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2005年2月12日号(第164号)
今週のテーマ:
旅立ちの日
 昨年6月に横浜インターナショナル・スクールを卒業した娘が、今週の水曜日、無事に留学先のオーストラリアに向かって旅立って行きました。

 日本ではあまり知られていないことですが、アメリカやイギリスなどと違って、オーストラリアは2月に一学期がスタートするのです。

 そのため、期せずして娘にはハイスクールを卒業してから実に8ヶ月もの自由時間が与えられたわけですが、このことは彼女にとっては勿論、家族にとっても素晴らしい機会だったと思います。

 だって、こんなにのんびりしたロング・バケーションなんて、人生の中でそうそう無いのでは?

 この8ヶ月の間に、彼女は一人旅をしたり、絵の個展を開いたり、運転免許を取得したり、はたまた英語のインタビュアーやテレビ番組のエキストラや巫女さんといったアルバイトをしたり……。
 こんなに有意義な道草を食えたことは、人生全体の中で大きな意味があったのではないかと思うのです。

 水曜日は家族全員で成田空港まで見送りに行き、「明日からは毎日チャットしようね〜」「夏には皆で遊びに行くよ〜」と、それはもう賑やかに送り出しました。
  
娘と息子        娘と私


※現在3人の身長は「娘>私≧息子」という感じ。
しかし今年中に「息子>娘>私」になることは
99%、間違いなさそう。息子と一緒に外出する
たびに「あれ? 背、縮んだ?」と言われます。
↑それはキミの背が伸びたからだっ!(`ロ´メ)ノ
 それにしても、アレです。
 親の勝手な感想を言わせて頂けるならば、娘がみずから選んだ留学先がオーストラリアで本当に良かったなぁと思うことしきり(しみじみ)。

 なにしろ、オーストラリアと言えば、20ン年前に私自身が留学していた国です。国民性や町の様子などもよくわかっていますし、今も付き合いのある友達が100人以上います。いざという時は、きっと彼らが娘のことをヘルプしてくれるでしょう。

 そのうえ治安は良いし、食べ物は美味しいし、地震は少ないし、日本国内の知らない町に行かれるよりも、オーストラリアに行って貰ったほうが、むしろ安心なぐらい。

 ……というわけで、娘が同じ家の中にいなくなったのはそりゃあ淋しいけれど、私はそれ以上に心底ホッとしているわけなのですよ。

 そう言えば、日本ではまだ飲酒ができない年齢の娘(19歳)ですが、オーストラリアでは18歳から飲酒が合法

 この次に逢うときは、娘と一緒にパブで飲むぞ〜と目論む母マミリンなのでした。

 出発の少し前に娘と撮った記念の
プリクラ。 右上にはヘブライ語で
「真の平和」を意味する「シャロー
ム」と書いてあります(右から左へ
読んでくださいネ♪)
 そんなわけで、今週は何かとドタバタしていたのですが、その間隙を縫うようにして、いくつかの楽しいイベントにも参加してきました。

 まず日曜日は、浅草寺日音院にてお茶のお稽古。早春の茶趣と題して、お濃茶を勉強して参りました。
 いつものお社中に加え、浅草にある老舗の天麩羅屋さんのご主人も飛び入り参加なさって、今回はいつになく春らしく賑やかなお席でした。

 続く月曜日は、古いお付き合いのある信濃毎日新聞社常務取締役の猪股征一さんと、猪股さんのお弟子さんに当たる東大生4人との食事会。

(後列右より)猪股さん、東大生の小林さん、
中本さん、(前列右より)長田さん、私、岡さん
 この食事会の趣旨はと申しますと、来月初めてインドへ遊びに行くことになった4人のために、何か旅のアドバイスを、ということで私が呼ばれたのですが、私が教えてあげられるのは、普通のガイドブックには載っていない、アブナイ裏情報ばかり(汗)。

「ニューデリーでは電気水道料の65%が永遠に未納である(=真面目に払っている人がバカみたい)」とか、

「インドでは騙した人間より騙された人間のほうが悪い」とか、

「インドはお金を出せば買えないものはない国で、たとえば博士号さえ簡単に買えるので、インド人の名刺に刷ってある内容を何もかも間に受けてはダメ」とか、

「タクシー代をボラれた日本人学生がお金を取り返しに行って殺され、バラバラ死体をニューデリーのドブ川に流されたという悲惨な実例があるので、たとえ騙されたと思っても授業料だと思い、ボラれたお金のことはあきらめろ」とか、

「インド人は(特に田舎では)貞操観念が強いので、不倫なんかすると首を切り落とされる場合もあるから注意せよ」

といった恐ろしい話ばかりしてきました(笑)。

 勿論、ごく普通のツーリストとして行動する分には、そのような事態に遭遇する可能性はまずないのですが、好奇心が強く、言葉が出来て通訳やガイドを必要としない人は、結構平気でそういう危険ゾーンに足を踏み入れたりするもの。
(そして、非常〜に厄介なことには、そういうアブナイ目に遭わない限り本当のインドは見えてこないのですねぇ)

 ただし、宗教心が強いこともあって、インド庶民の大多数は根はいい人たちです。
 そのあとに何が起こるかは、みずからの運命というか、インド的に解釈すればカルマ次第ってことなのですが。

 ※無事にインドから戻れたら、是非とも浅草で帰朝報告会をやろうネ♪ >東大生4人組へ。

 木曜日は、東京芸術大学邦楽科教授(尺八奏者)で人間国宝の山本邦山先生にお目にかかり、来年予定している大きな文化プロジェクトについてご相談。

 終了後はその足で、オーストラリア政府観光局へ。2005年に予定される日豪友好年に絡んだプロジェクトを打ち合わせて参りました。

 そんなこんなで、今週も「あっ」と言う間に終わり。
 来週は、パプア・ニューギニアのソマレ首相と東京でお目にかかったり、カウラ事件関係者を取材に出かけたりと、またまた忙しい1週間になりそうです。

 ではでは♪
★★★今週のブースケ&パンダ★★★


ある晩、どうにも息苦しくて夜中に起きてみる
と……、胸の上にブースケとパンダが乗って
るじゃありませんか(ヒェ〜)。下から見ると、
ちょうど↑こんな感じでした。怖っ!

※前号までの写真はこちらからご覧ください
事事如意
2005年 2月12日
山田 真美