちました

[(左)階段]鏡を張り巡らした恐ろしくサイケデリックな階段で地下へ。何が何だか……
[(右)お弁当]AとBの2種類の中から選べます。これはB。お茶が付いてきます

壁もこの通りのカオティック・ワールド。「僕にも一口お酒ちょうだい」(by赤トカゲ)

[ショータイム中]ビキニ姿の健康セクシーなお姉さんたちが所狭しと走り回った
のですが、すみません、そこは写真を撮り忘れました。巨大ロボもお姉さんが
操縦。要するにここでは、メインはビキニのお姉さんなんですね(笑)

[(左)ショータイム中]なぜか戦車や戦闘機(もどき)も登場します。その上にもビキニのお姉さんが(笑)
[(右)ロボ]こういうセクシーロボ(と呼んでいいのか?)が6台稼働していました。胸がムクムク動きます

それにしても何もかもがサイケデリックです。派手です。写真を撮りまくるアユコさんと私♪ |
……なんともカオスな時空間でございました。
このお店のテーマはどうやら「戦う女」みたい。要はアマゾネスの女神への賛辞、あるいは回顧、あるいは女神復活祈願かな(あくまでもこれは私個人の勝手な解釈ですが)。
なお、ここでロボットの性能などに期待してはいけません。そこに期待して行くと、たぶん脳の血管がブチ切れます(笑)。ポイントは、そこじゃじゃないんです。名前はロボットレストランですけど……テーマはむしろ踊るビキニのお姉さんなんです。なにしろ歌舞伎町ですから。はい。
でも、なんだか楽しくて、否応なく頭が空っぽになってしまうような空間でした(笑)。
一体どんな人たちが来ているのかな~と室内を眺めたところ、ウィークデーのせいか、客席はいかにも会社帰りといった風情の男女で一杯でしたね。ネクタイを締めたお兄さんやスーツ姿のお姉さんが目立ちました。年齢は、まあまあ若めの層を中心に、中年まで、色々。
お店は派手でも、お客さんの服装は意外にフツーでしたよ。でも、みんなノリがよかった。約100席の客席がほぼ満席というのは立派ですね。予約制のお店ですので、行かれる時は事前に必ず予約を。
[ロボット・レストラン公式サイトはこちら]
というわけで、ロボット・レストランですっかり頭が空っぽになってしまった私たち(と言い切ってしまっていいのか? 頭が空になったのは実は私だけで、連れのアユコさんはそんなことなかったのかも知れませんが。まあ、それはともかく)。
このディープな夜のオオトリを務めてくださったのは、非建築家で美術家でドラァグクイーンのヴィヴィアン佐藤さんでした。
ヴィヴィアンさんとは2丁目にあるバーで落ち合うことになっていたのですが、何度もそのバーへ行ったことがあるはずのアユコさんが、この夜に限って、なぜか場所をド忘れ(やはり頭が空っぽになっていたのでしょう)。
プチ流浪の民となったわれわれが寒空のもとを彷徨(さまよ)っていると、いきなり、10数メートルほど先の暗がりの中にミッキーマウスのような謎のシルエットが、ヌーッと浮かび上がったではありませんか。
(えっ、何なの、あのミッキーマウスみたいなものは?)
たまたまメガネをかけていなかった私には、それが何であるか本気でわからなかったのですが、横にいたアユコさんは、あっと思う間もなく駆け出して行き、その謎の生命体にモロにハグされています。
近づいてみると、それは、迷子2人を探しにわざわざ表まで出て来てくださったヴィヴィアンさんの巨大ウィッグのシルエットだったじゃありませんか。いや、これが本当にミッキーマウスに見えたんですよ。大袈裟でなく。 |

わざわざ迷子を捜しに来てくれた優しいミッキーマウス、もとい、ヴィヴィアン佐藤さんと |
このあとヴィヴィアン佐藤さん+お連れさまの北川貴好さん+アユコさん+私の4人で、赤ワインを飲みながら深夜まで語り合ったのですが、それがもう、実にディープかつ超マジメな話ばかりでして。あまりに真剣なので、イメージとしては夜間の大学院へ行って来たみたいでした、はい。
何を話したかは、すみませんがオフレコです。拙著(『死との対話』)を差し上げたところ、あとから、
「すぐに読みまして感想書きます。 び」
というメールが届きました。「び」は「ヴィヴィアン」の省略形かと思われます。なんだか可愛いですね♪
ヴィヴィアンさん達とは12月に再会の予定です。その話は、また。
ではでは♪ |
▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪

山小屋の庭にも初雪が。庭で遊ぶパンダ。ブー
スケは寒がって出て来ませんでした(やっぱりね)
(※前号までの写真はこちらからご覧ください)
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