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2010年4月15日号(第382号)
今週のテーマ:
桜と憂国
★ 仏教エッセイ ★
真言宗のお寺・金剛院さんのウェブ上で『仏教一年生』と題したエッセイを連載中です(毎月28日頃に更新)。第24回のテーマは「記憶と感情」です。左のロゴをクリックしてページに飛んでください。
 この10日間ほどは、どこを出歩いても桜が満開で、特に花見をしようと思わなくても実質的には毎日お花見をしているような状態でした。

 そして、桜を見あげて考え事ばかりしていました。
 想ったのは、主に日本のゆくえについてです。

 政治が(世界中あちらこちらで)腐りきっているのは今に始まったことではありませんが、何が厭(いや)って、毎日のように聴かされる幼児虐待のニュースほど厭なものはありません。

 国が滅びてゆく滅び方には色々ありますが、子どもを大事にしない国家は間違いなく滅びます。
 そしてそれは、最悪の滅び方だと私は思う。

 今、国を憂いている人はたくさんいると思います。
「何とかしたいけど、どうしていいかわからない」と思っている人も多いことでしょう。

 けれども、それはさほど難しいことではないと私は思うんです。
(と言うよりも、あまり複雑に頭でっかちに考えすぎないほうが、むしろうまく行くと思う)

 人として絶対にしなければいけないことの第一は、子どもをしっかりと育てること。
 愛情をもって、たっぷり時間をかけて、忍耐強く育てること。これに尽きると思うんです。

 ご自身に子どもがいない人は、子育てをしている人の手伝いをしてください。

 赤ちゃんを抱っこしたお母さんに電車で席を譲ってあげたり、悪いことをしている子を見かけたら「そんなことしちゃいけないよ」と心から諭してあげてください。

 重要なのは、そこに本当に心を籠められるかどうかだと思います。

 もしも「他人の子育ての手伝いなんかしたくない」と思う人は、せめて子育てしている人の邪魔だけはしないで欲しい。

 何らかの形で次世代の人間を育てるという仕事さえできれば、あとは自分の人生を楽しんで構わないんじゃないでしょうか。

 大切なのは人生におけるプライオリティー(優先順位)ですが、今はその順番を間違えている大人(=義務を果たさず権利だけを謳歌しようとするモンスター・アダルツとでも呼びたい大人)が多すぎる。

 子育てに伴う自己犠牲は絶対に必要なもので、それは大人にしかできないことなんです。
 今の日本にいちばん不足しているのは大人の覚悟(「腹をくくる」ということ)ではないでしょうか。

 すべての大人よ、子どもをちゃんと育てましょう!
 取り返しのつかない事態になる前に。

 さて、ここから先は従来の「週マ」に戻って、楽しくお花見のご報告をいたしますね♪

【その壱】お寺の花まつり

 今週の「お花見第一弾」は、板橋にある真言宗の名刹・安養院さんで行なわれた花まつりでした。

 安養院さんではこのたび書院とお庭が新築され、今年の花まつりはその完成披露を兼ねていたんですよ。
 当日は祝賀薪能が催され、滝田栄さんの講話も行なわれるなど、なんとも春らしいあでやかな1日となりました。
  
安養院さん(平井和成御住職)の花まつりにて


  
当日は境内の至るところ、桜が満開でした


  
新築された書院(左)と滝の流れる池。この前庭に舞台をしつらえ、能狂言を行なうという趣向です



(左から)ゲストで友人の駐日インド公使サンジェイ・バタチャリアさんご夫妻、俳優の滝田栄さん、私


   
お待ちかねの舞台が始まりました。まずは謡から……


  
続いて狂言「仏師」が演じられたのですが、物語が面白くなったところで大雨となりやむなく公演中断


  
場所をお寺の本堂に移し、お能「猩猩乱(しょうじょうらん)」の開演です。曼荼羅や明王像とお能の
組み合わせって、なかなか迫力がありますネ!



「天上天下唯我独尊」と両手で天地をさす小さな仏像とシテ(猩猩)
【その弐】上野公園

 たまたま通りかかった上野公園は桜が満開。そして「人」も満開
  
今年も上野公園の人出は半端じゃありませんでしたが、やはり桜は見事です
【その参】善福寺川公園

 
続いては、ブースケとパンダを連れてのお花見。

 この公園はお散歩犬が多いのです。可愛い女の子を見かけるたびにブースケがブヒブヒと鼻息を荒くするので、もはやお花見どころではありませんでした(爆)。

 糟糠の妻パンダが横にいるのに、ブースケ君、失礼ですよ!
  
ブースケとパンダを連れてお花見。有名な桜スポットではないので、人が少ないのがgood!


  
せっかくこんなに桜が咲いているのに、2匹とも上を見ようともしません(苦笑)
【その四】高田城址公園

 新潟方面に用事があったので、そのついでに日本三大夜桜のひとつである高田城址公園の桜を愛でてまいりました。

 この日の桜はまだ一分咲きかそれ以下でしたが……今週末あたり満開になるんじゃないかな。

 ちなみにこのお堀は夏には蓮の花でいっぱいになり、その規模は東洋一と言われるほどなんですよ。
  
夜桜を期待していましたが、まだまだ一分咲きかその手前といったところでした


  
にもかかわらず、ライトアップされると既にこの迫力。満開時の大迫力は必見です!


  
ところでこの桜の名所には、なぜか季節外れの「おばけ屋敷」がありました。どう見ても場違い(苦笑)


  
とはいえ、こういうのが大好きな私ですので、迷わず入場料500円を払って
おばけ屋敷に入り、仕事中のおばけとツーショットまで撮りましたとさ(爆)
【番外編】桜以外の花

 最後に――これは「お花見」としては番外編なのですが――アジア・オセアニアの25か国の参加で行なわれたアジアの祭典・チャリティバザー(於/ANAインターコンチネンタルホテル東京)のお手伝いをしてまいりました。

 この集まり、毎年この季節に行なわれておりまして、チャリティーバザーとしてはかなり長い歴史を持っているんですよ。

 私は20数年ぶり(!)にパプアニューギニアのブースを担当。
 コーヒーやバニラビーンズの売り子さんをして、あっと言う間に完売させました(エヘヘ)♪

 バザーのほか、ミニコンサートやラッフル(豪華景品の当たる抽選会)など盛り沢山の内容だったのですが、私は地道に働いておりましたので、買い物などはしておりません。

 そんなわけで、写真があまりなくてゴメンナサイ。
  
抽選会。ステージ上には参加25か国の代表メンバーが勢揃い。今年のメインゲストは紀子妃殿下でした


  
遊びに来てくれたお友達と。(左写真)左から、Yukkiさん、私、うめ吉さん
(右写真)左から、やっぴさん、私、パプアニューギニア大使館の職員さん
 上の写真には「桜」こそ写っていませんが、華やかな女性がいっぱいでしょ。

 いずれ菖蒲か杜若ってことでお許しくだされ(笑)♪

 それにしても紀子妃殿下は凄い方ですね。
 いつも変わらぬあの笑顔。何があっても動じない

 いつ、どんなときにも、妃殿下はこれからも常にあの笑顔を保ち続けられることでしょう。
 その想像を絶する強靭な精神力には、ただただ脱帽です。

 このところ厭なニュースばかり見聞きしていましたが、紀子妃殿下の笑顔には不思議に心が洗われました。
 覚悟を決めた大人の顔を久しぶりに見たような気がした……からかも知れません。

 ではでは♪
▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪


ブースケ君、キミは「お花見」の意味をわかっているやら、いないやら?

(※前号までの写真はこちらからご覧ください)
事事如意
2010年4月15日
山田 真美
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