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2009年1月8日号(第319号)
今週のテーマ:
こいつぁ春から座布団1枚!
★ お し ら せ ★
真言宗のお寺・金剛院さんのウェブ上で『仏教一年生』と題したエッセイを連載中です。第9回のテーマは「犬に引かれて」。左のロゴをクリックしてページに飛んでください。
 たいへん遅れ馳せながら、あけましておめでとうございます
 皆さま、2009年の幕開けはいかがでしたか。私は仕事が終わらず、珍しく東京で新年を迎えました。

 12月31日は夜遅くから浅草寺へお参りに行き、明けて1月1日はいきなり仕事初め。2日はナント鷹狩りのデモンストレーションを見学。3日は七福神ならぬ八福神めぐり……と、お蔭さまでキリリとした年末年始を送ることができました。

今年の年賀状。林川淳さん撮影の“とっておきの1枚”を使いました(後方は琵琶湖+弁才天を祀った竹生島)
 お正月中にいただいた年賀状のなかには、

山田君、座布団1枚!

と思わず膝をポンと打ちたくなるような超ポジティブな名言がいくつかありましたので、せっかくですから御披露しておきますネ。

★昨秋、めでたく高貴好齢者となりました。
 (by 信濃毎日新聞社主 小坂健介さん)

★いつでも「昨日よりキレイ」になって、30代の今、
自分史上最高にキレイを更新中!
 (by “チバレイ”こと千葉麗子さん)

★百年に一度の出来事に負けず、
千年に一度くらいのいい事がありますよう!
 (by 佐賀県知事 古川康さん)

★ご一緒に、
キビシイ時代を楽しく過ごせたら!と思います。
 (by ミュージシャン サエキけんぞうさん)

 
そして、いちばん嬉しかった一言は、

真美さんとの出会いは昨年最大の収穫でした。
 (by “Library of the Year 2008”でお世話になったNPO法人知的資源イニシアチブの佐藤達生さん)

 以上の皆さまには、山田より座布団を1枚ずつ積ませていただきます。
 座布団が10枚集まりましたらハワイ旅行にご招待しますので、頑張って集めてください(笑)♪

 以下はお正月のハイライトシーンから。

 まずは1月2日、諏訪流放鷹術の実演を見学して参りました(浜離宮にて)。

 放鷹はかつての神事だけあって、実に礼儀正しく、動きが美しく、見ているだけで心が清められるような芸術的パフォーマンスでした。

 座布団1枚!

 なお、諏訪流は信州諏訪大社に由来し、江戸時代は将軍お抱えだった鷹匠の集団です。
  
ビルの谷間に残された都会のオアシス浜離宮。大勢のファンが見守る中、ご挨拶する鷹と鷹匠の皆さん


  
(左)諏訪流第十七代鷹師の田籠善次郎さんと (右)2人の鷹匠のあいだを鷹が飛ぶデモンストレーション
 ちなみにこの日、私は田籠さんのご配慮で特設のテント席に案内していただいたのですが、お隣にいらっしゃった御婦人ふたり組は世が世なら同席できないやんごとないお家の方でした。

 聞けば、「毎年、お正月には放鷹の実演を拝見しておりますのよ。おほほ……」とのこと。
 世知辛い時代にも、こんなのびのびしたお姫さまは実在するのですネ。世の中は広い。

 しかも、毎年お正月に行なわれる放鷹術の実演は、浜離宮への入場料(今年は300円)さえ払えば誰でも見学できるのですよ! 来年は皆さまもいかが?

 続く1月3日は、日本でいちばんおめでたい神さまをめぐるツァーと洒落てみました。

 昨年はさんざん七福神めぐりに凝りましたが、今年はさらにその上を行くプラス1の八福神がマイブームです(笑)。

 ちなみに東京近郊で「八福神めぐり」が出来る場所と言えば、地名に「八」が付く八王子と八千代。どちらも七福神に吉祥天がプラスされたメンバーです。

 このほか、(知名に「八」は付きませんが)横浜市瀬谷区にも八福神があります。
 こちらでプラスされているのは達磨さん

 もともと吉祥天も達磨さんもインド出身ですから、八福神の内訳はインド勢4(弁才天+毘沙門天+大黒天+吉祥天または達磨)、中国勢3(布袋+福禄寿+寿老人)、日本勢1(恵比寿)ということのようです。

 八千代と横浜は次回にまわして、今回は八王子の八福神に挑戦してみました。
  
(左)地図には「八王子七福神」とありますが、実際は吉祥天が加わった八福神めぐりです
(右)興栄寺善龍寺(日蓮宗)の大黒天。もとは「時」と「戦争」を司るインドの神・マハーカーラ


  
松栄山了法寺(日蓮宗)の弁才天。もとは「学問・芸術」を司るインドの女神・サラスヴァティー


  
(左)一乗山吉祥院(真言宗)の吉祥天。もとは「富・幸福・美」を司るインドの
女神・ラクシュミー (右)良价山宗格院(曹洞宗)の寿老人。もとは中国の仙人


  
金龍山信松院(曹洞宗)の布袋。唐の時代に実在したとされる中国のミステリアスなお坊さん
です。このお寺ではナント、お腹を撫でさせてくれるスペシャルサービスを実施中でした(笑)。
お寺の開基は武田信玄の四女で織田信長の長男と一時は婚約していた松姫です


  
(左)別格本山金剛院(真言宗)の福禄寿。もとは福・禄」寿という3つの星が一緒に神格化された存在で、
寿老人とは実質的に同じ神様です。※遠近法を使って撮影しています。実際に像には触れていません
のでご安心ください (右)喫茶店で注文したカフェオレは三が日限定の金粉入りでした♪


    
(左)長光山本立寺(日蓮宗)の毘沙門天。四天王の一柱。もとはインドの軍神
(右)成田山伝法院(真言宗)の恵比寿。海・漁業を司る神道の神さまで、ここ
では大黒天と一緒に祀られていました
 そんなわけで春から縁起の良い神さま巡りでした。

 せっかくだから八福神さんに座布団8枚!

 ただしちょっと穿(うが)った見方をすると、弁才天と吉祥天を同時にお参りするのは、インド的にはやや「疑問あり」なんですけどネ。

 インドには“Lakshmi and Saraswati do not go together.”という諺があります。

 直訳すると「吉祥天と弁才天は呼吸が合わない」。その意味するところは、「富と学問は両立しない」ということ(※注/日本では弁才天をお金の神を見做しますが、本国ではお金の神さまは吉祥天です)。

 吉祥天(お金の神さま)を取れば学問がおろそかになるし、弁才天(学問の神さま)を取ればお金が貯まらない。 まあ、確かにこれは永遠の真実かも知れませんね〜(苦笑)。

 ちなみに、もしも「吉祥天と弁才天のどちらを択(と)るか」と神さまの二者択一を迫られたら、私なら迷わず弁才天を選びます、はい。

 さてさて、今年最初の飲み会は、天文学者で台湾国立中央大學勤務の阿部新助さん(別名アベック星人)=一時帰国中=を囲み、仲間内でワイワイ賑やかに過ごして参りました。

 なにしろ今年は世界天文年ですからね、天文学者さんたちは大活躍なさることでしょう。私も国立天文台拡大広報普及委員として頑張らなくちゃと思います。
  
台湾から一時帰国中の阿部新助さん(左端)を囲んでの新年会@アラビアンロック渋谷店
 ところで今回の飲み会会場のアラビアンロックは、かの有名な居酒屋チェーン「北の家族」と経営母体が同じなのですが、「北の家族」の創業者は何を隠そう、かつてインドの大魔法使いP・C・ソーカ(初代)の日本公演を主催なさった興行師の神彰(じん・あきら)さんその人なのです。ジャジャーン。

 P・C・ソーカ(初代)は、拙著
『インド大魔法団』に登場するP・C・ソーカ(ジュニア)のお父様です。

 そういうご縁がありまして、私は「アラビアンロック」が
開店された当時から時々訪れては、今は亡き神さん(1998年没)をそっと偲んでいるのですよ。

 もっとも、アラビア風(?)のコスチュームに身を包んで働いているバイトの子たちに聞いたところで、おそらく誰一人として神さんの名前を知らないでしょうけどね。なお、神さんは作家の
故・有吉佐和子さんの別れた旦那さんでもあります。

 神彰さんの功績を讃えて、座布団1枚!

 今年ものっけから不況にテロに戦争と、世界はカオスそのものですが、こんなときこそ平常心で参りましょう。

 マイナス情報に踊らされず、人の意見に流されず、
自分が本当にすべきことを(つまり、時間潰しや「だって仕方なかったんだもの」という言い訳ではない、「自分がこの世に生まれてきた理由はこれなんだ!」と言えるような真実の仕事を)、一つ一つ誠実に成し遂げていきましょう。

 今年も自分に誠実に!
 ……というわけで、2009年もどうぞヨロシクお願いいたします♪
お年玉プレゼントBOX当選者発表
 
このお正月中は、たくさんの皆さまから「あけましておめでとうメール」をいただきました。どうもありがとうございました。厳正なるアミダ籤の結果、今回の当選者は
新堂厚子さまに決定いたしました。新堂さん、おめでとうございます。あとで個別にメールを差し上げますので、暫くお待ちくださいマセ。
▼・ェ・▼今週のブースケ&パンダ∪・ω・∪




今年初のブー写真は、日本で唯一の気象神社
ライブカメラで撮影。家のパソコンから娘がキャプ
チャしてくれました(気象神社ライブカメラはこちら
からご覧になれます)

(※前号までの写真はこちらからご覧ください)
事事如意
2009年1月8日
山田 真美
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