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2004年11月27日号(第154号)
今週のテーマ:熊野古道を歩く
※『死との対話』(スパイス・刊)が、11月18日に全国発売されました。左の画像をクリックして、詳しい説明をご覧ください。
※スパイスのホームページは
こちらからご覧になれます。

※現在発売中の『和樂』12月号(小学館)に、ダライ・ラマ法王と山田真美との対話が巻頭特集されています。森川昇さんによる写真も満載。こちらも、どうぞお見逃しなく♪

 11月9日に亡くなった父の通夜、告別式、寺参り、初七日法要などが一段落し、お蔭様で、その後も元気で忙しい日々が続いております。

 16〜17日は、娘と姪(弟の長女)を伴って、サンシャイン・シティーの
水族館とプラネタリウム、花やしき(浅草にある日本最古の遊園地)、表参道から渋谷あたりを散策。思いっきり食べて笑って遊び回って来ました。
 これによって、葬儀の日から続いていた一連の重苦しい空気がパアッと晴れ上がったような気がします。
 こういう時は家に籠もって喪に服してばかりいないで、積極的に外出し、
どんどん人と逢うことが大事だと思うんです。

 18日は、東京新聞の編集委員をしている
15年来の友達と楽しく食事
 19〜20日は、愛犬(ブースケとパンダ)の散歩でまったり外出したほかは、家で家族と過ごしました。

 21日は、お茶の教室でした。
 本格的に茶道を学び始めてからまだ1年ですが、私にとって茶の湯は既に生活の一部、なくてはならないものとなっています。
 この日は
4時間ほど正座したまま、何もかも忘れて無心に稽古に励みました。
(この、
「無心になれる」ということが、私が茶道に惹かれる最大の理由なのかも知れません。それに、ご指導いただいている荒井宗羅先生や社中の皆さんも、個性があって面白いかたがたばかりですし……)

 22日は、
酒豪の女友達との夕食会(という名の飲み会(笑))。
 昭和20年代を髣髴させる、こ〜んな不思議なお店で食事したんですよ。
  
※お店に関する詳細は、「マミリンのオススメBar」(11月22日分)をご参照ください♪
 23日は、スパイス代表取締役の芝田暁さんと、早くも来年の仕事の構想を話し合い(鬼に笑われそうですね)。
 続く24日は、小学館「SAPIO」の記者さんから『死との対話』に関して
著者インタビューを受けました。

 さらに25日は、息子が通っているインターナショナル・スクールのコンファレンス(日本で言うところの父母懇談会)に出席し、先生方と
英語で喋りまくり
(いつも使っている言葉とは別の言語で話すことも、実はかなり強力な気分転換になります)

 コンファレンスが終わったあとは、その足でまっすぐ
熊野古道に向かいました。

 熊野古道は、今年7月1日にユネスコから
世界遺産の指定を受けたばかり。
 もしや観光客でごった返してはいまいかと、出かける前は少々不安でしたが、実際に行ってみると(平日のせいか)それほどの混雑はなく、JP那智駅から
熊野那智大社に至る約8キロの道のりを、ゆっくり歩いて散策することができました。

 どこまで信憑性がある話か定かではないのですが、一説によれば、私の父方の祖先(鈴木家)は
熊野の出で、もとは神官だったらしいという噂を聞いたこともあります。
 
 大学時代は捕鯨史の研究のために、那智の先にある太地町に長く逗留したこともありましたし、私にとって熊野一帯は、何か特別な意味を持った土地なのかも知れません。

那智駅から熊野大社へと通じる
古道にて。清冽な那智川の流れ




古道は、途中から石畳敷きの階段
になります。最後に近づくほど急勾
配なので、必ずウォーキング・シュ
ーズを履いて行きましょう




大昔の関所跡。「十一文関」と言う
のですから、通行税が11文だった
のでしょうか?




いきなりのコスプレで失礼(笑)。平
安時代の女性たちはこんな装束で
旅をしたのですネ。写真には写って
いませんが、下は巫女さんが履く
ような赤い袴です




那智駅を出発してから2時間。ようやく熊野那智
大社の入り口に到着。ここは「熊野坐神社」「熊
野速玉神社」と並ぶ「熊野三社」の一つです




この奥はイザナギノミコト・イザナミノミコトらが
奉られた聖域です。名状しがたい高潔な「気」
が感じられました




境内に根を下ろした御神木。幹の
中の一部は空洞で “胎内めぐり”
ができるようになっています




御神木の“胎内”から仰ぎ見た外
界の風景




那智大社のすぐ脇にある那智の
滝。落差は約133m、水量は毎秒
およそ1トンで、文字通り“日本一
の名瀑”




滝壷では、“お滝水”を頂くこともできます。
味に丸みがあって舌触りの良い水でした
 熊野古道では、実はいくつか調べものをしてきたのですが、その成果はいずれ本にまとめて発表したいと思っております。
 とりあえず今日のところは、熊野古道を歩いてきたことのお知らせのみにて……。

 なお、先週から今週にかけましては、父の訃報をお聞きになった多くのかたがたから、
お励ましのメールを多数頂きました。
 皆さま、本当にありがとうございました。心より御礼申し上げます。
 お蔭様で、私はたいへん元気にしておりますので、何卒ご安心ください。

 来週は今週以上に
ハッスルハッスルしますからネ(笑)。
 ではでは♪
★今週のブースケとパンダ★


ブースケとパンダがハッキリ理解できる単語は
「おさんぽ」「おいしい」「お手」など、何故か「お」
で始まる言葉が多いんです。私が「お」と言った
だけで、こんなに真剣な表情になりました

※前号までの写真はこちらからご覧頂けます。

事事如意
2004年 11月27日
山田 真美