旅に出ていない限り毎週土曜日に更新します。
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2014年8月1日号(第515号)
今週のテーマ:
カウラ事件「集大成」の旅へ
★ 仏教エッセイ ★
『仏教一年生』は『仏教二年生』と改題し、近々(博士論文が仕上がり次第)新スタートの予定です。暫くお待ちくださいませ♪
※これまでのエッセイは左のロゴをクリックしてご覧になれます。
論文「捕虜を生きる身体:第二次世界大戦期・カウラ第十二戦争捕虜収容所に於ける日本兵の日々」
『人間文化創成科学論叢第16巻』に掲載されました。こちらから全文をご覧いただけます。
キーワード: カウラ, 戦争捕虜, 身体, 男子同衾, ホモソーシャル 
 
 7月23日にお茶の水女子大で開催された第2回博士論文審査会はお蔭さまで順調にパスし、残すは8月末に行なわれる公開審査会だけとなりました。

 そして今週は元陸軍一等兵でカウラ事件のサバイバーである村上輝夫さん(93歳)とご一緒に、オーストラリアの現地で行なわれるカウラ事件70周年記念式典・慰霊祭に参加してまいります。

 10年前の60周年記念式典開催時には、3人の元捕虜の方々――高原さん、山田さん、村上さん――がご出席になられましたが、その後高原さんと山田さんは鬼籍に入られ、今回の出席者は村上さん唯一人となってしまいました。

 広島在住の村上さんとは、昨日、無事に都内で合流いたしました。お昼どきでしたが、この炎天下を歩いて体力を失うのは避けようということで若者で賑わう近くのファミレスに入ったところ、村上さんはバーベキュー風の鶏肉料理大盛りの白いご飯を注文し、お米の一粒も残さずにもりもり完食。
 そして仕上げに、

夏は、これが大事ですわ!

と言いながら(かなり多めの一つまみ分の)をぺろりと舐めました

 そのお姿を見た途端、ほんの一瞬ですが、ニュー・ブリテン島のジャングルでマラリアに斃れ、「あと数日であの世行きとなるところを米軍に拾われた」(本人談)若かりし日の村上さんの姿が、何故かはっきりと重なって見えました。

 若き日の村上さんに会ったことなどあるはずもないのに、その一瞬だけ、まるで目の前に22歳のあどけない顔の村上一等兵が存在しているかに思われたのは本当に不思議なことでした。

 それにしても「塩を舐めて生き延びる」という、この原始的で逞しい生命力には鬼気迫る何かを感じずにはいられませんでした。

 村上さんには、どこまでもどこまでも生き延びて欲しい。75周年にも行って欲しい。それがカウラ事件を21年間研究してきた私の嘘偽りのない想いです。

村上輝夫さんと私、7月31日撮影(都内某所にて)
 なお、去る7月15日の信濃毎日新聞朝刊にカウラ事件研究に関する大きな記事を掲載していただきました。こちらからご覧いただけます。

 このほか、オーストラリア公共放送(SBS)のラジオ番組でも30分ほどカウラ事件の本質的な問題について語らせていただき、お蔭さまで好評だったのですが、タイミング悪く「週マ」でご紹介することが出来ませんでした。こちらも併せてお許しくださいませ!

 なお、私が博士論文に、カウラ事件70周年記念式典にドタバタ東奔西走しているこの間も、ブースケとパンダは信州の山小屋で家族とまったり過ごしておりますことを、ひと言お伝えいたします。

 このブログをブースケの写真をご覧になるために読んでくださっている方がいらっしゃるようですので(笑)、その方達へのご報告ということで……。ご安心くださいませ♪


これは私が東京に出かける前日のブースケとパンダ。丘の上から「ゴハンですよ!」と声を
かけたところ、パンダは涼しい顔で、ブースケは必死の形相で息せき切って駆けつけました(笑)



本日のオマケ写真1: カマキりの抜け殻。なんと私の目の前(庭の木の葉の上)で脱皮しました!



本日のオマケ写真2: こんなにも多忙だというのに、今夏もJR東日本さん
主催の「ポケモンスタンプラリー」はちゃんとコンプリートしました(笑) 
 ちなみに今回の旅には母も同行いたします。母に海外旅行をプレゼントするのは1993年のフランス旅行以来、実に21年ぶり。母も82歳になり、そうそういつまでも走り回れるわけではありませんから、今のうちに出来るだけ孝行をしておきたいなと思っております。

 カウラ70周年記念式典の様子は、この次の「週マ」に掲載いたします。
 それでは、行ってまいります♪
▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪


ブースケさん、ママの旅行中は畑の
お世話をよろしくね♪

(※前号までの写真はこちらからご覧ください)
事事如意
2014年8月1日
山田 真美
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