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2008年12月20日号(第317号)
今週のテーマ:
三千仏名会inオキナワ
★ お し ら せ ★
真言宗のお寺・金剛院さんのウェブ上で『仏教一年生』と題したエッセイを連載中です。第9回のテーマは「犬に引かれて」(12月25日更新予定)。左のロゴをクリックしてページに飛んでください。
 東京都板橋区にある真言宗の古刹・安養院御住職の平井和成師からお誘いを受けまして、三千仏名会(さんぜんぶつみょうえ)という御法要に出席するため、沖縄へ行って参りました。

 実はこれが私にとって初めての沖縄でした。
 ……と書くと皆さんはきっと、

「えっ! マミリンさん一度も沖縄へ行ったことがなかったの? 意外!

とおっしゃるでしょうが、はい、そうなんです。ワタクシこれまで沖縄へは一度も行ったことがなかったのですよ。

 行かなかった理由は沖縄の温度がやや低すぎるから。

 過激な熱帯気候が好きな私は、同じダイビングをするにしても沖縄ではなくオーストラリアニューギニアに向かっていたわけです。

 それに、どうせ出かけるなら日本語が通じない場所へ行きたいという欲求もありまして、これまで沖縄とは不思議とご縁がなかったのですよ。

 それが今回、沖縄へ行くことが急きょ決定したわけですが、その理由が沖縄名物のウォータースポーツではなく仏縁だったのですから、つくづく人生は不思議です。

 今回、三千仏名会が行なわれた沖縄山城間院長谷寺(真言宗豊山派)は、2004年10月に沖縄県糸満市内に建立されたばかりの新しいお寺です。

沖縄山長谷寺の御本尊(十一面
観世音菩薩像)
 三千仏名会とは、『三千仏名経』という経典に従って行なわれる法会です。日本での起源は(諸説あるそうですが)838年12月19日に御所の清涼殿で、静安(じょうあん)という名の偉いお坊様のもとに行なわれたという説が有力のよう。

 過去・現在・未来の三世、八方上下計十方の国々にお住まいの合計三千の仏の御名前を声に出して唱え、同時に五体投地などをしながら礼拝することで、今年1年間の汚れを落とし、懺悔をし、明るい新年を迎えることがその目的のようです。

 とは言え三千もの仏の名前を1日で唱えるのは大変ですから、それを3日に分けて法要するというやり方が、今では一般的のようです。

 すなわち、過去の千仏・現在の千仏・未来の千仏と、3日間に分けて合計三千仏の名前を唱えるわけですね。

 今回の沖縄における三千仏名会も、このやり方で行なわれました。
 今年は三千仏のうちの最初の3分の1、つまり「過去の千仏」の名前だけが唱えられたのです。
  
※こちらの2枚のお写真は平井和成師からいただきました。(左)沖縄山長谷寺における三千仏名会の様子
(右)『三千仏経巻』(右より順に、過去の千仏、現在の千仏、未来の千仏の御名を記したお経)
 今回、「三千仏名会」の最初の3分の1が終わったということは、この同じ場所で、いずれは残りの3分の2(「現在の千仏」と「未来の千仏」)についても行なわなくてはいけないということです。

 しかも、この法要を行なうのは年の暮れの12月19日前後と決まっています。

 つまり、同法要の「現在仏」のパートは2009年の12月、「未来仏」のパートは2010年の12月に、沖縄の長谷寺さんにおいて行なうことが既に決まっているということです。

 ……賢明なる皆さんは、もうおわかりですね。

 はい、そうです。以上のことを総合しますと、私は来年も再来年も3年連続で毎年この季節に沖縄へ行くことがほぼ決まり(!)ということです。

 こんなに長いこと沖縄とはご縁がなかったというのに、なんという摩訶不思議な、そしてありがたいご縁でしょうか。

 来年の1000回五体投地のためにも、今から足腰を鍛えておかなくてはいけませんね。

 今回、このように貴重な機会を私にお与えくださいました安養院の平井和成師ならびに沖縄山長谷寺の岡田弘隆師のお二方には、この場をお借りしまして衷心より御礼を申し上げる次第です。

 本当にありがとうございました。

 さて、法要の話はこのぐらいにしまして、あとはゆっくり沖縄の写真を楽しんでいただきましょう♪

 まずホテルですが、今回は名護市内にある喜瀬別邸に滞在しました。

 ここは「おとなのリゾート」と銘打っているとおり、なんと16歳未満は立ち入り禁止だそう。

 すぐお隣がゴルフコースのため、視界を遮断する建物がひとつもなく、とてつもなく広々とした空間で寛ぐことができました。

 喜瀬別邸の公式サイトはこちらからご覧ください。
  
次の間付きのベッドルーム。シーツもバスローブもアメニティーも茶器も全て一級品でした


  
バスルームの外はゴルフ場です。見晴らし最高。日本にいることを忘れます


  
書斎スペースも広々しています。ただし照明が軒並み暗めなので、勉強をするには不向き
かも。リゾートに来てまで論文を書こうとする私がそもそも間違っていますね、はい(笑)


  
右の写真は新種の“マミリン貝”です。というのはモチロン嘘で(笑)、ホテルに置いてあった斬新な
ドーナツ形の照明器具の向こう側に立ったら、こんな面白い写真が撮れてしまいました


  
水をふんだんに使った設計は、かなりバリ島風。あるいは無人島にやって来たような錯覚に陥るかも


 
ホテルには贅沢なライブラリーのスペースがありました。右の写真は、外から見たライブラリーの風景



しかも! ライブラリーには私が書いたものも
置いてありましたよ(感激)。喜瀬別邸にお勤め
のステキな女性、鈴木綾乃さんと記念撮影♪
 ところで沖縄にいるあいだ、私はずっと「やーさん」でした。

 と言っても、どこかの組に入ったとかタトゥーを入れたとか、そういう意味ではモチロンありませんのでご心配なく(笑)。

 琉球語では、空腹な状態のことを「やーさん」と言うんだそうです(ガイドさんから教わりました)。

 まあ沖縄に行くまでもなく、私はいつでも「お腹が空いた」と言っているような超食いしん坊なのですが、空気がキレイだと、やはり普段以上にお腹が空きますよね〜。

 そんなわけで沖縄での私は四六時中やーさん状態だったわけです。

 折角なので、いただいたお食事の写真もアップしておきましょう。
 こちらはすべて喜瀬別邸でのお食事です。
  
(左)本日の夕食のメニュー (右)もずくのカクテル


  
(左)近海マグロのカルパッチョ キャビア添え (右)野菜入りヘルシースープ


  
(左)トマトソースのスパゲティー (右)近海鮮魚のソテー 沖縄県産あわび茸とボルチーニのリゾット添え


  
(左)焼きりんご+ハイビスカスのゼリー+コーヒー風味のアイスクリーム (右)自家製のお菓子


  
(左)バーに行ったらレミーマルタンルイ13世ブラックパール(240万円也)が置いてありました!
(注/さすがに飲んでいませんよ(笑)) (右)翌朝の朝食
 続きまして、今回の沖縄滞在中に個人的にココロを打たれたり、感動したり、「できることなら東京に持って帰りたい」と思ったモノなどの写真です。
  
大〜好きなバニヤンの樹と、花で作った大王イカ(?)


  
ハブと言えば、今回、ハブ酒は飲みませんでした。次回こそ、ぜひぜひ……。
それにしてもオキナワのオキナ、いい仕事してます(笑)


  
驚くほど大きな角を生やした水牛(ビオスの丘)と、水槽のなかを悠々と泳ぐジンベイザメ(美ら海水族館)


  
(左)まるでアマゾンの奥地のよう? (右)ボートを借り切ってクルージング


  
ふと空を見上げたら、雲が正座して深々と頭(こうべ)を垂れていました
 最後に、沖縄で見かけたブースケの兄弟姉妹(笑)もご紹介しておきましょう。
  
沖縄の至るところに鎮座ましますニセブースケ(笑)、もとい、シーサーたち


  
左のブースケは、洗面所の蛇口として日夜ガンバっていました。右のブースケは、なかなか
個性的で味わい深いお顔ですね
 今回の沖縄では平和祈念堂・平和祈念公園・ひめゆりの塔といった戦跡や、首里城・玉陵・今帰仁城跡・金城の石畳などの史跡も見て回りました。

 戦跡ではその都度、般若心経をあげさせていただきました。

 しかし、その話を始めると非常に長くなってしまいそうですので、それはまた別の機会に、じっくりお話ししたいと思います。

 ……というわけで沖縄に魅了されているうちに、気がついたら今年もあますところ11日となっていました。

 しかし机の上には、まだ書き終えていない原稿が3本(※2本書き終えたと思ったら別の原稿依頼が新たに入ったため再びノルマが増えました)と、大学院のレポート、そしてまだまだ続くクリスマスパーティー、忘年会、お茶会などなど。

 常識的に考えると11日間では終わるわけがない過密スケジュールですが、これはもう毎年のこと。そうやって今日までサバイバルして来たのですから、今年もどうにかなるでしょう(楽観主義者でスミマセン)。

 「週刊マミ自身」に関して言えば、例の突然のブータン行きによって延び延びになってしまったスコットランド日記最終回(幽霊伝説)を今年中にアップすることは、果たしてできるのでしょうか?!

 半分諦めながら、半分だけご期待くださいませ(そう言えばスコットランドからの読者プレゼントもあるんですよね(汗)。あれも差し上げなければ……)。

 いずれにしても、次回が今年の最終号です。
 ではでは♪
▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪


パンダは今月12日で5歳、ブースケは
19日で6歳になりました。クリスマスの
飾りの前で穏やかな一時(自宅にて)

(※前号までの写真はこちらからご覧ください)
事事如意
2008年12月20日
山田 真美
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